VUCAの時代
- 2023.10.20
- 公認会計士・税理士, いい話・格言・理念, ビジネスの話, プライベート・その他
VUCAの時代と言われますが世の中の不確実性が高まったり、またAIをはじめとしたテクノロジーの進化が激しい時代ですので、リーダーに求められることの1つにゴール自体の再設定や調整があるのではないでしょうか。ゴールの位置やあり方自体を動かしてしまうことに戸惑いもありそうですが、これがこの時代結構重要なポイントなのではないかと考えています。人々が大切にするものやその優先順位も大きく変わってきています。
そしてそのためには一度策定した戦略を変化させていくことも必要ですし組織の変革も不可欠です。変化に対応するべく活動する姿勢やその内容が時には従業員に受け入れられないこともあり、それが不満となることもありえます。上がぶれているんじゃないの?と…。
ですが世の中がこれだけ変化する中でChatGPTやDeepLなどの最新テクノロジーを使わずに気合・自力で学ぶのだというのもおかしいですし、DEIやESGなどがスタンダードな世の中でそれを取り入れずに経営していくことは不可能です。
リーダーが確たる信念を持ちやりきれば、その決定が正しかったと後々結果が証明してくれるのではないでしょうか。
政治と経営は似て非なるものですが、一定の組織規模になると皆のコンセンサスを取りながら進めていくことが難しくなる点が似ていそうです。強いリーダーシップなしには乗り越えていけない時代だと感じる日々です。
多様な方々に暮らしやすい社会
- 2023.10.10
- 公認会計士・税理士, いい話・格言・理念, ビジネスの話, プライベート・その他
世界における障がい者の数は13億人とも言われます。日本は936万人、うち精神障がいの方が400万人です。
私は公益法人の役員を務めているのですが、その関係で「障害者」ではなく「障がい者」というように表記するようにしています。
障がいを抱える方のほとんどは、障がいが本人の意志でない生来のものや、病気や事故などに起因するものであり、「害」という漢字を用いるのは不快感を与えますので、法律用語以外ではひらがな表記します。
障がい者支援に関わる機会が増えてくると、特に精神に関してはこんなにも多くの方が支援を必要としているのだと気づかされます。上記の人数よりももっと多いはずです。
手帳をお持ちの方でしたらこちらもそれを知ると優しく接することができますが、グレーゾーンの方が世の中には本当にたくさんいて、その場合うまく仕事やプライベートでご一緒できないと、時には冷たくしてしまうかもしれません。
私も親族に障がいを抱えている者がいたりするので、微力ながら多くの方々に暮らしやすい社会となるように頑張りたいと思います。
キャリアポートフォリオ(Career Portfolio)
- 2023.10.01
- 公認会計士・税理士, いい話・格言・理念, ビジネスの話, プライベート・その他
最近”キャリアパス(Career Path)”ではなく”キャリアポートフォリオ(Career Portfolio)”という言葉が好きです。その人しか経験してない事がその人のバリューとなり、まさにオンリーワンです。誰かに決められるのではなく自分で決める。監査→FAS/Taxという道だけではなくポォートフォリオは無限大です。
それはもちろん転職を通じてもできるとも思いますが、個人的な活動やボランティア、そして何より同一組織内でも経験できます。私はEY新日本だけの経験で開業しましたが、様々なことに首を突っ込み、顔を出してきたのが功を奏したように感じます。メンバーのために多様な機会を提供したいと思います。
もし1つのことを集中して極めていくということが苦手な方がいたとしても、今日は全然心配いらないと思います。興味のあることを仕事/プライベート関係なくどれも楽しみながら頑張ればいいのではと思います。私も専門家ですがゼネラリストになりたく様々なことを学びたいという思考でした。
公認会計士なのに税務をやる、そして行政書士業務をかじったり、社会保険労務士の試験を受けてみたり。英語もテクノロジーもやったり。MBAの世界もみてみたくてビジネススクールに行ってみたり。どれも一生懸命やればその人にしか得られないキャリアポートフォリオができあがると思います。十人十色。
これまでのベンチャー投資
- 2023.09.20
- 公認会計士・税理士, いい話・格言・理念, ビジネスの話, プライベート・その他
これまで個人と会社で累計15社くらいベンチャー投資をしてきました。具体的には出資等により株式か新株予約権を頂いて参りました。うち1社IPO、1社バイアウト、1社逃亡、進行中10社ちょっと。
これも時々税理士の素晴らしさについて語る時にいうのですが、税理士はシード期のクライアントに出会う機会がとても多い士業だと思います。そしてIPOに関する知見をちゃんとつければ、上場を目指す経営者から信頼を頂ける可能性も高いです。株式を譲り受け、対象会社の顧問は外れても資産管理会社や個人のお手伝いをするなど仕事も継続します。
教科書通り1社のIPOで投資は十数倍になりすべてが回収できお釣りがきます。その利益は労働の利益とは性質が異なり事務所の数年分の利益になりえます。また1社のバイアウトは数ヵ月という短期間で数倍になりました。
とはいえ成功確率はこのくらいのものであります。失敗もつきものです。我々は投資のプロではないので…悔しいのは1社の逃亡。頑張った上での倒産ならいいのですがいつの間にか会社が経営されていませんでした…見る目がなかったです。
これからも自分のドメドメのIPOバックグラウンドをうまく生かし、自分達ではなし得ない素晴らしい夢を掲げる経営者を応援させて頂きます。
サンクチュアリ
- 2023.09.10
- いい話・格言・理念, プライベート・その他
友人の会計士経営者から、経営者に絶大な人気を誇るNo.1の漫画を教えてもらいました。恥ずかしながらその漫画を知らなかったのですが、読んでみると大変刺激が強く…攻め続けなければいけないと奮い立ちます。
政治と極道の漫画で「サンクチュアリ」といいまして、30年ほど前の日本が舞台です。今読んでもとても興味深い内容です。むしろ今だからこそいいと言うか。作者は未来を予言していたのでしょうか。そこから失われた日本の30年…。
貯金を使い果たしてしまった感がある日本ですのでこれからが正念場です。このままだと30年後には…寂しい感じの未来が。私は政治家ではないので、経営者として士業として経済面からの日本の発展に寄与していきたいと思います。
ちなみに私は22歳~34歳まで大変ギラギラした町東京港区在住でしたが、今は引っ越して平和な町に住んでおります(笑)でも思い返せば港区に住んでいた時の自分が最もアグレッシブで攻めていたなと思うので、これからも初心を思い出し色々とチャレンジしていきたいと思います。
離職率が0又は限りなく0に近い状態というのは本当に良いのか?
「離職率が0又は限りなく0に近い状態というのは本当に良いのか?」ということについて真剣に考えたことがあります。一見離職率がゼロと聞くとすごく良さそうです。
日本のGDP成長率が1%程度だとすると日本企業の平均的な人材の成長率や昇給率もおおよそ一緒という考え方もあるかもしれません。それにも関わらず会社が速いスピード、例えば10%以上で成長している場合にはどうしてもそのスピードについてくることができない人もいます。これは仕方のないことでもあります。
成長速度の速い会社に優秀な人材が入りさらに会社は成長していくので、一定の離職はやむを得ないということを、これまで多くの急成長する会社の経営者達から聞いてきました。
私はこの考え方にはどちらかというと賛成するのですが、少しだけ異なる考えを取り入れたいと思っています。単に優秀か否かという軸だけでなく、フィロソフィ(企業理念)に沿って長期的に活躍する人材が流出していないかという点が重要だと考えています。
どうしても組織が大きくなるとこの船に乗っておけば沈没しないだろうという人が増えてしまうのが世の中の常。でもそれではいけません。それでは船が重くなり進まなくなり時には沈没してしまいます。ゆえに離職率が異常なほど低いというのも不自然であると感じます。
組織の発展のためには上記も含めた総合的に優秀な人材が増えて長く定着すべく、公正な評価を行いメリハリのある人事戦略を取っていかなければと思います。もちろんすべての人が昇格や昇給を望んでいるわけではないかもしれません。責任も重くなりますし。
ちなみにRSMの国際会議で各国のパートナーと話すと平均的には離職率10~15%程度と日本よりは高く、コロナ中は20%以上にもなり高いね(でも翌年大量採用で戻す)みたいな立ち話しました。
長くなりましたがよくわからなくなってきたのでこのあたりで…離職率が高すぎるのはまずいが驚くほど低すぎるのは組織が成長していないから何か問題があるかもというのが私の結論です(小規模で所長がすべて見ることができる規模はまた話は別です)。
日本の環境に合わせ、一人ひとり多様な人材が、みな個を輝かせられる世界を作りたいです。
Harvard Business Review
最近専門サービスを提供する士業向けにHarvard Business Reviewがいくつかの非常に興味深い文章を公開していることに気づき、時間がある時に探して読んでいます。
1つ重要なインサイトとして、そこには“A diffuse profile dilutes a practice’s identity and renders it a jack of all trades and a master of none.”という文章がありました。
私の理解では「手を広げすぎた専門家は何でも屋になり下がり専門性のかけらもなくなる!」というものです😣昔の私はスペシャリストとゼネラリストの同時達成を個人としても目指していました。
しかしながら体験談としてこれはかなり難しいことであり、タイプや得意分野の違うメンバーと共同して組織で達成すべきだという結論に達しました。
例えば、IPOが得意で公会計も得意で、会社設立も記帳代行も給与計算もやりますみたいな事務所があった場合に、仮に数名のスーパーマンがいてできたとしても、事務所のイメージが定まらず、拡大のための戦略が立てにくく再現性が乏しいと思います。
弊社はIPO・上場企業系、そして国際業務からの海外上場会社の日本子会社系と2本の軸がやっと定まってきました。15年を振り返りますとあれこれ手を出して迷子になった時期もありました😭
一方である程度専門性のプライオリティを下げ、広くマスに向けてサービスを提供することで事業を拡大していく、税理士等の資格ビジネスを経営的に鋭く捉え拡大されている事務所もあります。非常に優秀な経営者の方々だと認識しています。
やってみて気づくことも多いので最初からうまくはいかないのですが、色々インプットが多いと何か間違えてしまっても早期に軌道修正できるのだなと思います。というわけで学びは大事だなというお話でした。これからも学び続けていきたいと思います。
教育の格差
- 2023.08.10
- いい話・格言・理念, ビジネスの話, プライベート・その他
教育の格差が続く限り、貧困の連鎖は止まりません。私は貧困について語るほどものすごく貧困だったとは言えませんが、少なくとも前川家で初めて大学に行かせてもらいました。
祖父は中卒で就職後すぐ太平洋戦争へ、父も母も高卒だったので稼ぎはよくありませんでした。体の弱い父は若い時から本をたくさん読んで学ぶことの大切さに気付いていたようでした。
残念ながら父が大学に進学する金銭的な余裕は前川家にはありませんでしたし、不幸なことに父は19歳で脳腫瘍を患い左半身に若干の麻痺が残り左耳は聴力を失いました。
ですが私も弟たちも幸運でした。
- 両親が教育の大切さに気付いていた
- 教育のためにお金を惜しまなかった
- 最低限の塾の費用を捻出することができた
- 子供たちがそれに応えることができた
男3兄弟は大学まですべて国公立を選択し、最低限のお金を有効活用させてもらって就職するに至りました。私は会計士、次男は税理士、三男は作業療法士。
私は就職してからは少なくともお金の心配はしなくてよくなりました。大学進学→会計士試験のおかげだと思います。ということで家系における貧困の連鎖は断ち切った経験を有しています。
学歴や資格がすべてではありませんが、あって損はないと思っています。私のこれまでの経験、そして、会計税務や人事労務等の事業を通じて、社会課題の解決に少しでも貢献したいと思います。
採用基準・昇格基準
世の中には良い大学を出ていたり、難易度の高い資格を有していたり、外資系コンサル等の生きるか死ぬかという過酷な環境で仕事をしてきたりという猛者が少なからずいます。
その人達と仕事することで学べることも多いですし、総じて収入も高くなる傾向があります。ですが人生において果たしてそれでいいのかと自問自答したことがありました。
優秀だけど性格的に難がある人って結構多いと思います。なのでやはり私はこの人と一緒に仕事をしたいな、一緒にいて楽しいな、というメンバーと共に長く会社をやっていきたいと思っています。人生において仕事をしている時間は長いですから。
つまりは採用や昇格にあたっても性格や人柄を大切にしているということなのですが、もちろんすごく優秀で人柄がいい人もいますし、そうでないのに過大な要求をする自分を客観視できない人もいます。
これは結構ふわっとした定性的な話なので「なんだそれ?」と思われがちなので、しっかりとMVV経営という形で落とし込み、評価に定量的に繋げています。汐留フィロソフィを軸にした経営をこれからも進めていきたいと思います。
RSM清和監査法人との食事会
- 2023.07.14
- 公認会計士・税理士, いい話・格言・理念, 会食・交流会・セミナー, ビジネスの話, プライベート・その他
先日、Tokyo American Clubにて、RSM清和監査法人とRSM汐留パートナーズの役員メンバー等で食事会を開催しました。RSM清和監査法人Managing Partnerの戸谷さんと私はEYの2003年同期入社です。こうして20年の時を経て”RSM”という素晴らしいグローバルネットワークの冠で一緒に仕事ができているのは本当に嬉しいです。20年前、私たちはよく食事に行く友人関係でした。その後戸谷さんはRSM清和監査法人のパートナーに就任し、また、私は独立開業をし汐留パートナーズを設立しました。開業当初は私もRSM清和監査法人に所属し監査業務を担当していました。戸谷さんの紹介もあり、昨年私達はRSMに加盟することができました。
日本では公認会計士等の業務に関する法律や独立性が大変厳しく、保証業務を提供する監査法人と、それ以外のサービスを提供する法人を分けて経営しなければなりません。そのため、海外の皆様にはわかりにくい組織形態となっているとは思いますが、RSM Japanとして同じ志を持ち世界中のグロバールミドルマーケットのクライアントに対してシームレスなワンストップサービスを提供しております。現在は監査業務の他、税務・労務・法務・ファイナンシャルアドバイザリーサービスを提供できる体制が整っています。今後はテクノロジーに関するコンサルティング領域についても力を入れていきたいと思います。
RSM Japanは日本で総勢350名程の規模ですが、さらに規模を拡大させ成長・発展していきたいと強い決意を持っています。これからも引き続きクライアントにご満足をいただける素晴らしいプロフェッショナルサービスを提供しながら、同時に日本でのRSMの知名度を向上させていきたいと考えています。今後ともご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。