資本金の額の減少手続きと着手の期限

株式会社において、税務面のメリットや損失の処理等を目的として、今期中に資本金の額の減少（減資）や資本準備金の額の減少の効力を生じさせたいというニーズがあります。

株式会社の減資の手続きにつきましては、次の記事をご参照ください。

≫株式会社の資本金の額の減少（減資）手続きと登記

減資の効力は、役員・株主の全員に反対する者がいない場合でも今日・明日すぐに生じさせることができない点に注意が必要です。

ここでは、2024年11月18日以降に減資の手続きに着手して、2024年12月31日までに減資の効力を生じさせるスケジュール例について記載しています。

あくまでスケジュール例ですので、各会社の状況や定款内容によってスケジュールや行うことが変わる可能性があります。

公告方法が日刊工業新聞又は電子公告である株式会社

定款で定められ登記された公告方法が日刊工業新聞又は電子公告である株式会社が、≫ダブル公告により債権者保護手続きを行う場合のスケジュール例です。

公告方法が官報で、最終貸借対照表に係る決算公告をしている株式会社

定款で定められ登記された公告方法が官報である株式会社（最終貸借対照表に係る決算公告をしている）が、個別催告により債権者保護手続きを行う場合のスケジュール例です。

公告方法が官報で、かつ、最終貸借対照表に係る決算公告をしていない株式会社

公告方法が官報で、かつ、最終貸借対照表に係る決算公告をしていない株式会社は、2024年11月18日から減資の手続きに着手して官報公告+知れたる債権者への個別催告の方法では年内に減資の効力を発生させることができません。

そのため、公告方法を電子公告に変更+その登記をして減資の手続きを進める必要が生じます（公告方法は電子ではなく日刊新聞紙でも可能ではありますが、申込みから掲載までの期間にご注意ください）。