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YouTuber・VTuberの在留資格「興行3号」取得ガイド ― 審査のポイントと実例を解説

YouTuber・VTuberの在留資格「興行3号」取得ガイド ― 審査のポイントと実例を解説

外国人雇用・イミグレーション
2026年1月29日

「興行」という在留資格をご存じでしょうか。海外アーティストが日本で行うライブやテレビ出演、プロ野球やJリーグの外国人選手などは「興行」の在留資格を取得したうえ日本で活動を行うのが原則です。ただ、この「興行」という在留資格は非常に複雑です。前述した活動のみではなく、様々な活動を内包し、「技術・人文知識・国際業務」など一般的就労資格との違いも多々あります。

今回は日本で動画配信活動をおこなういわゆるYouTuberやVTuber(以下、「動画配信者」という)などについて弊社が「興行」の在留資格を取得した例についてご紹介しようと思います。

「興行」という在留資格とはどのようなものでしょうか。出入国在留管理及び難民認定法の別表には在留資格別の活動内容が定められており「興行」は以下のように記載されております。

「演劇、演芸、演奏、スポーツ等の興行に係る活動又はその他の芸能活動(この表の経営・管理の項の下欄に掲げる活動を除く。)」

大きく分けると「又は」の前が興行に係る活動で後が興行に係る活動以外の活動となります。

興行に係る活動は興業1号及び2号、興行に係る活動以外の活動は3号に該当するので動画配信者としての活動は興行3号のその他芸能活動に該当します。

その他の芸能活動といえるためには招へいする外国人本人が芸能活動を行える能力を有していなければなりません。それでは動画配信者はその能力を有しているのでしょうか?

その点については出入国在留管理局の審査要領に「基準3号の芸能活動に従事する場合に、外国人から申告された経歴が、インターネット上で行われた活動のみであったとしても、本邦の招へい機関等がインターネット上での活動実績や知名度を評価し、商品等の宣伝に係る活動を行わせる目的で契約することも想定されることから、これまでの活動がインターネット上で行われたものであることのみをもって、芸能活動を行う能力を有していないと評価することは適切ではない。外国人から申告された経歴が、インターネット上で行われた活動のみであった場合、その活動の態様や状況等から、芸能活動を行う能力を有しているか判断する」とあります。

つまり、動画配信者であっても芸能活動を行う能力は認められうるということです。

次に興行3号を取得するには招へいする外国人が日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが必要です。

最後に最も重要な点として、企業と契約関係にあることが挙げられます。本来、興行3号は日本の受入機関との契約の締結は求められておりません。ただ、動画配信者として許可されるには法律では定められていないものの、運用上企業との契約が必要になっております。

契約は雇用契約に限られず、業務委託契約でも問題ありません。また電子での契約書でも構いませんが、出入国在留管理局に提出する際には締結した証明も添えて提出いたします。

興行3号で申請をして日本に在留している途中に、イベントに参加する場合はどうなるのでしょうか?興行で在留している外国人の在留カードには「興行」とのみ記載されており、3号など細かい分類は記載されておりません。しかしながら、興行3号で申請をして許可された場合、日本で行うことのできる活動は申請した3号の活動のみで、イベントに参加するための興行1号の活動を行うことはできません。この場合の対応方法の1つとして、3号の活動のほかにあらかじめ1号の活動が予定されている場合には在留資格認定証明書交付申請の時に申請書の1号の該当する部分と3号の部分にチェックを入れて両方の活動に関する疎明資料を添付して申請し、許可されれば3号での活動の途中にイベントに参加して1号の活動を行うことができます。

ここが「興行」が他の在留資格と異なる性質の部分で「技術・人文知識・国際業務」の場合、申請した業務内容が「翻訳・通訳」であっても、大学での専攻との関連性や実務経験と関連性のある業種であれば「法人営業」など違う「技術・人文知識・国際業務」で認められる範囲内の活動を行うことは可能です。その点、興行では申請した活動のみしか原則行うことしかできません。

「興行」の案件は一般的な就労資格である「技術・人文知識・国際業務」に比べ少ないため、経験を積んでいる行政書士も少ないのではないでしょうか。弊社では数多くの「興行」案件を申請し、その申請数もさることながら、取り扱う興行の種類もバラエティに富んでおります。とりわけ、興行の案件はスケジュールが厳しいことがよくありますので、相談した際に的確かつスピーディーに対応できる専門家が必要です。お困りの際にはお気軽に問い合わせいただければと存じます。

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