IFRS7号 金融商品-開示
1.概要
IFRS第7号は、企業の財政状態及び経営成績に対する金融商品の重要性、及び企業が当期中及び報告日現在でさらされている、金融商品から生じるリスクの性質、範囲及び金融商品のリスクの管理方法を評価できるように財務諸表上の開示を求めています。
2.適用範囲
IFRS第7号は、他の基準に例外がある場合を除いて全ての企業の全ての種類の金融商品に適用されます。
3.財政状態計算書における開示
IFRS第7号は、以下の項目の帳簿価額を財政状態計算書もしくは注記において開示しなければならないとしています。
・当期損益を通じて公正価値で測定される金融資産及び金融負債
・満期保有投資
・貸付金及び債権
・売却可能金融資産
・償却原価で測定される金融負債
金融資産と金融負債の種類ごとに公正価値を帳簿価額と比較できるような方法で開示することが求められています。
また、企業が金融資産を負債の担保として差し入れている場合には、当該金融資産の帳簿価額と担保に関する契約条件の開示が求められます。
4.包括利益計算書における開示
IFRS第7号は、以下の項目の収益、費用、利得及び損失を包括利益計算書もしくは注記において開示しなければならないとしています。
・金融資産の分類ごとの正味利得、正味損失
・包括利益計算書を通じて公正価値で測定されていない金融資産及び金融商品に関する実効金利法により算定される金利収益総額及び金利費用総額
・金融資産の種類ごとの減損損失の金額
5.金融商品から生じるリスクの性質及び範囲
IFRS第7号は、金融商品から生じるリスクの種類として以下のものを挙げています。
・信用リスク(credit risk)
金融商品の一方の当事者が債務不履行となり、もう一方の当事者が財務的損失を被ることとなるリスク
・流動性リスク(liquidity risk)
企業が金融負債に関連する債務を履行するにあたり困難に直面するリスク
・市場リスク(market risk)
市場価格の変動により金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが変動するリスク
具体的には、為替リスク、金利リスク、その他の価格リスク
金融商品から生じるリスクについて以下の定性的な開示が求められます。
・リスクに対するエクスポージャー、リスクがどのように生じたのか
・リスクを管理する企業の目的、方針、手続き、リスクの測定に用いる方法
・上記2つについての過年度からの変更
金融商品から生じるリスクについて以下の定量的な開示が求められます。
・信用リスクについて、最大信用リスクを最も反映する金額を開示する。
・流動性リスクについて、金融負債の残りの契約上の満期を示す満期分析を開示する。
・市場リスクについて、報告日現在でさらされている各種の市場リスクの感応度分析を開示する。
6.重要な用語
為替リスク(currency risk)
金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが外国為替レートの変化によって変動するリスク
金利リスク(interest risk)
金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが市場金利の変動により変動するリスク
その他の価格リスク(other price risk)
個々の金融商品または発行体固有の要因、あるいは市場全体で売買されている全ての金融商品に影響を及ぼす要因による市場価格の変動により、金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが変動するリスク
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