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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

監査役の社外要件(平成27年5月1日以降)

会社法が平成26年に一部改正

平成26年に会社法が一部改正され、平成27年5月1日に施行されました。
その内容の一つに、監査役の社外要件の変更があります。
監査役の社外要件は次のとおりとなります。

株式会社の監査役であって、次に掲げる要件のいずれにも該当するもの

①その就任の前10年間当該株式会社またはその子会社の取締役、会計参与、もしくは執行役または支配人その他の使用人であったことがないこと。
②その就任の前10年以内のいずれかの時において、当該株式会社またはその子会社の監査役であったことがある者にあっては、当該監査役への就任の前10年間当該株式会社またはその子会社の取締役、会計参与もしくは執行役または支配人その他の使用人であったことがないこと。
③当該株式会社の親会社等または親会社等の取締役、監査役もしくは執行役もしくは支配人その他の使用人でないこと。
④当会株式会社の親会社等の子会社等(当該株式会社及びその子会社を除く。)の業務執行取締役等でないこと。
⑤当該株式会社の取締役もしくは執行役もしくは支配人その他の重要な使用人または親会社等の配偶者または2親等内の親族ではないこと。

注意点

・上記③により、親会社の(現在就任している)社外監査役も当該株式会社の社外監査役になれません。
(親会社の役員、支配人その他の使用人たる従業員は、子会社の社外監査役となることはできません)
(親会社の元役員、元従業員は当該株式会社の社外監査役となることは可能です)

・上記④により、兄弟会社の業務執行者は当該株式会社の社外監査役になれません。兄弟会社の社外監査役は、当該株式会社の社外監査役になることはできます。
(兄弟会社間であれば、社外監査役の兼任は可能です)
(兄弟会社の元役員は当該株式会社の社外監査役となることは可能です)

・上記⑤により、当該株式会社の取締役の父母、子、孫、兄弟姉妹は、当該株式会社の社外監査役になれません。
(当該株式会社の取締役の配偶者の父母、兄弟姉妹も同様に、当該株式会社の社外監査役になれません)

経過措置があります

平成27年5月1日以降で、改正前の会社法の規定する社外監査役がいる場合は、平成27年5月1日以降に最初に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結のときまでは従前の例によるとされています。

多くの会社が採用している、決算月を12月や3月としている場合は、それぞれ3月頃、あるいは6月頃に開催される定時株主総会の終結のときに、会社法改正後の社外監査役要件が適用されることになりますのでご確認ください。

もし自社の監査役が社外要件を満たしているのかどうか、ご不明なときは専門家にご相談ください。


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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