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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

【相談事例】亡くなった父の預貯金口座を解約して、預貯金を払い戻して欲しい

被相続人と預貯金口座

亡くなった人(被相続人)名義の銀行口座は、銀行が名義人が亡くなったことを知ると、当該口座は凍結され預金を引き出すことができなくなります。

被相続人の預金は相続財産の一部又は全部となりますので、銀行口座が凍結されてしまった場合、凍結を解除しそのお金を相続人が分けることになります。

銀行口座の凍結の解除は、相続人の1人が何も持たず窓口に行ってすぐにできるものではなく、戸籍等の書類が必要であり、何も用意していない状態から1週間程度で凍結が解除されるという簡単なものではありません。

今回は、仕事で平日動くことができないので亡くなった父の預貯金口座の解約を代行して欲しいというご相談です。

ちなみに、「預金」は銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫等に預けたお金のことをいい、貯金はゆうちょ銀行、JAバンク等に預けたお金のことをいいます。

預貯金口座の解約・名義変更

被相続人の預貯金口座は、解約してお金を引き出すか、相続人の名義に変更

相続人は相続人で、自分の預貯金口座を持っていることが一般的ですので、前者を選択される方が多いのではないでしょうか。

遺産分割協議

遺言があれば遺言に従い預貯金債権を相続することになりますが、今回は遺言がありません。

相続人間では、弊社へご相談いただく前に誰がいくら相続するかの合意は取れていましたので、遺産分割協議書を作成し相続人全員に署名捺印いただきました。

この遺産分割協議書や預貯金口座を解約するために集めた戸籍等は、不動産の名義変更(相続登記)その他の相続手続きにも使用します。

戸籍等の収集

預貯金口座の解約には、原則として、被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍等(戸籍、原戸籍、除籍)や相続人の戸籍が求められます。

相続人が自分の戸籍は自分で取れるとしても、被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍等で苦労される方が多いのではないでしょうか。

生まれてからずっと本籍を江戸川区に置いていた方であれば、江戸川区役所で被相続人の全ての戸籍が揃うかもしれませんが、転籍をしていると転籍前の戸籍等も必要となります。

戸籍等の収集も司法書士が代わりに行います。

預貯金の仮払い制度

今回のご相談では、遺産分割協議がまとまっていましたので利用しませんでしたが、葬儀費用等のために遺産分割がまとまる前に引き出したいケースもあるかと思います。

その場合、2019年7月1日からスタートした預貯金の仮払い制度が利用できます。

ここでは詳しく解説しませんが、遺産分割前でも、次の金額のうち低い金額を相続人1名が引き出すことが可能です(1金融機関ごとに判断)。

  • 死亡時の預貯金残高×法定相続分×3分の1
  • 150万円

司法書士と預貯金口座の解約

司法書士は、「当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務(司法書士法施行規則第31条1号)」を行うことができると法令により定められており、法令に財産管理業務権限の定めがあるのは司法書士と弁護士のみです。

司法書士は、相続に関する知識があるだけではなく、高い倫理観を持って業務にあたっているため、お金や不動産に関するご相談も安心して行っていただけるものと思っております。

預貯金口座の解約業務に関しては、金融機関に書類を提出するだけでなく、解約に必要となる書類(戸籍等)の収集を含め多くのことを代行、サポートすることが可能です。

そして司法書士は、預貯金口座の解約だけでなく、不動産の名義変更(相続登記)、株式の相続手続き等も対応できます。

加えて、汐留パートナーズグループには多くの士業が在籍していますので、相続税のご相談(税理士)、自動車の名義変更のご相談(行政書士)、紛争の解決(弁護士)といった相続にまつわる各種ご相談もワンストップで対応させていただきます。

忙しくて相続手続きをやっている時間がない方や、相続手続きが難しくて専門家に任せてしまいたい方は、是非当事務所にご相談ください。

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この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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