働き方を見つめ直すきっかけとなった「4つの幸せの因子」

過去に仕事がまったく上手くいかず、成果も出ないまま空回りしていた時期がありました。焦りばかりが先に立って、頑張っているのに報われない感覚が続き、自分のやり方そのものを疑ってしまうような日々でした。何をしても噛み合わず、努力の方向すら見失いかけていたように思います。そんな時に助けられた考え方が、慶應義塾大学名誉教授の前野隆司先生が提唱する「4つの幸せの因子」です。

①やってみよう(自己実現と成長)
②ありがとう(つながりと感謝)
③なんとかなる(前向きと楽観)
④あなたらしくありのままで(独立とマイペース)

振り返ると、当時の私には「ありのままで」が欠けていました。気合と責任感だけは人一倍あったのですが、どこか格好をつけて、自分を取り繕っていたように思います。弱さを見せてはいけない、しっかりしていなければいけない、そんな思いが強すぎたのかもしれません。結果的に余計に苦しくなっていたのかもしれません。

一度立ち止まってこの4つを見直したことで、「すべてを完璧にこなさなくてもいい。今の自分のままでも次の一歩は踏み出せる」と思えるようになり、視野が広がりました。まずは小さく「やってみよう」を積み重ね、周囲への「ありがとう」を意識して口に出し、行き詰まったら「なんとかなる」と自分に言い聞かせる。そして最後に、「ありのままでいたい」と素直に思えたことで、ウェルビーイングという言葉も自然と好きになりました。以前よりも少し肩の力を抜いて、自分自身と向き合えるようになった気がします。

仕事に没頭しすぎると、こうしたバランスは崩れてしまいがちです。上手くいかないときほど、この4つをざっと点検してみる。「今はどれが足りていないだろう?」と確認するだけでも、気持ちの立て直しが少し楽になります。それが、私にとっての大切な再起動のきっかけになりました。

成果を出すことと同じくらい、自分を整える時間を大切にする。それが、長く心地よく働き続けるための何よりの近道だと、今は確信しています。目の前の結果だけに追われるのではなく、自分の状態にも目を向けながら進んでいくことが、結果としてより良い仕事にもつながっていくのだと思います。

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