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代表司法書士・相続診断士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

有限責任事業組合(LLP)における法人組合員の職務執行者の選任方法

法人組合員と職務執行者

有限責任事業組合(以下、「LLP」といいます)には組合員が2名以上いなければならず、組合契約の効力発生の登記では組合員が1名では登記ができません(そもそも組合契約ができません)。

また、組合契約の効力発生した後においても、組合員が1名となることはLLPの解散事由とされています(有限責任事業組合契約に関する法律(以下、「LLP法」といいます)第37条)。

ところで、LLPの組合員は個人だけではなく法人もなることが可能です。

組合員が法人であるときは、法人は直接組合の業務を行うことができない、当該法人自身がその職務を行うべき者を選任し、その者の氏名及び住所を他の組合員に通知しなければなりません(LLP法第19条1項)。

当該職務を行うべき者のことを職務執行者といいます。

組合員と登記

LLPの組合員の氏名または名称及び住所は登記事項とされています。

組合員が法人のときは法人の本店及び商号、そして職務執行者の住所及び氏名を登記します。

そして、組合契約の効力の発生の登記をするとき、あるいは途中で法人組合員が加入したとき、法人組合員がその職務執行者を変更したときは、職務執行者を選任したことを証する書面をその登記申請に添付することになります。

職務執行者を選任する

職務執行者の選任方法は、組合員たる法人の形態によって変わります。

株式会社(取締役会設置会社)

取締役会を設置している株式会社が職務執行者を選任するときは、取締役会の決議によって行います。

職務執行者の選任を証する書面としては、取締役会議事録が該当します。

ただし、選任をする職務執行者が会社法第362条4項3号のいう「重要な使用人」に該当しない場合は、取締役会議事録に代えて次の書面を添付します。

  1. 職務執行者が会社法第362条4項3号のいう「重要な使用人」に該当しないことを証する書面
    ※代表取締役の上申書 等
  2. 職務執行者を選任したことを証する書面
    ※代表取締役の決定書 等

職務執行者が「重要な使用人」に該当するかどうかは、経済産業省のこちらのページが参考となります。

≫問41. 株式会社が組合員の場合、職務執行者の選任には取締役会決議が必要ですか。(経済産業省)

株式会社(取締役会非設置会社)

取締役会非設置の株式会社が職務執行者を選任するときは、取締役の過半数の決定によって行います。

組合員たる株式会社の取締役が1名のみの場合は、当該取締役が職務執行者を選任します。

職務執行者の選任を証する書面としては、取締役の決定書が該当します。

合同会社

合同会社が職務執行者を選任するときは、社員の過半数の一致によって行います。

組合員たる合同会社の社員が1名のみの場合は、当該社員が職務執行者を選任します。

職務執行者の選任を証する書面としては、社員の決定書(同意書)が該当します。


この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留司法書士事務所では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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