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IAS20号 政府補助金

1.概要
IAS第20号では政府補助金の会計処理と開示および、その他の政府援助に関する開示について定めています。

ただし以下の項目には適用されません。
・法人税などの支払い猶予や軽減税率の適用など、税の優遇措置という形による政府援助
・政府による企業への資本参加
・IAS第41号適用の政府補助金

2.政府援助の定義
IAS第20号によると、政府援助とは以下のように定義されます。

政府援助とは、政府による、一定の基準を満たした企業または複数の企業に対する経済的便益の提供のことを指します。

ここでいう政府援助には、開発地区のインフラ(構造基盤)整備や競合他社に対して制約を課す等の間接的な便益は含まれません。

3.政府補助金の定義
IAS第20号によると、政府補助金とは以下のように定義されます。

政府補助金とは、過去に一定の基準を満たした、また将来満たすであろう企業に対する政府からの資源の移転のことで、合理的に価値を決められないものや、企業が行う通常の商取引と区別できないものを除きます。

4.政府補助金の認識
政府補助金(公正価値による非貨幣性資産の補助金を含む)、以下の2つの要件について合理的保証が得られるまで認識できません。
①企業が補助金が交付されるのにに必要な条件を満たす
かつ
②補助金を受領する

5.政府補助金の会計処理
IAS第20号によると、政府補助金は、補償対象の費用を企業が認識する期間にわたって規則的な方法で損益として認識しなければなりません。

IAS第20号では政府補助金を以下の2つに分類します。

①資産に関する補助金
補助金を受領する資格のある企業が固定資産の購入あるいは建設、またはその他の方法で取得することを主な条件とする政府補助金をいいます。資産の種類や設置場所、取得にかかる期限または保有期間についての補足条件が課されることもあります。

②収益に関する補助金
上記の資産の関する補助金以外の政府補助金のことを指します。

6.政府補助金の表示方法
(1)資産に関連する補助金の表示方法
IAS第20号では、資産に関する政府補助金の表示について以下のように定めています。

資産に関する政府補助金(公正価値による非貨幣性資産を含む)は、以下の2つの方法のいずれかによって財政状態計算書に表示しなければなりません。

①繰延収益法
補助金を繰延収益として当初認識し、その後資産の耐用年数にわたって規則的に配分し包括利益計算書上に当期損益として計上します。

②資産控除法
資産の取得減価から補助金を控除して資産の帳簿価額を決定します。補助金は減価償却費が減少する形で償却資産の耐用年数にわたって当期の損益として認識されます。

(2)収益に関する補助金の表示方法 
収益に関する補助金は、「その他収益」等の一般的な科目名で包括利益計算書の貸方科目として表示するか、関連する費用から補助金額を控除して表示します。 

7.政府補助金の返還
場合によっては、一定の条件(交付条件)を満たさなくなった際に政府補助金の返還義務が生じます。

返還する政府補助金は、会計上の見積りの修正として会計処理します。

8. 実務上の留意点
開示
企業は財務諸表において以下について開示しなければなりません。
①政府補助金について採用した会計方針(財務諸表における表示方法含む)
②財務諸表に計上した政府補助金の性質および範囲と、企業が直接便益を受けたその他の形態
③認識済みの政府補助金の未履行条件およびその他偶発事象

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