独立開業から今につながる積み重ね
今となっては昔話ですが、私は監査法人にいる間になぜか税理士登録ができたため、最後の年は独学で税務を学んでいました。
当時、独立開業するかはまだ明確ではなかったものの、心のどこかで税理士登録をした時に監査法人を離れることは決まっていたのかもしれません。
IPOコンサルタントとして十分食べていける。監査の仕組みもIPO準備のプロセスも理解した。JSOXも習得し、まだ世の中にできる人が少ない。勝ち筋が見えた──若気の至りから自信満々にそう確信して、2008年監査法人を退職。
ところが、退職直後にリーマンショックが発生。金融証券市場は一変し、創業前に描いていた計画通りには全く進まない。その後追い打ちで東日本大震災の発生…。
清和監査法人等で監査の非常勤をしながら引き続き独学で税務を学び、提案→受注→勉強→サービス提供の繰り返し。ひたすら試行錯誤を続ける日々でした。なので全く順調でなく監査の非常勤も3法人でトータル12年間に及びました。
格好をつけたかったですしSNSもやっていなかったので、あまりそんな素振りも見せなかったのですが、振り返ればずっと大変な時期が続いていました。
ポジティブに考えるとその時に1人で身軽にスタートし、失うものが何もなかったのがよかったのかもしれません。あと体力だけはあったこと。積み重ねが一応無駄ではなく今につながっていると感じます。