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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

既にある種類株式の内容を変更する手続きと登記

種類株式の内容の変更

株式会社は、剰余金の配当や議決権等について異なる定めをした内容の異なる2以上の種類の株式を発行することができます(会社法第108条1項)。

普通株式、A種優先株式及びB種優先株式を発行している株式会社において、A種優先株式の内容を少し変えたいというニーズがあったとします。

A種優先株式の内容を変更するときは、どのような手続きを行えばいいのでしょうか。

なお、普通株式のみ発行している会社が、新たにA種優先株式を設定して、普通株主の保有する株式の一部をA種優先株式に変更することをご検討されている方はこちらの記事をご確認ください。
≫発行済株式の一部の株式の内容を変更する登記手続き

定款変更の手続き

A種優先株式の内容は定款に記載されていますので、A種優先株式の内容を変更するには定款変更の手続きを踏むことになります。

種類株式を発行している会社は、定款変更の手続きについて慣れているかと思いますので詳細は割愛しますが、原則として次のような手続きを行います。

  1. 取締役会の開催(意思決定+株主総会の招集決定)
  2. 招集通知の発送
  3. 株主総会の開催(特別決議)
  4. 登記申請(登記事項に変更が生じた場合)
種類株主総会の決議

ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力が生じません(会社法第322条1項)。

A種優先株式の内容を変更するときは、原則として、A種優先株式に関する種類株主総会の決議が必要となります。

これは、A種優先株式の内容として、A種優先株式に関する種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めている株式会社においても同様です(会社法第322条2項、3項)。

また、A種優先株式の内容を変更することによって、普通株主やB種優先株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、普通株式・B種優先株式に関する種類株主総会の決議も必要です。

種類株式を分ける

種類株式の内容を変更することができるため、A種優先株式をA種優先株式をA1種優先株式とA2種優先株式に分けることも可能です。

これは、A種優先株式の名称をA1種優先株式に変更(その他内容を変更することもできます)し、加えてA2種優先株式を新設する方法によって行います。

その後、A1種優先株主の保有する株式の一部をA2種優先株式に変更させるのであれば、保有する株式が変わる株主と会社の合意及び当該株主以外のA1種優先株主全員の同意が必要です。

登記事項に変更が生じたとき

A種優先株式の内容を変更したときに、それによって登記事項に変更が生じた場合は、当該変更の効力が発生してから2週間以内に登記申請をします。

A種優先株式の内容を変更しても登記事項に変更が生じなければ、登記申請をする必要がありません(することができません)。

種類株式の内容の変更登記に関する添付書類の一例は次のとおりです。

  • 株主総会議事録・種類株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 定款(株主総会議事録で変更内容が分かる場合は不要)

この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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