士業事務所における幸せ経営
幸福感の高い社員の
・創造性は3倍
・生産性は+31%
・売上高は+37%
という研究結果があります。(ハーバードビジネスレビュー2012年5月)
やはり社員が幸せでないと会社はサステナブルではないと思います。
ちなみに、アメリカやイギリスが極めて個人主義的傾向が強い一方で、中国や韓国は集団主義的傾向が強いという研究結果があります。日本は農耕民族で集団主義傾向が強い一方で、士業は個人主義的な思考を持っている方も多いです。
士業ファームはそれぞれの良さを生かした形で成長できるようデザインされるべきでそこが成功のポイントだと感じます。士業ファームは人がすべて。その主役たる人が幸せであることはとても重要です。
理想かもしれませんが、RSM汐留パートナーズではこれを追求し続けるファームを目指していきたいと思います。
実力も運のうち
- 2021.10.29
- いい話・格言・理念
ハーバード大学も東大も多くの学生が所得上位層の出身です。ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の”実力も運のうち”という言葉はその通りです。
サンデル教授は名門大学が集まる「アイビーリーグ」の学生の3分の2あまりが、所得規模で上位20%の家庭の出身になっていると指摘します。教育社会学者の舞田敏彦氏が調べたところでは、東大生の親の場合、世帯年収950万円以上に占める割合が62.7%もあったそうです。
最近”親ガチャ”という言葉をよく聞きますが、すべての若者が公平にチャレンジできる社会であることは重要です。私は裕福ではなかったのですが、幸い高卒の両親が私達兄弟の教育にお金を使うことを惜しまず、私は前川家で初めて大学に進学することができました。その後弟や従弟たちも続きました。
ついつい能力主義の世界における勝者は、努力が足りないと敗者への謙虚さを失いがちになってしまうと聞きますが、そうであってはいけません。今後の人生において、そのような社会形成のために微力ながら貢献していきたいと思います。
「幸せのかたち」は人それぞれ
- 2020.10.30
- いい話・格言・理念
RSM汐留パートナーズには「汐留フィロソフィ」なるものがあります。そのフィロソフィの頂点に「幸せ」や「Ikigai」をおいています。経営理念の上位概念です。なぜか。今日はそのお話をブログで書いてみたいと思います。
時々会社の掲げる目標として「日本一になる」「売上を上げる」「1000人の会社になる」というものがあります。ですが、その会社が日本一になっても世界一になっても、売上が社員が増えても、そこに属している従業員とその家族(広義の家族)が幸せではなければあまり意味はありません。
それでも社会に貢献するサービスを生み出しているんだからと言われることもありますが、RSM汐留パートナーズでは、一生に一度っきりの人生、皆さんの大切な時間を共有していただいているので、皆さん1人1人が主役になってほしいと思っています。
従業員と家族の幸せを大切にするRSM汐留パートナーズは、フィロソフィの頂点の「目標」に「幸せ」を掲げています。なぜか?それは偉大な先人の経営者たちがどんなに考えても、これだっていう普遍的な経営理念は見つかりませんでした。
なぜなら、「幸せのかたち」は「千差万別」であり、そもそも統一するべきものではないためです。これを無理やり統一しようとすると、ナチス・ドイツの思想のようなおかしなことになります。ダイバーシティ(多様性)を何よりも尊重すべきです。
しかしながら、一方で私たちは企業という組織体に属し活動をする上で、皆のベクトルが同じ方向を向き力を合わせて目標に向かって進むことで、1+1=2ではなく3にも4にもなっていくということを知っています。
すなわち組織化してビジネスを行うことのパワーのすごさをよく理解しています。したがって、皆がお互いに否定することのできない、皆が賛成できる目標である「幸せになる」をフィロソフィの頂点に掲げています。幸せになりたくない人はいないはずです。例示として、「笑顔」「自己実現」「充実感」「家族」「仲間」「楽しさ」「やりがい」を上げています。他にもいろいろとあると思います。健康、田舎暮らし、自然、睡眠、自由な時間、趣味、愛、学歴、尊敬、お金、名誉・・・
あくまでも幸せが「例示」であるのは、「幸せのかたち」は人それぞれだからです。どうしても人は自分の幸せの枠に人を当てはめようとしてしまいます。また自分の幸せを人に認めてもらおうとすることもあります。
ですが幸せのかたちはひとつではありません。でも幸せになりたくないという人はいないと思います。その幸せのかたちは人それぞれです。RSM汐留パートナーズのメンバーには、「人の幸せを自分の幸せとして受け入れる」人になってほしいと思います。
「お客様の幸せは自分の幸せ、同僚の幸せも自分の幸せ」
こんな「不思議なこと」と思われるかもしれないことを、RSM汐留パートナーズでは本気で考えています。フィロソフィ推進委員会というチームがあり活動をしています。
多くの士業は「自分が何ができるか」(プロダクト・インの発想)を考えがちですが、そうではなく「お客様が何を望んでいるか」(マーケット・インの発想)という視点を持つことが大切です。どんなにAI(人工知能)が台頭しても必ず生き残れるファームでありたいと思います。RSM汐留パートナーズに関心をもっていただき、ご入社を検討いただく方々にも知ってほしいと思います。
「ありがとう!」と言われるビジネスマンになるには?
私見ですがアフターコロナの世界においては「ありがとう」と言われるビジネスマンになる事は重要です。これは公認会計士・税理士等の士業に限らずすべての仕事の関係性において必要なことであると考えています。
どのような業務をするかというよりもどのように日々考えて行動するかということがファーストステップとして重要なように感じます。
プロフェッショナルファームにおいては、
①クライアントと事務所の関係(クライアント→事務所)
②事務所と従業員の関係(事務所→従業員)
という価値と報酬の流れがあります。 すなわち価値を提供しなければ「ありがとう!」とはならず報酬も伴いません。資本主義経済においては、価値の提供=感謝(ありがとう)=報酬だと考えています。=時間ではないです。
ただし我々プロフェッショナルファームにおいては短い時間で価値を提供するためには実は無報酬での陰での果てしない時間投下・自己研鑽があります。
テレワークの世界においては、この意識が極めて重要です。自分が何をやっているかが評価者(クライアント・上司)には伝わりにくいです。本当に価値を提供しなければ存在意義がなくなってしまいます。
ある意味雇用が強く守られている日本だからこそぬるい感じになっていると思いますが、もし従業員と業務委託者で比較して「もはや従業員でなくてもいいじゃない?」となると、欧米並みに結構厳しい感じになると思います。個人的には会社の仲間は同じ釜の飯を食う家族なので、理想かもしれませんが、全員にしっかりと自己研鑽をしていただき、一方で私達経営サイドとしては生涯お金に困ることはないようにしてあげたいと思っています。
このマインドがとても重要で、そうでなければ会社の発展もないし、個人の発展もありません。なぜ売上が上がらないのか、給与が上がらないのかという問いに、原因を他責で誰かのせいにすることは簡単です。
ですが自社・自身が本当にバリューを提供しているかを今一度考えてみる事が大切です。 考えに考え抜いて「自分はバリューを提供している」という結論に至り「正当な評価がなされていない」という確信を得たのであればその時に居場所を変えるべきですが、「真の意味でバリューを提供できていないかも」と思う所があれば自己研鑽を続けていく事をお勧めしたいなと思います。
生涯自己研鑽。
お金で仕事を選ぶのはお金で結婚相手を選ぶのと一緒?
かつてかの有名なウォレン・バフェットがお金で仕事を選ぶのはお金で結婚相手を選ぶのと一緒だと言っていました。
私であれば例えば以下のように仕事を選びますし、組織の中でもそのように活躍できるように上司に掛け合って見たいと思います。掛け合って見る以上自分もコミットしなければなりません。
・やりたい事ができている
・良い仲間に恵まれている
・能力が上がる環境である
・会社と社会に貢献できている実感
・実績に応じ公平に評価され報酬が配分
上記ならば結果お金も比例するように思います。お金で仕事を選ぶわけではないが、自分が価値を生み出せていれば、報酬もついてくる世界が心地よいと思います。
さてコロナに沈む政界経済。世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイはどう立ち回るでしょうか。
アカツキ塩田社長の著書「ハートドリブン」
アカツキ塩田社長の著書「ハートドリブン~目に見えないものを大切にする力」を読ませていただきました。アカツキは私がRSM汐留パートナーズを創業して4年目にご契約させていただいたクライアント。当時マンションの一室で塩田さんと香田さんが仕事をしていた光景を思い出します。
塩田さんは1983年生まれ、アカツキを2010年創業、当時27歳。私前川は1981年生まれ、RSM汐留パートナーズを2008年創業、当時27歳。約2年差があるこのクライアント「アカツキ」と「塩田社長」は私の生涯において忘れられない素晴らしい「畏怖」を与えてくれた会社です。アカツキが上場会社になるまで税務顧問を務めさせていただきました。2次関数のように伸び行く会社を上場までご支援できたことは私にとって財産の1つです。
私も塩田さんのように熱くハートを大切にしていきたい人間の1人なのですが、お話をした際に私の中に偽りの自分が存在することにはたと気が付かされ、同時にこの人は心底すごい人だと強く感じたのを今でも覚えています。
独立開業した際に、「会計業界を楽しく魅力的にしたい」という思いとともに、「他の会計ファームだけでなくすべての企業と比較しても立派な会社にする」という思いも持っていました。いまでもその思いは変わりませんが、塩田さんのように突き抜けることは本当に大変なことだと理解しました。
涙がこみ上げそうなくらいたくさん感銘を受けましたこの本の中から特に自分の備忘のためにも記しておきたい一節。
・リーダーが無理をしている組織は、メンバーも無理をする。
・リーダーが自分の感情を隠していたら、メンバーも感情を隠す。
・リーダーが安心・安全を感じていなかったら、メンバーも安心・安全を感じない。
・強くあろうとすることと、弱みを見せないこととは違う。
勝手にツラツラ思い出を語って申し訳ないですが、塩田さんこれからも陰ながら応援させていただきます。
私の座右の銘『栄光に近道なし』 Part2
- 2019.09.10
- いい話・格言・理念
今日は自分が好きな言葉をひとつご紹介。
「栄光に近道なし」
(There is no royal road to glory.)
これは2010年4月のブログでも書いているので9年たっても変わっていないものです。2010年4月の私は「世の中ゼロサムゲームである」「新たな創造をしないまま拡大しないパイを取り合ってもつらいだけ」「自らが新しい付加価値を創り出すこと」などについて解説しておりました。偉そうに(笑)
このこと自体は、今でもそう思いますが、恥ずかしながら「自らが新しい付加価値を創り出すこと」についてこの歳月で取り組めただろうかと胸に手を当ててみると何とも言えない気持ちになります。おかげさまでたくさんのお客様とメンバーに恵まれてRSM汐留パートナーズは成長をさせていただいております。もうすぐ180人となります。
今後さらなる発展をして世の中に貢献するためには、やはり「自らが新しい付加価値を創り出すこと」について真剣に取り組んでいく必要があります。そのための手段としていろいろな方法があることを学びました。まだ実行できていないことばかりなのですが機は熟してきました。私の座右の銘「栄光に近道なし」のとおり、意図してか意図せざるかはおいておき、、かなり遠回りもしました。良い経験となっています。
2020年以降も色々なことがあると思いますが、乗り越えて一周り二周りRSM汐留パートナーズが大きくなると確信しています。
相手から信頼を勝ち取る「自己開示」とは?
- 2019.08.20
- いい話・格言・理念
自己開示は自己主張でもただの自慢でもありません。相手から信頼を勝ち取るといわれる「自己開示力」ですが、そもそも「自己開示」とは何でしょうか?
自己開示とは、自分自身に関する情報を、何の意図もなく、言語を介してありのままに伝えることを指して言う。しかし実際には、本人が自分自身の姿を正確に認識していない場合や、受け手側の意図が入り、誤認する可能性もあるため、必ずしも一定の意図のもとで伝達できるとは限らないと言える。
また自己開示には、返報性の現象があり、自己開示の受け手は、相手の開示した情報と同じ程度の情報を開示することがあるとも言われている。これらの観点から、自己開示をコミュニケーションの一部としてとらえ、対人関係における自己開示に着目した研究も多く行われている。
また自己開示は、組織内コミュニケーションの活性化を図る上でも、重要な要素の一つとなっている。
【出典】(株)アクティブアンドカンパニー
こうしてみると少し難しいですね。でも、自己開示自体は全然難しいことではなく、この自己開示力を高めることでビジネスもプライベートもうまくいくと思います。仕事も恋愛も原理原則は共通であると考えた場合、すなわち、相手と仲良くなれ信頼を勝ち取ることができるかどうかということについて、この「自己開示」は非常に重要なポイントです。
相手の心を開くためについつい質問攻めにしてしまうこともありますが、実は、それでは相手が自分のことを話してくれなくなり信頼関係を構築することは難しくなります。もちろん話すのが大好きで、質問することで仲良くなれ信頼を勝ち取ることができる相手もいることでしょう。
ただ、そうではない場合には自己開示により相手に自分の価値観や考え方、そしてプライベートなことを話すことにより、相手も自分の事を話してくれるようになります。ここまでさらけ出してくれたのだから、自分も本音でお話ししないとと思っていただける可能性が高まるためです。
相手とキャッチボールをしている時に、相手がボールを投げてくるときは受け止める必要があります。でも相手がボールを投げてきてくれない場合、こちらからボールを投げてあげないとキャッチボールは成立しません。
そう、自己開示はRSM汐留パートナーズが大きく成長した要因の1つであることは間違いないと思います。この私のブログも私なりの自己開示の1つの手段です。好きに10年間以上書いておりますので特に「自己開示してまーす」って意識をしたことはありませんでしたが(笑)
すごく大切にしたいスタッフの話
- 2019.07.02
- いい話・格言・理念
あるメンバーが、日常の何気ない他のメンバーのいい事を報告してくれました。
「おお!そんなことを考えているのか」
「ひそかにそんなことをしてくれているのか!」
感動です。
その話を聞いた時にこういうことが無意識にできるのって本当にいいやつだなぁって思いました。その素直な心ってこれからAIがどんどん進化して時代が変わっていっても、大切にされるべきものだと思います。
きっといつの時代も人と人の関係がすべてです。最終的にはそこに行きつくと思います。
一見目立たないけれども、こういう誠実な人には会社絶対にいてもらわないと困りますし、こういう人がいなくなってしまう会社や社会にはしてはいけないと強く感じました。
10周年社史の制作~幸せの増加=不安の増加~
- 2019.06.10
- いい話・格言・理念
結婚したり、家族が増えたり、仕事で昇格したりすることで幸せが増加することは、手放しに喜べるものではないということに、最近になって気づきました。
例えば結婚したり子供が生まれたりすると、配偶者のことや子供のことで悩みは激増します。関係性、生死、成長・・・。仕事で昇格すると、見てあげるべき部下が増え、職責も重くなります。
世の中にはいろいろな価値観があって、善悪を除けば、「こうじゃなくてはいけない」というものはもうないんじゃないかなと思います。
この度、RSM汐留パートナーズの10周年を記念して社史を制作してみました。RSM汐留パートナーズらしく明るく楽しいものに仕上がりました。その結果、社外に出すことができない感じです(でも大作です)。
社内の回覧用ではありますが、評価はなかなか良さそうです。私のエゴの部分も0じゃないですが、メンバーにRSM汐留パートナーズの歴史をわかりやすく伝えることができたのではないかと思います。
自分がRSM汐留パートナーズを創業して仲間とこうして事業を発展させてこれたことについても、振り返ってみるとつらいことが100回くらいあったのですが、幸い良いことが200回以上あったので±100回良いことがあり成立しています。
±100回良いこと があっても、さすがに100回くらいつらいことがあれば社長辞めようかな・・・という人がいても当然です。瞬間風速的にはつらいことが良いことを上回っている時期も多いです。社長がうつ病になることが多いとよく耳にします。
思うに経営者はスーパーポジティブじゃないと成り立たない職業ではないかと思います。ただ我1人スーパーポジティブであってもうまくいかないので、スーパーポジティブな人が何人いるかという点も重要です。+ゆるぎない理念ですね。
出会いがあれば別れもあります。2018年RSM汐留パートナーズは古参のメンバーとの別れも多く、個人的にもつらい1年でした。一方で新しい出会いもたくさんあり、会社としては ものすごく飛躍しました。
2016年~2018年にかけて、RSM汐留パートナーズグループは75人から150人へと倍になりました。しかしながら社内制度が追い付いていなくて、色々メンバーにもつらい思いをさせたことがあったかなと思います。
「幸せの増加=不安の増加」とタイトルに書かせていただきましたが、ある幸せを選択せず、別の幸せを選択する、という幸せの選択の仕方に自由度があるというのもいいなと思います。
そんな選択ができるよう人生の裁量権を持って歩んでいくメンバーが、RSM汐留パートナーズにたくさんいたら楽しいだろうなと思う今日この頃です。社史の制作に携わってくれた方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
10周年社史を制作しながら色々な人との出会いと別れを思い出していました。あの人ともっと一緒に仕事をしたかったな・・・。人生を共にしたかったな・・・。このブログを見て社史の存在に気付いた汐留OBの方々!いつかまた一緒に仕事ができるのを楽しみにしています。