成年後見関係 成年後見制度とは?
成年後見制度とは
成年後見制度とは認知症や知的障碍・精神障碍等で判断能力が不十分な方が生活をしていく上で、様々な手続きや契約をする際に代理人となる後見人が本人に代わり、本人が不利な契約を結ばないように注意をしながら相手方と契約し、本人の権利や財産を守ることを目的とした制度のことを言います。
成年後見制度には「任意後見制度」と「法定後見制度」の二つの制度があります。
任意後見
任意後見制度とは、今は元気で判断能力も問題はないけれども、将来判断能力が不十分になった時に備えて、信用の置ける後見人をあらかじめ決めておき、いざ判断能力が不十分になったときにその後見人が本人に代わり法律行為をする制度のことを言います。
法定後見
法定後見制度とは、既に判断能力が不十分な人に代わり、家庭裁判所に選任された後見人が法律行為をしたり、被害にあった契約を取り消したりする制度のことを言います。
成年後見制度は次のようなお悩みを解決できるかもしれません
・子どもが東京に出て行ってしまったため、老後の生活を支援してくれる人を自分で決めたい
・認知症の母の定期預金を、代わりに解約しようとしたところ成年後見人を選任しないと預金の解約はできない、と言われた
・田舎で暮らす認知症の父が悪質商法や詐欺の被害に遭わないか心配
・認知症の母と同居している兄が、母のお金を勝手にギャンブルに注ぎ込んでいる可能性がある
・息子には生まれたときから重度の知的障碍があり、親である私が亡くなった後のことが心配だ
・認知症の父が所有している不動産を売却して老人ホームの入所費用に充てたい
この記事の著者
司法書士
石川宗徳
1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)
2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。
2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。
また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。