ホーム/コラム/海外進出/シンガポールの税務調査について
シェア
黒住 准 Jun Kurozumi

この記事の著者

黒住 准 Jun Kurozumi

インターナショナルコンタクトパートナー  / 公認会計士(米国)

シンガポールの税務調査について

2023年4月11日

本日は、シンガポールの税務調査についてご紹介いたします。

シンガポールの確定申告とは?

シンガポールは、日本と同様、国民には納税の義務があります。しかし、日本とシンガポールでは、さまざまな点において、納税方法や、確定申告、また税務調査の内容などもそれぞれ異なります。また、シンガポールは、日本と比較すると法人税率がとても低く設定されているのが特徴です。

まず、日本では、確定申告の場合、納税者自身が申告を行わなければなりません。そして、その申告をした金額により、それぞれが納税をするという形になります。もしも、申告をした金額に誤りがあれば、日本の場合には税務当局で確認が行われる形になります。そしてその後、個人で修正申告を行うことが必要となります。

一方で、シンガポールの場合、納税者は個人の年間の所得を申告するだけで、その課税額は税務当局が決定するという形になります。そのため、課税額が決定すれば、納税者にその時点で通知がされます。そして納税するという流れになるのです。

シンガポールの税務調査とは?

日本の税務調査と、シンガポールの税務調査は、全く異なっています。日本の場合には、税務調査のため調査官が会社を訪れることがあります。また関連する書類などを閲覧したりすることもあります。

しかし、シンガポールでは税務調査などのために調査官が会社を訪れたり、また関連した書類を閲覧したり、こういったことはほとんどありません。シンガポールの税務調査は、主に机上調査、そして実地調査・査察調査という風に決められているのです。

このためシンガポールでは、法人そして個人所得税に関する税務調査については、直接調査官が会社を訪れたりするといったようなことはなく、書面上でのやりとりとなるのです。もしも税務調査で疑問点や不明点があれば、文書などをやり取りし、そして解決をするという方法になります。

税務調査の対象期間は?

シンガポールでの税務調査の対象期間ですが、2007年以前の会計書類の場合には6年間、2008年度以降の会計書類の場合には4年間というように定められています。これらの期間は税務調査の対象となりますので注意をすることが必要です。書類などは破棄しないようにし、しっかりと保管をすることが義務付けられているのです。

また納税を怠ると追徴課税などがかかってきてしまうのは日本と同じですので、しっかりと納税をするようにしましょう。

お問い合わせ