不確実な時代における挑戦と自己研鑽の重要性
- 2026.05.15
- いい話・格言・理念
不確実な(VUCAの)時代と言われて久しいですが、そもそも人類の歴史において、確実な時代など存在したのでしょうか。
歴史を振り返れば、情報の非対称性のもとで、情報と資本を握る知的階級や支配層が、他者を先導し、時に支配する構造がありました。限られた人々だけが重要な情報を持ち、多くの人々はその枠組みの中で意思決定をせざるを得なかった時代も少なくありません。そのため、一見すると安定しているように映る時代はあったのかもしれません。しかし実際には、戦争、疫病、政変、技術革新、価値観の転換など、いつの時代も形を変えながら不確実さを内包し続けてきたのが実態ではないでしょうか。言い換えれば、不確実さは現代特有の例外ではなく、人間社会の本質の一部でもあるのだと思います。
この不確実さは、安定を望む方にとっては不安の種かもしれません。先が読めないこと、これまで通用していた前提が変わることは、確かに大きなストレスを伴います。しかし、現状を打破しようとする人々にとっては、不確実さは大きなチャンスでもあります。秩序や前提が揺らぐ時代だからこそ、新しい価値観や挑戦が受け入れられる余地が生まれます。既存のルールや序列が強固な時代には、新しい挑戦が入り込む余地は限られますが、変化の大きい時代には、これまでの常識が問い直され、新たな発想や行動力を持つ人に機会が開かれます。何かを成し遂げたい、あるいは自身の視座を高めたいと願う者にとって、不確実な時代にこそ可能性があり、これほど可能性に満ちた面白い時代はありません。
士業の世界も例外ではありません。法改正や制度変更、テクノロジーの進化、AIの普及、顧客ニーズの多様化により、これまで安泰に見えた業務領域が、一夜にして大きく変わることもあります。「国家資格があるから」「経験が豊富だから」「これまでのやり方で通用してきたから」という慢心は、時代に取り残される最大のリスクとなります。資格や経験に価値があることは間違いありませんが、それだけで将来の安定が保証される時代ではなくなっています。他方で、変化が大きいということは、それだけ新たな専門性や新たな役割を切り拓ける余地があるということでもあります。
不確実さを恐れるのではなく、むしろそれを原動力として新しい価値を生み出していく。そのために、たゆまぬ自己研鑽が必要不可欠であるのは間違いありません。学び続けること、変化に向き合うこと、自らの専門性を更新し続けることが、これからの時代を生き抜く前提になるのだと思います。組織の規模にかかわらず、常に野心を持ち、ベンチャーマインドを忘れずに挑戦し続けていきたいと思います。
