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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

(株式会社)代表取締役の予選を株主総会の決議で行う手続き的なメリット

代表取締役の選定

次の6月に開催予定の定時株主総会の終結時に取締役全員の任期が満了する取締役会設置会社(株式会社)があったとします。

多くの会社では当該定時株主総会終結後に、当該定時株主総会で選任されて就任した取締役が取締役会を開催して代表取締役を選定します。

一方で、定時株主総会後に取締役が集まれず、取締役会を開催できないという会社もあるかと思います。

書面決議やメール決議(会社法第370条)、テレビ会議システムでの参加等、取締役会の決議を得る方法はいくつかありますが、定時株主総会前に定時株主総会後の代表取締役を予め選定しておくという会社もあります。

代表取締役の予選

現在の取締役と株主総会後の取締役が一致している場合は、代表取締役を予選することができると考えられています。

一方で、現在の取締役と株主総会後の取締役が一致していない場合は、代表取締役の予選が登記官に消却に解される場合があります。

例えば、現在の取締役ABC(代表取締役A)であるときに、定時株主総会後の取締役はABDであり、定時株主総会前に代表取締役Aを取締役ABCが予選していたようなケースです。
(以前、事前に照会をかけてOKをもらった法務局はあります。)

≫取締役会の決議で代表取締役の予選をできる場合、できない場合

代表取締役を株主総会で選定する

取締役会設置会社においては、代表取締役の選定は取締役会の決議で行いますが(会社法第362条2項3号)、定款に定めることにより、株主総会の決議によっても選定することができるとされています(会社法第295条2項)。

≫取締役会設置会社の代表取締役の選定方法

株主総会の決議で代表取締役を予選する方法であれば、定時株主総会の前後で取締役の構成メンバーが変わるため予選できないと解釈される問題が生じないでしょう。

株主総会の後、同日に代表取締役の選定に関する取締役会をどうしても開催できない株式会社にとって、この方法はいいのではないでしょうか。

あるいは、取締役を選任する定時株主総会で代表取締役を選定すれば、そもそも予選ではなくなります。

株主総会の議題案

株主総会の決議で代表取締役を選定できる旨の定款の定めがある取締役会設置会社は珍しいでしょうから、そのような会社が株主総会で代表取締役を選定するときは、次のような議題になるでしょうか。

第1号議案 決算承認の件
第2号議案 定款一部変更の件
第3号議案 取締役選任の件
第4号議案 代表取締役選定の件

今回の代表取締役の選定だけ株主総会の決議で行い、それ以降は株主総会の決議で代表取締役を選定できるようにしておきたくない場合は、定款の当該定めが代表取締役の選定の効力発生と同時に削除されるように定めればいいでしょう。

取締役会設置会社が株主総会の決議で代表取締役を選定するには、代表取締役の選定を株主総会の決議でも行うことができる旨の定款の定めが必須となりますのでご注意ください。


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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