商業登記関係 2027年(令和9年)1月1日を株式会社の設立日として登記申請をする
年末年始を株式会社の設立日とする
株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立するところ(会社法第49条)、2026年(令和8年)2月2日以降は土日祝日・年末年始を設立の日とすることができるようになりました。
≫休日を会社等の設立の日とすることが可能になりました(法務省)
≫【2026年2月2日以降】株式会社等の設立日として土日祝日・年末年始も選択可能となります。
そのため、来年すぐに会社又は法人の設立をすることを予定している方は、2027年1月1日を会社・法人の設立日として選択することも少なくないのでないでしょうか。
会社成立の年月日(会社設立日)は登記簿謄本に記載される事項であり、後から修正することはできないことから、2027年1月1日を会社・法人の設立日とする場合は、次の事項に特に気を付けて登記申請をしていただければと思います。会社設立日を2026年12月29日から2027年1月3日までのいずれかの日とする場合も同様です。
なお、株式会社に限らず合同会社や一般社団法人の設立の日も2027年1月1日とすることが可能であり、同様の点にご注意ください。
①2026年12月28日の日付で受付がされるよう登記申請をする
1月1日のような行政機関の休日を設立登記の日として求める場合(この求める登記日を「指定登記日」といいます。)、行政機関の休日の前日に設立登記の申請をすることが求められます。
行政機関の休日が続くときは、当該続く休日の最初の休日の前日に登記申請をすることになります。
12月29日から翌年の1月3日までの日は行政機関の休日ですので(行政機関の休日に関する法律第1条1項3号)、その開始の日の前日である2026年12月28日に登記の申請をし、その日に受付がされることが求められます。なお、法務局の開庁時間は8:30から17:15です。
②特例を求める旨及びその求める指定登記日を申請書に記載する
設立の登記申請書に次の事項を記載します。前者につき、書面申請のときは当該申請書の余白に、オンライン申請のときは「その他の申請書記載事項」欄に記載します。
- なお、登記の年月日は、登記すべき事項の「会社成立の年月日」に記載した日付のとおりとすることを求めます。
- 「登記すべき事項」欄に「会社成立の年月日」及びその指定登記日
この記載を忘れると、会社設立日は登記申請日である2026年12月28日になってしまうかと思われます。
③2026年12月28日までに定款認証等を済ませておく
この設立の登記申請書の添付書類は、2026年12月28日までに作成したものである必要があります。
公証役場での定款認証、資本金の払い込みが2026年12月28日までに終わっていない場合、後日にそれらを行ったとしても会社設立日を2027年1月1日とすることができません。
基本的に公証役場の定款認証は、当日予約・当日認証は難しいかと思われますので事前に公証役場とやり取りを進めておく必要があります。
④管轄法務局へ登記申請をする
設立の登記申請を本店の所在地を管轄する法務局へ行います。設立する会社の本店の所在地が東京都港区である場合、東京法務局港出張所に登記申請をします。
管轄の異なる法務局へ登記申請をすると、その申請は却下されてしまいます。
⑤住所非表示措置の申出をする場合はその記載をする
設立登記の申請において代表者等住所非表示措置の申出を行う場合は、登記申請書にその旨を記載するとともにその添付書類を準備します。
現在の制度では、一度住所表示を選択すると当該住所は登記事項証明書に記載され、それを抹消することができず、また、その後に住所非表示措置の申出をするタイミングは代表取締役の就任・重任等の特定の登記をする時に限られてしまいます。
要件を満たさなかった場合
登記申請が受け付けられなかった場合や、補正対応で済まず取り下げることになった場合は2027年1月4日以降に改めて登記申請をすることになり、仮に2027年1月4日に設立の登記申請をした場合は、当然ながら株式会社の設立日も2027年1月4日となります。
上記②を忘れると、会社設立日が2026年12月28日となってしまう可能性もあります(その場合、もし事業年度末を12月31日にしているようであれば1期目がすぐに終わってしまいます)。
会社設立日を2027年1月1日として登記申請をすることに不安がある場合や、代表者住所非表示措置の申出を確実にされたい場合は司法書士に依頼されることをご検討ください。
この記事の著者
司法書士
石川宗徳
1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)
2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。
2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。
また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。





