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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

年末年始、相続財産(不動産)の話し合いがまとまった後は相続登記をお早めに

遺産に関する話し合い

年末年始に家族で集まり、そのタイミングで亡くなった方の相続財産の分け方について話し合うこともあるかと思います。

口約束で話し合いがまとまったとしても、それだけでは何も話し合いの結果に対する証拠がありませんので遺産分割協議書を作成し、それに沿った各種相続手続きを行うことが大切です。

特に相続による不動産の名義変更(相続登記)は、放置しておくデメリットが多々あるため速やかに行ってしまうのが良いでしょう。

≫相続人間の話し合いは終わっているのでいつでも相続登記できます、の勘違い

相続登記を放置するデメリット

2022年12月現在、相続登記は義務化されていませんので相続登記を行わなくても何か罰則があるわけではありません。

相続登記をすぐに行わなければ、登記手続きの作業に費やす時間もかからなければ、登録免許税を納める必要も生じません。

一方で、次のようなデメリット・リスクがあり、緊急性は無いもののリスクが顕在化したときのダメージが大きいのが相続登記ではないでしょうか。

  1. 相続人に相続が発生するリスク
    – 相続人に相続が発生すると、その相続人と遺産分割協議をやり直さなければならない可能性が生じます。
  2. 相続人と遺産分割協議ができなくなるリスク
    – 相続人が認知症になったり、行方不明になると遺産分割協議書に署名・捺印をもらえない可能性が生じます。
  3. 法定相続による登記や差し押さえの登記がされるリスク
    – 相続人は誰でも単独で法定相続分による相続人全員の相続登記をすることが可能です(これをされると、申請人以外の相続人登記識別情報が発行されません)。また、他の相続人の債権者が代位権を行使して相続登記+差し押さえの登記をする可能性が生じます。
  4. 約2年後に相続登記が義務化される
    – 2024年4月1日から相続登記が義務化されます(罰則あり)。いつかは相続登記をしなければならないのであれば、できるときにやってしまうのが良いでしょう。

相続登記の義務化

2024年(令和6年)4月1日から相続登記が義務化されることが予定されています。

相続登記が義務化される2024年4月1日以降は、下記のいずれか遅い日から3年以内に相続登記をする必要があります。

  1. 2024年4月1日
  2. 自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日

本日現在、既に自分が不動産を相続することが決まっているのであれば、結局数年以内に相続登記をしなければならなくなるので、早めに相続登記をしておくのがよろしいかと思います。

司法書士であれば相続登記の代理申請だけでなく、相続登記に必要となる遺産分割協議書の作成や戸籍の収集が代行できますので、自分への相続登記が必要で次に該当する方は特に、司法書士に依頼して自身の権利を保全することをお勧めします。

  • 一日でも早く相続登記をしたい方
  • 仕事が忙しく、相続登記の手続きをしている時間のない方
  • 相続登記のやり方が分からない方
  • 何年も相続登記をやろうやろうと思っているが、まだ何もできていない方(前に進むので、スッキリします)

司法書士が相続登記のために集めた戸籍等や作成した法定相続証明情報は、相続登記後に被相続人の預貯金口座の解約や各種相続手続きにも使用することができます。

≫お問い合わせ(RSM汐留パートナーズ司法書士法人)

自分で相続登記をする

ご自身で相続登記をされる方は、こちらの法務局のサイトが参考になるかと思います。

≫【法務局】相続登記の申請をされる方へ(相続登記申請手続のご案内)


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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