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代表司法書士・相続診断士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

司法書士が株式会社の定款の条文を解説します(株式の譲渡制限編)

定款の条文の内容を解説します。

会社法が施行されてから株式会社の設立も容易になり、また現在は色々なサイトで株式会社の設立に関する情報が溢れているため、起業される方自身で株式会社設立の手続きをされるケースも少なくありません。

しかし、インターネット上にある定款の内容の一部、あるいは全部をよく理解せずにそのまま利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、会社設立後にこんなはずではなかった、、、という方が一人でも少なくなるように、

に掲載されている

  • 定款記載例(中小会社1 小規模会社Ⅰ(株式非公開、取締役1名、監査役非設置、会計参与非設置))

を基に、定款の各条文の内容について解説をしていきたいと思います。

ビジネスに専念したい方

一方で、会社設立の手続きは初めて行う方には時間がかかる上に、一生のうちにその知識を何度も使うわけではありません。

会社設立の手続きは専門家に任せて自分のビジネスに集中したい方は、こちらのページをご参照ください。
≫株式会社設立サービス
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定款の株式の譲渡制限に関する条文

(株式の譲渡制限)
第7条 当会社の発行する株式の譲渡による取得については、取締役の承認を受けなければならない。ただし、当会社の株主に譲渡する場合には、承認をしたものとみなす。

株式の譲渡制限を設定するときは、その旨を定款に記載する必要があります(会社法第108条)。

株式の譲渡制限に関する規定については、こちらの記事も併せてご参照ください。

≫株式の譲渡制限の定め

譲渡制限株式とは

譲渡制限株式とは、株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定めを設けている場合における当該株式をいいます(会社法第2条17項)。

非公開会社とは

公開会社とは、その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいいますので(会社法第2条5項)、非公開会社とは、その反対に株式の全部について譲渡制限規定を設定している株式会社のことをいいます。

新しく設立される株式会社の大半は非公開会社ですので、特別な事情がない限り、株式譲渡制限規定を設定していた方がいいでしょう。

株式の譲渡制限規定を設定しなかったとき

株式の譲渡制限規定を定款に設定しなかったときは、公開会社という分類に該当することになります。

公開会社は取締役会を置かなければならないとされていますので、取締役3名以上と監査役1名以上を置かなければなりません。

その他の公開会社と非公開会社の違いは、こちらの記事をご参照ください。

≫非公開会社と公開会社の違い

株式の譲渡制限規定は登記事項

定款に株式譲渡制限規定を設定したときは、その旨を登記しなければなりません(会社法第911条3項)。

ただし書き以降の部分である「ただし、当会社の株主に譲渡する場合には、承認をしたものとみなす。」も登記事項ですので、忘れずに登記しましょう。

株主間の譲渡

公証人の定款記載例では、株主間の株式譲渡については会社の承認は不要としています。

この規定は、例えば、

  • 株主A 50株
  • 株主B 10株
  • 株主C 20株
  • 株主D 20株

(発行済株式数 100株)

であるときに、Aの知らない間(Aの承諾なし)に、

  • 株主A 50株
  • 株主B 50株

のようになる可能性が潜在することになります。

承認機関をどうするか

株式の譲渡制限の承認機関は、定款に自由に定めることができます。

それぞれの会社の事情によって、適切な承認機関を選択してください。

当会社
当会社の発行する株式の譲渡による取得については、当会社の承認を受けなければならない。

この場合、取締役会設置会社においては取締役会の決議、取締役会非設置会社においては株主総会の承認が必要となることを示しています。

取締役
当会社の発行する株式の譲渡による取得については、取締役の承認を受けなければならない。

この場合、取締役の過半数の決定による承認が必要となることを示しています。

取締役会
当会社の発行する株式の譲渡による取得については、取締役会の承認を受けなければならない。

この場合、取締役会の決議による承認が必要となることを示しています。

代表取締役
当会社の発行する株式の譲渡による取得については、代表取締役の承認を受けなければならない。

この場合、代表取締役による承認が必要となることを示しています。

代表取締役が複数である場合を除き、代表取締役1名で株式の譲渡を承認するかどうか決めることができます。

株主総会
当会社の発行する株式の譲渡による取得については、株主総会の承認を受けなければならない。

この場合、株主総会の決議による承認が必要となることを示しています。

なお、この承認決議を株主総会においてするときの決議要件は普通決議です。


この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留司法書士事務所では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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