20代で東京に出る意味
- 2025.08.20
- いい話・格言・理念
私は北海道で生まれ、大学までずっと北海道で過ごしました。公認会計士試験に合格したあと、見学に行った札幌の大手監査法人に入所するか、東京に出るか悩みましたが、思い切って東京を選びました。年齢を重ねてからの上京は、正直ハードルが上がります。例えば、東京と地方では時間の流れるスピードがやはり少し違うように感じます。また、歩くスピードや食べるスピードも少し速いように感じます笑
20代のうちに東京で挑戦することには
- 外国人を含む多様な人々との出会い
- 最新の情報や知識に触れる機会が多い
- 大きな仕事に携われる機会に恵まれる
- 自分のポテンシャルを試せる環境
など大きなメリットがあると思います。
東京で経験を積み、地元に戻って開業をしたり、家業を継いで活躍している方もたくさんいます。最近は私のまわりにも本当に多く、皆さん地元思いで素敵だなと感じます…!今の時代、東京と地方の両方を拠点に活動することも現実的だと思いますし、パンデミックとテクノロジーの進化を経て、海外と地元をつなぐような新しい働き方も可能になってきました。
そして、本当の意味で東京都心や横浜などの首都圏の中心部で生まれ育った人は実は少数派だということ。多くの方が地方や近郊から上京し、それぞれのフィールドで頑張っています。私も最初は不安でしたが、そんなことは全く心配はありませんでした。ふるさとを持ち、東京で挑戦できることは、実はとても魅力的なこと。ときには「うらやましい」と言われることもあります。そして辛くなればいつでも帰ればいいと思います。人生は一度きり。20代で迷っている方がいたら、ぜひ一度、地元を出てチャレンジしてみてほしいです。地方出身者代表として、心からエールを送ります。
一方で、地方創生について学びや実践を重ねる中、色々な選択肢があっていいと思うようになりました。ただ、一つ言えるのは、地方創生のため若者を地方に閉じ込めておくと、本当の地方創生には繋がらない。人が動き経験が循環し日本全国が活性化する、そんな循環型の経済こそ理想だと感じます。結局のところ、自分の選んだ道こそが正解となるように歩み続けることが大切であり、その挑戦が未来の自分や地域、そして社会をより豊かにしていくのだと思います。
小さな時間の積み重ねが大きな成果を生む
小さな時間の積み重ねが大きな成果を生みます。そして時間の使い方を見直すだけで驚くほどの変化が起こります。「忙しい」は理由になりません。「成果を上げる人は重要なことに集中する。本質的な課題に力を注ぐことで結果を出す」というドラッカーの言葉もあります。
また、何か成し遂げるためには一定のハードワークが必要だと考えています。この「ハードワーク」の意味ですが、ただ長い時間働くということではなさそうです。仕事や関係する趣味等も含め楽しむことができたなら、疲れも軽減されるとともに、情報収集や人脈形成も相まって大きな成果に結びつきます。
さらに、仕事の熱量が高いほど生活満足度向上に繋がったり、幸福度が高いほど様々な事柄の成果が出ると言うのには納得感があります。日本でもこれまで以上に幸福経営を取り入れていくことが求められると感じます。
そして、もっとDEI(Diversity, Equity & Inclusion)が進んでいく会社にしたいなと思っています。そのために”自己開示する力”が重要だし一方周りにもそれを受け入れる”寛容さ”が必要だと思います。お互いを”理解”することって大切で、例え”理解”できなくても”認識”し合うことだけでも一歩前進します。心理的安全性が高いコミュニティでは1人1人が大きな力を発揮でき、結果として組織の成果も非常に大きくなります。
一人ひとりが自分らしさと情熱を持って行動し、互いを尊重し合える環境を築くことが、持続的な成長と真の成果への最短ルートになるのだと思います。
若いうちに恥をかき捨てよう
私はもう若者と言える年齢ではありませんが、海外の代表者、拠点長、パートナーたちと比べると、まだ若い部類かもしれません。
RSM各国のオフィスを訪れ、打ち合わせをして、執務用に会議室を借りて、食事もご馳走していただく…下手な英語でも、相対的に若いから許されている部分があるのかもしれません(もし許されていなければ、届かないかもしれませんが、この場を借りてお詫びします…)。
でもやはり、体力があって、恥をかいてもそのまま成長に変えられるのは、若さの特権だと思います。何歳までが若いかは人それぞれですが、若ければ若いほど失敗は許されやすく、的外れな質問すら笑って受け流してもらえるもの。相手もきっと覚えていません。
監査法人の時「アホな質問はすべてスタッフのうちにし尽くしてなるべく持ち越すなよ!年次が上がると恥ずかしくて聞けなくなるからな!」とよく先輩に言われたものでした。それを忠実に守りアホな質問をたくさんして成長しました。
ChatGPTがなくインターネットの情報自体も怪しい時代でしたので、先輩に何でも聞いていました。今は調べるツールが充実していて、ある意味過酷な時代だなあとも感じます。
ぜひ、恥を恐れず、どんどん挑戦して失敗してほしいです。社内でも海外でも、そして新しい業務にも。未熟さを理由に諦めず、「今だからこそできること」に思い切り飛び込めたらいいですね。
そんなこんなで私は自分より若い人には仏のようにめちゃくちゃ寛容です。