司法書士 石川宗徳の相続コラム

分筆する前に相続登記をする場合と分筆した後に相続登記をする場合の登録免許税の差

相続財産に広い土地が含まれているときに、その土地全てを長男が相続するという遺産分割をすることもできます。

一方で、土地のここからここまでは長男が、それ以外は長女が相続するという遺産分割をすることもできます。

この後者の方法を「現物分割」といいます。

一筆の土地の一部を相続するには、分筆の登記をしなければなりません。

このコラムでは、分筆登記をする前に相続登記をした場合と分筆登記をした後に相続登記をした場合の登録免許税の差について紹介しています。

土地の分筆登記

一筆の土地に対する登記簿は一つしかありません。

一筆の土地の北側半分は長男が、南側半分は長女が相続すると遺産分割をすることはできますが、それを現状のまま登記簿上で表現をすることはできません。

この土地の登記簿に「持分2分の1長男、持分2分の1長女」という相続登記をしても、それは全体に対して2分の1ずつ共有していることを示しているだけであり、北側と南側をそれぞれが単有していることを示してはいません。

北側と南側をそれぞれ単有と登記簿上示すには、分筆の登記をする必要があります。

分筆の登記をする

一つの土地の登記簿を二つ以上に分けるときは、分筆の登記をします。

北側の土地を長男名義、南側の土地を長女名義にするには、次のいずれかの方法によります。

  1. 分筆の登記+相続登記
  2. 相続登記+分筆の登記+遺産分割による移転の登記

ところで、分筆の登記の専門家は土地家屋調査士であり、相続登記や遺産分割による移転の登記の専門家は司法書士です。

当センターでも土地家屋調査士を紹介することが可能ですので、分筆の登記・相続登記・遺産分割による移転の登記の全てをお任せいただくことができます。

各登記の登録免許税

法務局へ分筆の登記・相続登記・遺産分割による移転の登記申請をするときは、登録免許税を納付しなければなりません。

分筆の登記を先にするか、相続登記を先にするか(上記1.2.)によって、登録免許税の総額が変わります。

結論として、先に分筆の登記を先に申請した方が登録免許税の額は低くなります(上記1.)。

分筆の登記の登録免許税

分筆の登記の登録免許税は、分筆後の土地の筆数×1000円です。

一筆の土地を二筆に分筆したときは、その登記の登録免許税は2000円となります。

相続登記の登録免許税

相続登記の登録免許税は、土地の評価額×1000分の4です。

土地の評価額が1000万円であるときは、相続登記の登録免許税は4万円となります。

遺産分割による所有権移転登記

遺産分割による所有権移転登記の登録免許税は、土地の評価額×1000分の4です。

土地の評価額が1000万円であるときは、遺産分割による所有権移転登記の登録免許税は4万円となります。

登録免許税の差

元の土地の評価額を1000万円、分筆後の各土地の評価額が500万円である場合、先に分筆の登記をした場合の登録免許税は次のとおりです。

2000円(分筆の登記)+2万円(土地1つの相続登記)×2=4万2000円

次に、先に相続登記をした場合の登録免許税は次のとおりです。

4万円(相続登記)+2000円(分筆の登記)+1万円(土地1つの遺産分割による所有権移転登記)×2=6万2000円

特段の事情がない限り、分筆の登記後に相続登記をした方が費用を抑えることができます。

この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

東京汐留相続サポートセンターでは
相続手続き遺言成年後見など、
相続に関する様々なサポートを行っております。


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