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代表弁理士 林裕己の 所長ブログ&ニュース

発明とは?

 「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいいます。したがって、発明として保護を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

①自然法則を利用したものであること
 自然法則を利用したものとは、例えば、水が高所から低所に流れるのを利用して発電させたり、導体や半導体に対する電気や電子の特性を使用して、発光・発熱等させたりすることです。したがって、金融保険制度・課税方法などの人為的な取り決め、計算方法・作図法・暗号の作成方法など自然法則の利用がないものは保護の対象とはなりません。

 ただし、このような人為的な取り決めや暗号の作成方法等であっても、これらをコンピュータ等の情報通信技術を利用して実現されているものは、発明となり得ます。たとえば、単なるビジネス方法では人為的な取り決めに該当しますので発明に該当しませんが、これを情報通信技術を利用して実現されている場合には、ビジネス関連発明(いわゆる、ビジネスモデル特許)として保護対象となります。

②技術的思想であること
 技術的思想とは、自然法則を利用した技術に関するものであり、産業上実際にそのまま利用することができる段階にまで達しない、より抽象的、観念的な手段、すなわち思想としての手段であれば十分ということことです。

③創作であること
 創作であるためには、新しさを有し、作り出したものであり、かつ作り出すことが自明の事柄でないことが必要です。

④高度のものであること
 実用新案法における考案も発明と同様、自然法則を利用した技術的思想の創作であるとしていますが、発明は考案に含まれる部分のうち技術水準の低い裾の部分は包含しないという趣旨です。

当事務所では、情報通信技術、電気、電子、機械、化学等の分野に関する発明だけでなく、ビジネスモデル関連発明(ビジネスモデル特許)も取り扱っております。お気軽にお問い合わせください。