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森 祐子 Yuko Mori

この記事の著者

森 祐子 Yuko Mori

コンサルタント  / 申請取次行政書士

国際結婚に必要な「婚姻要件具備証明書」の取得方法と論点

2022年12月13日

日本人が外国人と結婚する際にはさまざまな書類を集める必要がありますが、そのうちの1つが「結婚要件具備証明書」です。結婚要件具備証明書は、日本人同士の結婚では必要の無い書類のため、情報を集めるのに苦労している人もいることでしょう。

そこで今回は、国際結婚の際に必要な書類である婚姻要件具備証明書についてご紹介します。

婚姻要件具備証明書とは

「婚姻要件具備証明書」とは、外国人の婚約者が、その方の本国の法律が定めている結婚できる要件を満たしていることを証明する公的文書で、各国の政府が発行します。日本では健康具備証明書のことを、独身証明書といったりもします。海外では別の言い方をすることもありますので注意してください。

なぜ婚姻要件具備証明書が必要なのか

日本人と外国人が日本で婚姻する際には、市区町村の戸籍届出窓口に婚姻届を提出した後、両当事者(夫と妻)に結婚できる要件が備わっているかが審査されます。この審査は、主に当事者の本国の法律に照らして行われます。

たとえば、婚姻できる年齢について、日本人は民法が定めている年齢に達しているかどうかが審査され、外国人はその方の本国の法律が定めている年齢に達しているかが審査されます。また、すでに結婚を経験したことがある場合、適切な手続きで離婚が成立していなければ再婚できないことがほとんどです。対象者が今、正式に結婚できる状態であるかどうかについても審査されます。

両者が結婚できる要件を満たしているかを確認するのが市区町村の戸籍届窓口の役割ですが、各窓口が世界各国の法律を把握するのは困難です。そのため、結婚できる要件を満たしていることを本国の政府が証明する婚姻要件具備証明書を提出することが求められます。

日本人同士の結婚であれば、戸籍窓口の担当者が条件を満たしているかどうかをすぐに確認できるため、婚姻要件具備証明書は必要ありません。そのため、結婚要件具備証明書は、国際結婚の際に必要な公的書類と覚えておくとよいでしょう。

婚姻要件具備証明書の取得方法

基本的には、日本国内にある外国の大使館や領事館で取得可能です。必要書類等は国によって異なりますので、事前に大使館等にご確認ください。本国の出生証明書が必要となるなど、書類を揃えるのに時間がかかることもありますので、時間に余裕を持って準備を進めるようにしてください。

婚姻要件具備証明書の制度がない国の場合

国によっては婚姻要件具備証明書を発行する制度がない場合があります。その場合には次のような代わりの書類を用意することになります。 どのような代替書類が必要になるのかは国によって異なります。大使館に問い合わせるか、もしくは弊社までご連絡ください。

(1)領事が署名した宣誓書

外国人が日本に駐在する本国の領事の前で本国の法律で定める結婚年齢に達していること,日本人との結婚について法律上の障害がないことを宣誓し、領事が署名した宣誓書を発行してもらいます。この宣誓書が婚姻要件具備証明書に代わるものとして認められる場合があります。

(2)本国の法律の写しとパスポート等

(1)の宣誓書も用意できない場合には、次のような書類が求められる場合があります。
・外国人の本国の法律の写し(出典を明らかにし、日本語訳を添付する)
・外国人のパスポートなど

おわりに

本記事では、日本人が外国籍の方と結婚する際に必要となる結婚要件具備証明書について紹介しました。国際結婚に限定した書類のため、周りで知っている人がおらず、情報を集めるのが困難な場合もあると思います。

もし外国の方に関する各種手続きでお困りのことがございましたら、外国人手続きのトータルサポートを行っている弊社までお気軽にお問い合わせください。

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