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在留資格変更許可申請の概要と申請手続きと審査のポイント

在留資格変更許可申請の概要と申請手続きと審査のポイント

日本進出, 外国人雇用・イミグレーション, 許認可(営業ライセンス)
2026年2月16日

日本に在留する外国人が、現在の在留資格(ビザ)で許可されている活動とは異なる活動を行う場合、あるいは身分関係に変更が生じた場合には、「在留資格変更許可申請」を行う必要があります。

本記事では、この申請の概要から具体的な手続きの流れ、そして出入国在留管理庁(以下、入管)による審査の重要なポイントについて解説します。

在留資格変更許可申請とは、いずれかの在留資格で在留している外国人の方が、在留目的とする活動を変更して別の在留資格に該当する活動を行おうとする場合に、新しい在留資格に変更するために行う申請手続きです(出入国管理及び難民認定法第20条)。

日本には現在、活動内容や身分に基づいて約30種類の在留資格が存在します。それぞれの資格には行ことができる活動範囲が厳格に定められているため、その範囲を超える活動を行うことになった場合、速やかに変更の手続きを行わなければなりません。

頻繁に見受けられる変更事例としては以下のようなものがあります。

留学生が日本の大学や専門学校を卒業し、日本企業に就職する場合。

就労ビザで働いている方が日本人と結婚し、身分系の資格へ変更する場合。

技能実習を良好に修了し、同分野で引き続き就労する場合。

申請は、原則として変更後の活動を始める前に行う必要があります。

申請人本人(外国人)

申請人本人の法定代理人

申請取次者(行政書士や弁護士など、地方出入国在留管理局長に届け出た者)

申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で手続きを行います。また、近年ではマイナンバーカードを利用したオンライン申請も普及しており、窓口に出向かずに申請することも可能です。

希望する在留資格によって必要書類は大きく異なりますが、一般的に以下の書類が求められます。

変更しようとする在留資格に対応した様式を使用します。

申請前3ヶ月以内に撮影されたもの。

窓口申請の場合は提示が必要です。

なぜ在留資格を変更する必要があるのかを詳細に説明する文書です。必須ではありませんが、審査を円滑に進めるために提出が推奨されるケースが多くあります。

就労系の場合: 雇用契約書、会社の登記簿謄本、決算書、本人の卒業証明書など。

身分系の場合: 戸籍謄本、婚姻届受理証明書、住民票、所得課税証明書など。

※日本での活動内容(所属機関の規模等)によって提出書類が区分されているため、入管の公式ウェブサイト等で最新情報を確認する必要があります。

入管による審査は、提出された書類に基づいて行われます。主な審査基準は以下の通りです。

申請人が日本で行おうとする活動が、入管法で定められた「在留資格」のいずれかに該当しているかどうかが審査されます。

例えば、就労ビザへの変更であれば、従事する業務内容と、本人の大学での専攻内容や実務経験に関連性があるかが厳しく確認される傾向にあります。単純労働とみなされる業務内容では、専門的な技術・知識を要する在留資格への変更は認められない可能性があります。

一部の在留資格には「上陸許可基準(基準省令)」が設けられています。

例えば、「技術・人文知識・国際業務」であれば、「日本人と同等額以上の報酬を受けること」などの基準を満たしている必要があります。

これまでの日本での在留状況も審査の対象となります。

素行が善良であるか(犯罪歴や交通違反の有無など)

納税義務(住民税、所得税など)や社会保険料の支払いを履行しているか

資格外活動許可の範囲(留学生のアルバイト週28時間以内など)を守っていたか

特に納税状況やアルバイトの超過については、厳格に確認される傾向にあるため注意が必要です。

在留資格の変更を認めるに足りる相当の理由があるかどうかが判断されます。また、就労系であれば企業の経営安定性、身分系であれば婚姻の実態や経済基盤の安定性などが総合的に判断されます。

出入国在留管理庁が公表している標準処理期間は、2024年10月より1ヶ月ごとの最新平均日数が法務省で公表されています 。ただし、個別の事情や審査の混雑状況によっては、平均以上に時間を要する場合もあります。

特例期間(在留期限またがりの申請)

在留期間の満了日までに変更許可申請を行っていれば、審査中に元の在留期間が満了しても、その日(満了日)から2ヶ月を経過する日、または審査結果が出る日のいずれか早い時までは、引き続き適法に在留することができます。これを「特例期間」と呼びます。

在留資格変更許可申請は、外国人が日本でのキャリアや生活環境を変えるための重要な手続きです。

要件を満たしていない状態で申請を行ったり、書類に不備や矛盾があったりすると、不許可となるリスクがあります。また、一度不許可になると、再申請のハードルが高くなることも考えられます。

手続きにあたっては、最新の法令や審査基準を十分に確認し、自身の状況に合わせた適切な資料を準備することが重要です。

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