汐留パートナーズ・ニュースレター 2020年7月号


”Withコロナ” 時代を乗り越えるための新型コロナ関連のお役立ち情報

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、さらに不確実性が増すこの世の中で、私たちの「順応性」と「サバイバル能力」が試されているように感じます。ただ、これら2つのキーワードはコロナ禍に限ったものではありません。2008年のリーマンショックによる金融・不動産業界への大打撃や、2011年の東日本大震災をはじめとした日本各地を襲った災害など、予測のできない事象は過去にも数えきれないほどありました。先行きが不透明な世界で生き抜くため、常に課題を見つめ直し、生き残りをかけて継続的に変革をして行く、それは過去・現在・未来も永遠に変わらないのではないでしょうか。

今回は、この”Withコロナ”時代を皆さまと一緒に乗り越えていけるよう、汐留パートナーズの3事業部から新型コロナ関連のお役立ち情報をご紹介させていただきます。



はじめに

今回は新型コロナウイルスの影響により、実務上多く生じている①役員報酬の減額と増額、及び②賃料の減額に関しての税務上の取扱いを見ていこうと思います。


役員報酬の「減額」及び「増額」

新型コロナウイルスの影響により、役員報酬を減額した会社、また緊急事態宣言の解除等に伴い、同一事業年度中に一度減額した役員報酬を元の水準へ戻す会社において、当該「減額」「増額」の各々のケースで、役員報酬が「定期同額給与」認められるか否かが論点となります。(役員報酬の概要や会社法及び法人税法上の原則的規制については、ニュースレター2019年1月号を参照)。

定期同額給与の金額変更は、原則として期首から3か月以内の株主総会等の決議によります。よって、昨今の状況下での役員報酬の変更が期首から3カ月以内に実施された場合は、原則通りの「通常改定」範囲内として、定期同額給与に該当します。一方、それ以外の時期・方法での報酬額の増減は、特別な事由がある場合を除き、定期同額給与として認められず、損金不算入となります。特別な事由とは、①明らかに職務の内容に重大な変更があった場合等の臨時改定(増額及び減額)、②会社の業績が著しく悪化し、取引先等第三者との関係にも影響する場合等の業績悪化改定(減額)を指します。 続きはこちら

この点、新型コロナウイルスの影響により、役員報酬の減額がなされた場合は、上記②の業務悪化改定に該当するか否かが論点となり、国税庁からも2つの例が示されています()。ここでは業績が悪化した場合のみならず、現状では売上などの数値的指標が著しく悪化していなくとも、経済環境の悪化により、業績悪化が見込まれる場合も業務悪化改定に該当するといった弾力的な対応が執られています。
一方、一度減額した報酬を元の水準へと戻す増額改定の場合、業績等が回復したことのみを理由に、上記①の臨時改定には該当せず、臨時改定事由として認められるには、職務内容の重大な変更等が伴う必要があります。


賃料の減額

賃料の減額が、新型コロナウイルスの影響を受けた取引先の支援を目的とする場合は、その減額分の差額については寄付金に該当せず、損金算入可能となります。また原契約が消費税の経過措置(旧税率8%)の適用を受ける場合、当該賃料の減額は「正当な理由に基づくもの」として、引き続き旧税率の適用が認められます()。いずれも、新型コロナウイルスの影響を受けた取引先を支援するために賃料を減免したことを証する変更契約書や覚書を作成・保存する必要があります。
国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ参照。


おわりに

今般の状況下で、多くの特例措置が設けられていますが、関連するものを適時に取捨選択する必要があります。ご不明点等ございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。



はじめに

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、多くの企業でテレワークや時差出勤の活用、ソーシャルディスタンスの確保など、様々な取組みがされてきました。


新型コロナウイルスで急増したテレワーク

企業における新型コロナウイルス対策について、特にテレワークの活用が注目されました。東京都のテレワーク緊急調査(従業員数30人以上の企業が対象)によると、4月の緊急調査時にはテレワーク導入率が62.7%となっており、3月調査時の24%から2.6倍に増加していました。テレワークを実施する社員の割合も、昨年12月では平均15.7%だったものが今年4月には平均49.1%になっています。

5月をもって緊急事態宣言が解除されましたが、まだ終息したわけではありません。再び感染者が増加し、緊急事態宣言が発出される可能性もあります。そのため、今後もテレワークなどの働き方を継続しながら、非常事態に備えることが必要となります。 続きはこちら


テレワークを実施する際の労務管理

テレワーク実施時の労務管理については、いくつか検討するべき事項があります。今後テレワークを継続するにあたっては一定のルールを策定しておきましょう。すでにルールを設けている場合も、今回の大規模なテレワークを踏まえて見直しをしてみましょう。

例えば、次のような事項を決めておく必要があります。

  • ・対象部門や対象職種
  • ・テレワーク勤務の利用条件
  • ・テレワーク勤務の申請手続
  • ・出退勤管理方法
  • ・労働時間制度
  • ・業務の予定・実績管理
  • ・費用負担関係(業務用PCや通信費等)
  • ・セキュリティ対策のためのルール


なるべく多くの人が使える制度に

以前からテレワーク制度を導入していた企業であっても、今回の新型コロナウイルスに十分に対応できたわけではありません。少人数での利用しか想定していないテレワーク制度では、大規模なテレワークは難しいことが多いでしょう。
大規模なテレワークを可能とするためには、仕事の一部を自宅に持ち帰ってテレワークをするというやり方ではなく、自宅にいても会社にいるときと同じように仕事ができるような環境を整備し、テレワークでも遂行可能な業務を増やしていくことが必要です。


普段の働き方から見直していくこと

テレワークをしているのにハンコを押すために結局出社をしたという事例や、資料を確認するために出社したという事例など、なかなかスムーズにテレワークをできていない事例も多くありました。
普段やっていないことを急にやろうとすれば、想定外のトラブルが発生することがあります。普段からテレワークを実施することはもちろん、出社時とテレワーク時の働き方をあまり変えなくて済むようにすることも大切なポイントです。


緊急事態宣言解除後もテレワークを継続する意義

テレワークの効果は新型コロナウイルス対策だけではありません。インフルエンザなど他の感染症の流行、地震や台風などの自然災害などが起きたときの事業継続にも効果があります。ほかにも、人材の確保、育児・介護と仕事との両立支援、出勤困難者の雇用継続、障害者雇用対策、ワークライフバランスの実現など、組織を強くするために役立てることができます。
今回は新型コロナウイルスの影響でテレワークの導入率が増加しました。今後テレワークが一般的なものになっていくと、企業内のみならず企業間での業務もテレワークで実施されることが増えるでしょう。また、求職行動にも影響を与えることになることが予想されます。
新たな時代に対応していくためにも、強い組織を作っていくためにも、是非テレワークを活用していきましょう。



はじめに

今回は、外国人労働者を雇用している企業にあまり周知されていないと思われる「所属(契約)機関に関する届出」を中心にお話したいと思います。新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、当初の契約通りに雇用が難しくなった場合など、最近問い合わせを多く頂いている内容です。


在留資格とは

日本に居住している外国人は居住目的に適合した何かしらの「在留資格」を保有していることが前提となります。その在留資格は2020年6月現在、29種類に分類され、その資格の範囲内で活動することが許可されています。(在留資格は一人につき複数保有することはできません。)在留資格の中でも、最も対象者が多い「技術・人文・国際業務」の在留資格を持った外国人従業員についてみていきたいと思います。 続きはこちら


所属(契約)機関に関する届出

「技術・人文・国際業務」の在留資格を保有している外国人の日本の滞在目的は就労です。特殊な例外を除いては、日本法人と就労に関する契約を直接結んでおり、その契約の相手方である法人を「所属(契約)機関」といいます。在留資格取得の申請時には、外国人本人が従事する業務への適格性と所属(契約)機関の安定性等について審査されています。したがって、所属(契約)機関において何かしら変更が生じた場合、変更が生じた日から原則14日以内に管轄の出入国在留管理局に所属(契約)機関に関する届出を提出することが求められています。この届出を怠ることで生じる具体的なペナルティーは明示されておりませんが、現行在留資格の更新時や永住権などへの変更時に影響を及ぼす可能性がありますので、届出は期限内に行なうことをお勧めいたします。なお、届出は、出入国在留管理局に赴くことなくインターネットや郵送でも提出することができます。


所属(契約)機関に関する届出が必要なケースと不要なケース

改正民法では、一般的な不法行為と人の生命・身体の侵害によるものとで、時効期間を分けて規定されました。また、除斥期間とされていたものが、消滅時効期間とされました。
なお、除斥期間とは、一定の権利について法律上認められている存続期間をいい、その期間が経過すると権利は消滅します。時効の中断がなく、当事者が援用しなくても当然に権利消滅の効力を生ずるなどの点で消滅時効と異なります。

所属(契約)機関に関する届出が必須のケース
・所属機関自体に変更があった場合
(本店所在地移転、商号変更、法人の閉鎖、退職・転職など)
・従事する職務内容に変更があった場合

所属(契約)機関に関する届出が不要のケース
・就業場所がオフィスから在宅になる場合
・契約内容が雇用から請負や委託になる場合


おわりに

新型コロナウイルスに関する対応については出入国在留管理局のホームページで随時更新されております。依然、世界的な流行が続いているため、当分は通常とは異なる対応、処置が続くと見込んでおります。ただ、在留外国人のためはもちろんのこと、外国人労働者を雇用する企業にとっても、特例措置の如何に関係なく在留資格を適正に管理することは非常に大切です。ご不明点等がございましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。

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