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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

司法書士が株式会社の定款の条文を解説します(株券編)

定款の条文の内容を解説します。

会社法が施行されてから株式会社の設立も容易になり、また現在は色々なサイトで株式会社の設立に関する情報が溢れているため、起業される方自身で株式会社設立の手続きをされるケースも少なくありません。

しかし、インターネット上にある定款の内容の一部、あるいは全部をよく理解せずにそのまま利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、会社設立後にこんなはずではなかった、、、という方が一人でも少なくなるように、日本公証人連合会のホームページに掲載されている

1 小規模な会社(Small-Sized Company)
株式が非公開で、取締役が1名のみの小規模な株式会社の定款記載例であり、定款の内容も簡潔なものを紹介しています。
起業者の方が小規模な会社からスタートしたいと考える場合に、定款ドラフトの作成に当たって、参考にされる一つの定款記載例です。

≫定款等記載例(Examples of Articles of Incorporation etc)【日本公証人連合会】

を基に、定款の各条文の内容について解説をしていきたいと思います。

ビジネスに専念したい方

一方で、会社設立の手続きは初めて行う方には時間がかかる上に、一生のうちにその知識を何度も使うわけではありません。

会社設立の手続きは専門家に任せて自分のビジネスに集中したい方は、こちらのページをご参照ください。
≫株式会社設立サービス
≫合同会社設立サービス

定款の株券に関する条文

(株券の不発行)
第6条 当会社の発行する株式については、株券を発行しない。

株券に関する記載は、定款に必ず記載しなければならないわけではなく、しかし任意的に記載している会社がほとんどです。

もし定款に記載していなかった場合、どのような扱いになるのでしょうか。

そもそも株券とは

株券とは、株券発行会社における株主としての地位を表した有価証券のことをいいます。

原則として、不発行

会社法においては、定款に株券を発行する旨を定めない限り、株券不発行会社(株券を発行しない会社)となります。

定款に株券を発行する旨を定めることにより、初めて株券を発行することができます(会社法第214条)。

新しく設立する株式会社のほとんどは、株券を発行していません。

株券と登記事項

株式会社においては、「株券発行会社であるときはその旨」が登記事項とされています(会社法第911条)。

株券不発行会社の登記簿には、株券に関する事項は何も記載されません。

なお、株券を発行することができる旨の定めが定款にある会社が、実際には株券を発行していない場合でも、「株券発行会社であるときはその旨」が登記されることになります。

株券発行会社から株券不発行会社へ変更

株券発行会社も定款を変更することにより、株券不発行会社へ移行することが可能です。

しかし、株券発行会社から株券不発行会社へ移行するにも手間と費用がかかるため、特別な事情がない限り、株券不発行会社として株式会社を設立するのがいいのではないでしょうか。

株券発行会社会社から株券不発行会社への変更手続きについては、こちらの記事をご参照ください。

≫株券の廃止と登記手続き


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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