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IAS17号 リース

1.概要
IAS第17号はリース会計に適用されます。ただし、下記の資産には適用が認められません。
①投資不動産として借り手が保有する不動産 -IAS第40号適用
②貸し手がオペレーティングリースで提供する投資不動産 -IAS第40号適用
③ファイナンスリースで借り手が保有する生物資産-IAS第41号適用
④オペレーティングリースで貸し手が提供する生物資産-IAS第41号適用

2.リースの定義
ISA第17号によると、リースとは、貸し手が借り手に、支払を条件に(一括または分割払い)一定の期間資産を使用する権利を移転する契約のことを指します。

3.リースの分類
IAS第17号によると、リースは下記の2種類に分類され、異なる会計処理が必要とされます。
①ファイナンスリース ‐ 借り手に資産の所有に伴うリスクと経済的利益の享受が実質的に移転するリース
②オペレーティングリース ‐ 借り手に資産の所有に伴うリスクと経済的利益の享受が実質的に移転しないリース
※リースの分類は、契約の形式よりも、取引の実態に重点を置いて決定されます。

ファイナンスリースとして分類される例
・リース契約において、リース期間の終了までに借り手に資産の所有権が移転することが定められている
・借り手にリース資産を購入する選択権が付与されており、購入額が選択権の行使日における市場価値よりも十分に低く、リース資産購入が確実と想定される
・所有権は移転しないが、リース期間がリース資産の経済的耐用年数の大部分を占める
・リース開始日時点で、リース料の最低支払総額の現在価値が当該リース資産の公正価値と実質的に一致する
・リース資産が特殊な性質を持ち、重要な変更なしに借り手以外が使用できない

※土地と建物両方をリースする場合、土地、建物それぞれを個別に分類し、最低リース料総額は、開始日時点での土地と建物の賃借権持分の相対的公正価値を基準に比例按分します。

4.リースの開始   
IAS第17号によると、リース開始日は下記のいずれかの早い方とされます。
①リースの契約日
②当事者がリース契約の主要な事項について確約した日

※リース開始日においてリースの分類が行われ、ファイナンスリースと分類された場合にはリース期間の開始日時点で認識される金額の算定をします。

リース期間の開始日=借り手がリース資産を使用する権利を取得した日

5.ファイナンスリースの会計処理
IAS第17号では借り手側と貸し手側のファイナンスリースの会計処理について以下のように定めています。

(1)借り手の会計処理
ファイナンスリースでは借り手に資産の保有に伴うリスクと経済的利益の享受が実質的に移転するため、実態としてはローンによる購入と同様であり、借り手はリース資産を自らの財務諸表に資産計上します。

①当初の認識
IAS第17号によると、リース期間の開始時点で、ファイナンスリースをリース資産の公正価値に等しい額と最低支払リース額の現在価値の低い額いずれか低い額で、財政状態計算書に資産および負債として認識しなければなりません。

最低リース料総額=リース料(変動リース料とサービス費用を除く)+保証残存価値+割安選択購入権

※最低リース料総額を現在価値に割引く際には、実務上可能であればリースの計算利子率を、可能でない場合は借り手の追加利子率を用います。

※ファイナンスリースに直接かかわる費用は初期直接費用としてリース資産額に追加されます。

②認識後の測定
IAS第17号によると、最低リース料総額は、金融費用と負債残高の返済部分とに分かれます。また、金融費用はリース期間にわたり、負債残高に対する一定の期間利子となるよう配分しなければなりません。

IAS第17号では、金融費用の配分には、計算を簡略化した近似値法の使用を認めています。

③減価償却
IAS第17号では、借り手によるファイナンスリース資産の減価償却の方針は、所有する減価償却資産に適用する方針と一貫していなければならないと定めています。

(2)貸し手の会計処理
貸し手にとってファイナンスリースとは、借り手の資産購入のために資金融資をしているのと同様であるみなされ、下記の会計処理を行います。

①当初の認識
ファイナンスリースにより保有する資産を、正味のリース投資未回収額で債権として財政状態計算書に認識(計上)します。

正味リース投資未回収額とは、最低リース料総額と無保証残存価値の合計額の現在価値をいいます。

②認識後の測定
リース料金を受領する度に、正味リース投資未回収額を減額していきます。リース債権は貸し手の投資とサービスに対する元本回収およびその報酬としての金融収益として処理されます。

IAS第17号によると、金融収益は、ファイナンスリースの正味投資未回収額に対する一定期間の利子率を反映するよう認識されなければなりません。

③減価償却
ファイナンスリースでは、貸し手側はリース資産を売却したとみなし、減価償却を行いません。

④貸し手が製造業者または販売業者である場合
IAS第17号では、貸し手が製造業者または販売業者である場合、通常の販売に適用する方針に従って売上損益を認識しなければならないと定めています。また、リースの交渉や契約に関連して貸し手(製造業者または販売業者)が負担した費用は売上損益が認識された期間に費用として認識します。

6.オペレーティングリースの会計処理   
IAS第17号では借り手側と貸し手側のオペレーティングリースの会計処理について以下のように定めています。

(1)借り手の会計処理
リース料は、リース期間にわたって定額法による費用認識をしなければならないと定めています。ただし、利用者の経済的便益の時間的パターンがよりよく反映される特定の方法がある場合を除きます。

毎月のリース料の支払額が一定でない場合→定額法によって費用認識
変動リース料の場合→契約で定められた方法による算出額で費用認識
  
(2)貸し手の会計処理
オペレーティングリースでは貸し手が資産の所有権を保持し続けるため、リース資産は貸しての財政状態計算書に計上され、減価償却を行います。

①収益の認識
オペレーティングリースからの収益は、リース期間にわたって定額法によって認識しなければなりません。ただし、リース資産の使用による便益が減少する時間的パターンがよりよく反映される特定の方法がある場合を除きます。

毎月のリース料の支払額が一定でない場合→定額法によって収益認識
変動リース料の場合→契約で定められた方法による算出額で収益認識

②減価償却
リース資産の減価償却方針は、貸し手が所有する類似資産の減価償却法と一貫していなければなりません。

③初期直接費用の扱い
オペレーティングリースで発生した初期直接費用はリース資産の帳簿価額に加えます。
初期直接費用に含まれるものとして、以下のものがあります。
・弁護士報酬
・仲介手数料
・文書作成費
・その他リースの交渉や取り決めに必要な追加費用

7. セール・アンド・リースバック
セール・アンド・リースバックは、保有する資産を一度売却し、同時に同資産をリースする取引のことを指します。
ファイナンスリースとオペレーティングリースで会計処理が異なります。

①ファイナンスリースのセール・アンド・リースバック
IAS第17号によると、セール・アンド・リースバック取引がファイナンスリースに該当する場合の会計処理について以下のように定めています。

帳簿価額を超える売却金を受け取った場合、売り手(借り手)はその差額分を即時に収益認識できず、それを繰り延べ、リース期間にわたって配分しなければなりません。

②オペレーティングリースのセール・アンド・リースバック
IAS第17では、売却による損益の認識方法を、資産の公正価値と売却価額の差額によって分けています。

ⅰ)売却額=資産の公正価値が
取引が公正価値に基づくものである場合、損益を即時認識しなければなりません。

ⅱ)売却額>資産の公正価値
売却額が公正価値を超える場合には、差額分は繰り延べ、資産の予想使用期間にわたって配分しなければなりません。

ⅲ)売却額<資産の公正価値
売却額が公正価値を下回る場合には、損益は即時に認識しなければなりません。ただし、売却損がその後のリース料を市場価値以下とすることによって補てんされる場合は、損失額を繰り延べ、予想使用期間にわたってリース料に比例する形で償却しなければなりません。

※資産の簿価>公正価値 であるなら、いずれの場合においても差額分を即時に損失として認識します。

8. 日本基準との比較
日本基準ではファイナンスリースの判定基準に具体的な数値指標があるのに対し、IASでは状況の例示にとどめています。
また、日本基準では所有権移転ファイナンスリースにおいては、所有している他の資産と減価償却方法が一貫している必要がありますが、所有権移転外(移転しない)ファイナンスリースでは、一貫していなくてもかまいません。

9. 実務上の留意点
開示
企業は財務諸表において以下について開示しなければなりません。
①オペレーティングリースに関する開示
【借り手】
ⅰ)解約不能オペレーティングリース契約下での将来の最低リース料の合計
ⅱ)各期末の報告日時点での解約不能サブリース契約下で予想される最低リース料の受領額
ⅲ)最低リース料の総額、変動リース料、サブリース料とは別に、当期に費用認識されたリースおよびサブリース料
ⅳ)下記事項に限定されない、借り手の重要なリース契約条件に関する一般的記述
・未払い変動リース料の算定基礎
・契約更新または購入権選択およびエスカレーション条項の有無と条件
・配当、追加借入および追加リース等、リース契約条件による制限

【貸し手】
ⅰ)解約不能オペレーティングリース契約下の将来の最低リース料の合計
ⅱ)当期に収益認識された変動リース料総額
ⅲ)貸し手のリース契約条件に関する一般的記述

②ファイナンスリースに関する開示
【借り手】
ⅰ)各期末の報告日時点での資産の種類毎の帳簿価額
ⅱ)各期末の報告日現在の将来最低リース料総額とその現在価値の調整。また、各期末の報告日時点の将来最低リース料の合計およびその現在価値。
ⅲ)当期に費用認識された変動リース料 
ⅳ)各期末の報告日時点でも解約不能サブリース契約下で予想される将来の最低サブリース料の受領額
ⅴ)借り手の重要なリース契約条件に関する一般的記述

【貸し手】
ⅰ)各期末の報告日時点でのリース投資未回収総額と、最低リース料の受領額の現在価値との調整。また、各期末の報告日時点のリース投資未回収総額および最低リース料受領額の現在価値。
ⅱ)前受金融収益
ⅲ)貸し手の利益となる無保証残存価値
ⅳ)回収不能な最低リース料受領額に対する引当金累計額
ⅴ)当期に収益認識された変動リース料
ⅵ)貸し手の重要なリース契約条件に関する一般的記述

10.重要な用語
・借り手の追加利子率(Lessee's incremental borrowing rate of interest)
同等のリースで借り手が支払わねばならないと想定される利子率。またそれが決定不可能は場合には、リース開始日に借り手が同等の期間、保証で資産購入のために必要な資金を借りるために負担するだあろう利子率
・変動リース料(Contingent Rent)
時間の経過以外の要因(e.g 将来の売上率、将来の使用量、将来の物価指数、将来の市場利子率)で変化する将来的な金額に基づく、固定額でないリース料の一部

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