相続診断士 石川宗徳の相続コラム

平成28年版 成年後見の利用状況

平成28年、成年後見関係事件の概況

平成28年1月~12月における全国の家庭裁判所の「成年後見関係事件の概況」が発表されています。

>>>成年後見関係事件の概況(裁判所)

成年後見関係事件とは、後見開始事件、保佐開始事件、補助開始及び任意後見監督人選任事件のことをいいます。

成年後見関係事件の概況」から、最近の成年後見に関する特徴を見ていきましょう。

成年後見関係事件の申立件数

平成28年1月~12月の成年後見関係事件の申立件数は34,249件です。

直近の5年間においては、年間申立件数は横ばい状態です。

  • 平成24年 34,689件
  • 平成25年 34,548件
  • 平成26年 34,373件
  • 平成27年 34,782件
  • 平成28年 34,249件

申し立てられた成年後見関係事件の終局の仕方

申立てをされた成年後見関係事件は、その約95.5%は申立てが認容されて終わっています。

却下約0.4%、それ以外では取下げ本人の死亡で終わるケース等があります。

成年後見関係事件の認容率は高い

申立てされた事件のうち、そのほとんどが認容されています。書類の準備等をしっかりと行っておけば、却下される可能性は非常に低いといえます。

 

申し立てられた成年後見関係事件の終局までの期間

申立てをされた成年後見関係事件が終わるまでに要する期間は次のとおりです。

  • 1ヶ月以内 45.5%
  • 2ヶ月以内 77.4%
  • 3ヶ月以内 89.4%
  • 4ヶ月以内 94.7%
申立てられた成年後見系事件は、その4分の3は2ヶ月以内に終局し、そのほとんどが4ヶ月以内に終局します。

 

成年後見関係事件の申立人の種別

どのような人が成年後見関係事件の申立てをするのでしょうか。

1番多いのは本人の「」(約29%)です。次に多いのが「市区町村長」(約19%)、本人の「その他親族」(約13%)、本人の「兄弟姉妹」(約13%)となっています。

その他親族とは、配偶者・親・子・兄弟姉妹を除いた、4親等以内の親族のことをいいます。

市区町村長申立ては増加傾向

市区町村長が申し立てた成年後見関係事件は、前年に比べて約8%の増加となっています。

 

成年後見関係事件の申立ての動機

成年後見の申立てを行う理由・動機にはどのようなものがあるのでしょうか。

1番多い理由・動機は「預貯金等の管理・解約」が他を大きく引き離しています。その他には「身上監護」「介護保険契約」「不動産の処分」「相続手続き」と続いています。

預貯金等の管理・解約等

成年後見人等を選任することにより、本人が財産を散財することを防ぐことができるようになります。本人に意思能力が無い場合、生活費や施設費のために定期預金の解約や、不動産の売却遺産分割協議生命保険金の請求等を行うときは、成年後見人の選任が必須となります。

 

成年後見人等の種別

どのような成年後見人等に就任しているのでしょうか。

成年後見人等とは、成年後見人・保佐人・補助人のことをいいます。

  1. 司法書士  9,408件
  2. 弁護士   8,048件
  3. 子     5,273件
  4. 社会福祉士 3,990件

第三者後見人の増加

本人の配偶者や子等の親族が成年後見人等になる割合は全体の約28%に留まります。成年後見人の多くは、士業等の専門職後見人であり、全体の約71%を占めています。専門職後見人のうち、司法書士弁護士が多く成年後見人に選任されています。

 

成年後見制度の利用者数

成年後見制度の利用者数は、平成28年12月末時点で約20万人です。平成27年12月末時点では約19万人、平成26年12月末時点では約18万5000人、平成25年12月末時点では約17万6000人となっており、利用者総数は毎年増加しています。

成年後見制度の利用者数は増加の一途

高齢者の増加、コンプライアンス意識の高まりから、成年後見制度の利用者数は今後もしばらくの間は増加していくことが予想されます。

 

この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

東京汐留相続サポートセンターでは
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相続に関する様々なサポートを行っております。


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