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池田 孝太 Kota Ikeda

この記事の著者

池田 孝太 Kota Ikeda

コンサルタント  / 申請取次行政書士

外国人留学生等のアルバイト雇用と週28時間の時間制限の留意点

2023年5月25日

最近は、コンビニの店員さんやファミレスのウェイターさんなど、本当に外国の方がアルバイトしているのをよく見かけるようになりました。本日は、日本に来ている留学生のアルバイト雇用の流れについてご紹介します。

なお、「在留資格(ビザ)についてすぐにでも直接・具体的に相談をしてみたい!」という方は、ホームページから日本語・英語・中国語相談を承っておりますのでお気軽にご相談ください。

外国人留学生等のアルバイト雇用の前に確認すべきこと

外国人留学生等のアルバイト雇用については、出入国管理及び難民認定法にそのルールが定められています。

もし地元の大学などに通っている外国人留学生がバイトの面談にやってきたとします。その場合、何よりも大切なことは、この学生さんが日本で滞在を許可されているか、在留期間をオーバーしていないかどうか(オーバーステイではないかどうか)、資格外活動許可を持っているかを確認することです。

日本に留学にやってきた外国人留学生であれば「留学」の在留資格をお持ちのはずです。まず在留カードの表面に「留学」と記載されていることを確認しましょう。留学生ではなく、もともと日本に居住していて大学に進学された場合、「永住者」「永住者の配偶者等」「日本人の配偶者等」「家族滞在」など他の在留資格をお持ちの場合があります。今回は「外国人留学生」というテーマなので「留学」の在留資格に絞ってお話ししておりますが、これらの他の在留資格についてもし不明な点があれば、お住まいの最寄りの地方出入国在留管理局や行政書士などの専門家に問い合わせてみましょう。

就労しようとしている仕事内容についての確認

就労しようとしている仕事内容が、外国人留学生の在留資格に含まれる内容であるかどうかも確認しなければなりません。例えば、スナック・キャバレー・ラウンジ・バーなど、お客と同席しお酒を振る舞うなどのサービスを行う類の業種、パチンコ・麻雀店などの賭け事を行う業種その他風俗業や性風俗店などの業種では、外国人留学生等を雇用することはできません。また、接客でなく掃除・レジなどの会計・調理や皿洗いなどの裏方業務を担当する場合でも雇用することはできません。

外国人留学生が資格外活動の許可を受けているかの確認

また、その外国人留学生が資格外活動の許可を受けているかどうかを確認することも必要です。資格外活動の許可は、本来の在留資格の活動(留学生さんだったら、大学での勉強が第一目的です。)に影響が出ない範囲で出入国在留管理局から与えられます。

在留カードの裏面の資格外活動許可欄、パスポートに資格外活動許可の証印(シール)が押してあるかどうか確認する、または「資格外活動許可書」の提示を求めましょう。これらが確認できた場合に限り、原則として1週間のうち28時間まではアルバイトのシフトに入ることができます。

原則1週間28時間の時間制限がある

外国人留学生は、要件を満たした場合につき、原則として1週間のうち28時間まではアルバイトとして雇用することができます。

なお、当然のことですがアルバイトを例えばコンビニと居酒屋でかけもちするような外国人留学生の場合、コンビニで1週間に28時間、居酒屋でも1週間に28時間働けるというわけではなく、コンビニと居酒屋合わせて1週間に28時間です。外国人留学生を雇用する際には、併用して何かアルバイトをしていないかも確認する必要があります。

例外としては、専門学校や大学等が学則に定める夏休み・冬休みなどで長期に渡り休みの場合は、1日8時間までバイトが可能です。留学先でのアルバイトは語学が飛躍的に伸びる良い経験になるので、外国人留学生も積極的にアルバイトをしたいと考えているようです。

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