加速する会計事務所のロールアップ買収:グローバルトレンドと戦略的選択肢

2015年から2025年にかけて、世界では177件のプラットフォーム投資を端緒に875件のロールアップ買収が行われ、累計1,052件の会計事務所取引に波及しています。現在、会計業界ではPE主導による業界再編が着実に進み、その動きは年々存在感を増している状況です。

この潮流は米国や英国を中心に広がってきましたが、足元では欧州、豪州、さらには新興国を含む多国間へと波及しています。先日、懇意にさせていただいている経営者の方との情報交換の中で、日本市場における同様の打診についても伺いました。具体的な進展には至らなかったようですが、PEがどのようなスキームで参入を画策しているのか、その動向を把握しておくことは極めて重要だと感じます。

プロフェッショナルファームの成長を考えるうえで、外部資本の活用は今や一つの現実的な選択肢になりつつあります。もちろん、すべての法人に適した手段であるとは限りませんが、こうした世界的なトレンドを正しく理解し、自らの経営のあり方と照らし合わせて捉えることは、今後の経営戦略を構築する上で欠かせない要素と言えるでしょう。

一方で、急進的な利益追求の影で、不正やハラスメントが社会問題化している現実も見過ごすことはできません。成長のスピードや規模だけが評価されるのではなく、その過程において組織の健全性や倫理観が保たれているかどうかも、これまで以上に問われる時代になっているように思います。単なる数字上の成長にとどまらず、ステイクホルダー全員のウェルビーイングが確保された、真に健全な業界の発展を願ってやみません。

資本の力と人の心が調和する、新しい時代のプロフェッショナルファームのあり方を、これからも丁寧に模索し続けていきたいと考えています。

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前川研吾 X(旧Twitter) RSM汐留パートナーズ 採用X(旧Twitter)
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