成年後見制度

成年後見制度とは

成年後見制度とは、認知症や精神障がい、知的障がいなどの理由により判断能力が不十分な方々を保護・支援する制度のことをいいます。

判断能力の不十分な方が、財産の管理、契約行為などを自分で行うことが難しい場合に利用され、家庭裁判所に選任された成年後見人等が本人の代わりに法律行為を行います。

成年後見制度の利用者数は増加傾向

高齢社会にともない、成年後見制度の利用者数は毎年増えています。平成27年12月末の時点で、約19万人の方が利用しており、その約80%は成年後見が占めています。

 

成年後見制度には次の種類があります。

成年後見制度には、大きく分けると法定後見制度と任意後見制度の2種類があります。

 

1.法定後見制度

法定後見制度には、本人の判断能力の程度などによって次の3種類に分けられます。

 

(1)後見

判断能力が欠けている方が対象となります。成年後見人は、本人が自ら行った法律行為を取り消すことができます(日常行為を除く)。

 

(2)保佐

判断能力が著しく不十分な方が対象となります。保佐人は、本人が自ら行った重要な法律行為を取り消すことができます。また、保佐人は、申立ての範囲内で家庭裁判所が定めた特定の法律行為のみに対して代理権があります。

 

(3)補助

判断能力が不十分な方が対象となります。補助人は、申立ての範囲内で家庭裁判所が定めた特定の法律行為のみに対して同意権または代理権があります。

専門職後見人

近年、専門職後見人が選任されるケースが増えています。専門職後見人とは、本人の親族ではなく、司法書士や弁護士、社会福祉士などの一定の職業の第三者がなる成年後見人等のことをいいます。専門家に依頼することでご家族が安心できますが、2~4万円/月程度の報酬が発生します。

 

2.任意後見制度

任意後見制度とは、本人に判断能力がある間に、将来自身の判断能力が不十分になったときに後見人になる人を、あらかじめ契約によって決めておく制度のことをいいます。

自分が信頼できる人を後見人に選ぶことができるというメリットがあります。

任意後見契約は公正証書で

任意後見の契約は、必ず公正証書で作成をしなければなりません。公正証書は、公証役場で公証人が関与して作成されます。

 

成年後見制度の利用事例

1.生活費・施設費のために定期預金を解約したい、不動産を売却したい

認知症の方が、生活費のためや、介護施設の費用のために本人名義の預貯金を引き出したり、定期預金の解約をしたり、不動産を売却してお金を用意しなければならないときがあります。

しかし、認知症の方はそれらの行為を行うことができません。

成年後見人を選任することにより、本人に代わって成年後見人がそれらの行為を行います。

 

2.物忘れが激しくなり、一人暮らしの老後が不安

認知症の方が一人暮らしをしていると、財産の管理や契約などの法律行為を行うことが大変になってきます。判断能力があるときは将来に備えて任意後見を、判断能力が既に不十分であるときは法定後見を利用します。

 

3.一人暮らしの高齢者が、不要なものを訪問販売で買わされている。

判断能力が不十分な方は、一方的に自分が不利な契約を結んだり、詐欺にあってしまうことがあります。法定後見人は本人が行った行為を取り消すことができます。

 

4.一人娘が重度の知的障がいのため、私が死んだ後のことが不安

息子や娘の判断能力が不十分であるとき、その親は自分が亡くなった後に息子や娘が生活をしていけるのか不安だと思います。成年後見人には財産管理に加えて、身上監護をする義務がありますので、息子や娘に対して法定後見を利用するケースがあります。

 

5.認知症の親と同居している兄弟が、親の金を使い込んでいる。

成年後見人は、本人の財産を管理する義務があります。認知症の親に成年後見人を選任してもらうことにより、その本人の財産が他人に浪費されることを防ぐことができます。

 

6.認知症の方が、相続放棄や遺産分割協議、不動産の売却をしたい。

判断能力を欠いている方は法律行為を行うことができません。相続放棄をするとき、相続人間で遺産分割協議をするとき、自分名義の不動産を売却するときは、成年後見人が代わりに行います。

成年後見制度を利用するきっかけ

成年後見制度はさまざまな理由で利用されていますが、利用する理由としては最も多いのが預貯金等の管理や解約、続いて施設入所等のため、不動産の処分や、相続手続きのために利用されるケースが多くなっています。

 

成年後見登記制度

成年後見登記制度とは

法定後見制度・任意後見制度を利用しているのかどうか、利用している場合はその内容はどのようなものか、後見人は誰なのか等は、取引をする相手方にとって重要な要素となります。その内容を登記する制度を、成年後見登記制度といいます。

この制度により、取引をする相手方は安心して取引に臨むことができます。また、成年被後見人等にとっても取引を行うことができるため大事な制度といえます。

成年後見の登記事項証明書

登記事項証明書には誰が後見人であるか等、記載されています。登記事項証明書を確認することにより、取引をする相手が本当に本人の成年後見人であるのかを確認できます。

登記事項証明書は東京法務局・民事行政部・後見登録課で、1通500円(収入印紙)で取得することができます。なお、郵送による取得も可能です。

登記されていないことの証明書

成年後見人が選任されていることの証明は登記事項証明書を取得して確認できますが、成年後見人が選任されていないことの証明は「登記されていないことの証明書」によって行います。

登記事項証明書は東京法務局・民事行政部・後見登録課で、1通300円(収入印紙)で取得することができます。なお、郵送による取得も可能です。

証明書を取得できる人

成年後見の登記事項証明書、登記されていないことの証明書は誰でも取得することができるわけではありません。

取得できる人は本人、配偶者や4親等内の親族、成年後見人等に限られています。

委任により、代理人が取得することも可能です。

 

 

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