司法書士 石川宗徳の相続コラム

遺言とエンディングノートの違いを理解しよう。

最近では、終活の一環としてエンディングノートを作成しようというのを見かけることがあります。

とりあえずエンディングノートを書いておいたので自分の財産はエンディングノートの内容のとおり相続される、、、と思いきや、法律上は、エンディングノートの内容を相続人は履行しなくても罰則はありません。

遺言とエンディングノートの違いを理解した上で、遺言は書かずにエンディングノートだけを書くのであればそれも良いと思います。

しかし、その違いを知らずに遺言の代わりになると思いエンディングノートだけを残していたのであれば、改めて遺言を書く必要があるかもしれません。

このコラムでは、遺言とエンディングノートの違いについて説明しています。

遺言とエンディングノートの違い

遺言とエンディングノートは次の点で異なります。

  1. 法的効力
  2. 形式
  3. 開封方法

なお、自筆証書遺言の形式を備えたエンディングノートというものもあるかもしれません。

自分が書いたエンディングノートが遺言としても有効かどうかは、心配であれば一度専門家に確認をしてみることをお勧めします。

 

法的効力の有無

遺言とエンディングノートの一番の大きな違いは、書いた内容に法的効力があるかどうかです。

遺言には法的効力がありますが、エンディングノートにはそれがありません。

そのため、エンディングノートに書かれた内容を相続人等が履行するかどうかは、相続人等が決めることができます。

自分の財産を自分の考えたとおりに承継させたいのであれば、エンディングノートではなく遺言を書かなければなりません。

 

法定遺言事項

遺言に書いたもの全てに法的効力があるわけではなく、法律で決められた事項についてのみ法的効力が生じます。

この法律で決められた事項のことを法定遺言事項といいます。

なお、法定遺言事項以外のことを遺言に記載することもできますが、それを相続人等が守るかどうかは任意です(法的拘束力がありません)。

 

法律で定められた形式の有無

遺言には法律で定められた形式がありますが、エンディングノートにはそれがないため、書き方・内容ともに自由となっています。

法律で定められた全ての要件を守らないと、その遺言は無効となってしまいます。

特に自筆証書遺言は、自分だけで作成できるという簡易さがある反面、作成の要件が多く、それを一つでも満たしていないと無効となり得るリスクがあるため注意が必要です。

一方で、エンディングノートの書き方に決まりはありません。

加えて、遺言のように法定遺言事項というものはありませんので、その内容も自由に書くことができます。

 

開封方法の指定の有無

遺言の開封方法には法律上の決まりはありますが、エンディングノートは自由に開封できるという違いがあります。

自筆証書遺言と秘密証書遺言は家庭裁判所の検認手続きが必要とされていますので、相続人等が勝手に開封することはできません。

もし勝手に開封をすると過料に処せられる可能性があります。

なお、公正証書遺言であれば家庭裁判所の検認手続きは不要です。

一方で、エンディングノートは開封方法に決まりはありませんので、いつでも自由に開封することができます(相続発生後に相続人が勝手に開封しても罰則はありません)。

 

 

この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

東京汐留相続サポートセンターでは
相続手続き遺言成年後見など、
相続に関する様々なサポートを行っております。


ご相談・お問い合わせは
お気軽にどうぞ事前予約により土日祝日対応可能

ご相談・お見積りは無料です。

〒105-0004 東京都中央区銀座7丁目13番8号 第二丸高ビル4階


電話でお問い合せ

メールでお問い合せ