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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

一般社団法人における社員総会の開催とその決議要件

一般社団法人と社員総会

一般社団法人の機関として必ず社員総会があります。

社員総会には定時社員総会と臨時社員総会の2つがあり、定時社員総会は年に1回、毎年の事業年度終了後一定の時期に招集しなければならないとされており(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下、法人法といいます)第36条1項)、臨時社員総会は必要に応じて開催することができます(法人法第36条2項)。

社員総会では法人法に規定されている事項と一般社団法人の組織、運営、管理その他一般社団法人に関する一切の事項について決議をすることができます。

ただし、理事会設置法人においては法人法に定められている事項及び定款に定められた事項についてのみ決議をすることができます。

社員総会の内容の決定

社員総会を招集するときは、理事(理事会設置法人においては理事会)は次の事項を定めなければなりません(法人法第38条)。

  1. 社員総会の日時・場所
  2. 社員総会の目的事項があるときは当該事項
  3. 社員総会に出席しない社員が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  4. 社員総会に出席しない社員が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  5. 上記のほか、法務省令(法人法施行規則第4条)で定める事項
招集通知を発送する

社員に対して社員総会にかかる招集通知を発送します。

招集通知の発送期限は次のとおりです。

  • 理事会非設置法人で1週間前よりも下回る期間を定めたときは当該期間
  • 社員総会の日の1週間前
  • 社員総会の日の2週間前(上記3.4.を定めた場合)

招集通知の発送期限の計算についてはこちらの記事をご参照ください。
≫株主総会の招集通知はいつまでに発送しなければならないか

書面あるいは電磁的方法によって議決権を行使することができることとするとき(上記3.4.)は、社員総会参考書類と議決権行使書面を交付しなければなりません(法人法第41条第42条)。

社員総会の定足数

社員総会の定足数とは、社員総会の決議が成立するための最低限度の出席者数のことをいいます。

一般社団法人の社員総会の決議が成立するためには、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席が必要です(法人法第49条1項)。

各一般社団法人の状況に応じて、定足数を厳しくすることもできます。

一般社団法人の社員の議決権

株式会社の場合は、原則として1株につき1議決権です。

株式会社と異なり一般社団法人の議決権は、原則として社員1人に対して議決権は1個です(法人法第48条1項)。

ただし、定款に定めることにより、特定の社員に対して複数議決権や議決権を持たせないこともできるとされています(法人法第48条1項但書)。

なお、社員総会において決議をする事項の全部につき、社員が議決権を行使することができない旨の定款の定めは無効です(法人法第48条2項)。

社員総会と普通決議

一般社団法人の普通決議は、出席した当該社員の議決権の過半数をもって行います(法人法第49条1項)。

もちろん、決議が成立するには定足数を満たしていることが必要です。

社員(1人1議決権とします)が5名いる一般社団法人では、定款に別段の定めがある場合を除き、3名以上の社員の出席が必要であり(定足数)、3名の社員が出席したときは、2名以上の社員の賛成によって議案は可決されます。

社員総会に出席した社員の議決権の過半数をもって行うとありますので、上記の例で4名の社員が出席したときは、2名の社員の賛成では足りないことになります。

社員総会と特別決議

次の社員総会の決議事項は、普通決議の要件を満たしただけでは足りず、総社員の半数以上であって、総社員の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行います(法人法第条49条2項)。

3分の2以上という割合は、定款にこれを上回る割合を定めることもできます。

  1. 社員の除名に関する決議
  2. 監事の解任に関する決議
  3. 役員等の責任一部免除に関する決議
  4. 定款変更に関する決議
  5. 事業譲渡に関する決議
  6. 解散に関する決議
  7. 合併契約承認に関する決議

特別決議を成立させるには、まず総社員の半数以上の賛成が必要です。

社員(1人1議決権とします)が10名いる一般社団法人では、社員総会に7名の社員が出席して、4名の社員が賛成しただけでは足りないということになります(普通決議であれば成立)。

次に、総社員の議決権の3分の2以上の賛成が必要です。

社員(1人1議決権とします)が10名いる一般社団法人では、社員総会に6名の社員が出席して、6名の社員が賛成しただけでは足りないということになります(普通決議であれば成立)。

社員(1人1議決権とします)が10名いる一般社団法人では、特別決議を成立させるには、社員総会に7名以上の社員が出席して(委任状による出席含む)、7名以上の社員が賛成する必要があることになります。

社員総会の決議省略・みなし決議

理事または社員が提案した社員総会の目的である事項に社員全員が同意をしたときは、その提案を可決する旨の社員総会があったものとみなされます(法人法第58条1項)。

この、みなし社員総会決議の方法であれば招集通知を社員へ送ったり、一堂に会して社員総会を実際に開催する必要がないため、社員数が少ない等により社員全員の同意を容易に得られる一般社団法人では利用されることが少なくありません。

≫一般社団法人における社員総会の決議省略(みなし決議)


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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