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代表司法書士・相続診断士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

合同会社に現物出資をして資本金や資本剰余金を増やす方法

合同会社と現物出資

合同会社を設立するとき、あるいは社員として加入するには、社員となる者が出資をしなければなりません(会社法第578条、同法第604条)。

この出資は、金銭で出資をすることがケースとしては多いかと思いますが、モノや債権等を出資することも可能とされています。

金銭以外のモノや債権等を出資することを「現物出資」といいます。

合同会社だけでなく、株式会社においても現物出資をすることは可能です。

現物出資できる財産

現物出資をすることができる財産は、貸借対照表に資産として計上できる財産であることが必要とされています。

債権や不動産、動産(車やパソコン等)はもちろんのこと、特許権や仮想通貨も現物出資の対象とすることもできます。

なお、仮想通貨を現物出資すると、時価で譲渡したものとみなされて所得税が課される可能性がありますのでご注意ください。

定款にその記載が必要

合同会社の定款には次の事項の記載が必要となりますので(会社法第576条1項)、社員や社員となる人が現物出資をしたときは定款の変更をしなければなりません。

  • 社員の氏名又は名称及び住所
  • 社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
  • 社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準
定款を変更するには総社員の同意

合同会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって定款の変更をすることができます(会社法第576条)。

現物出資の一般的な流れとしては、次のようになるのではないでしょうか。

  1. 投資契約の締結(任意)
  2. 出資の履行
  3. 総社員の同意(社員の加入、定款変更)
  4. 業務執行社員の決定(増加する資本金の額の決定)
  5. 登記申請

現物出資と登記手続き

合同会社の登記事項に変更が生じたときは、その時から2週間以内にその旨の登記申請をしなければなりません(会社法第915条)。

既存の社員でない者が現物出資をして、業務執行社員の追加と資本金の額の変更が生じた場合の添付書類の一例は次のとおりです。

  • 総社員の同意書
  • 業務執行社員の決定書
  • 定款
  • 財産引継書
  • 資本金計上証明書
全て資本剰余金にすることも可能

合同会社においては出資された財産の額を全て資本剰余金に計上することも可能です。

この点は、出資された財産の額の2分の1以上を資本金に計上しなくてはならない株式会社とは異なる点です。

そのため次のケースにおいては、既に設立されている合同会社に現物出資をしたとしても登記をする必要がありません。

  • 社員が追加出資をして、出資された財産の額を全て資本剰余金に計上する。
  • 社員以外の者が現物出資をしたが、出資された財産の額を全て資本剰余金に計上し、新たに社員となった者が業務執行社員に就任しない。

登記手続きは不要だとしても、(定款に別段の定めのない場合は)総社員の同意や定款の変更等の手続きは必要となります。

≫合同会社に新たに出資をした場合でも登記が不要であるとき

検査役の調査は不要

株式会社においても、合同会社と同様に現物出資によって資本金の額を増やすことが可能です。

しかし、株式会社は合同会社と異なり、現物出資をする財産の価額が500万円を超える場合は、一定の条件を満たさない限り、検査役の選任を裁判所に申立てなければなりません。

一方で、合同会社は現物出資をする財産の種類や額に関わらず、検査役は不要とされています。

株式会社の現物出資による登記で必要となる検査役の証明書や、弁護士・税理士等の証明書といった書類も不要です。

不動産を現物出資するときは不動産登記も併せて行う

不動産を現物出資したときは、その所有者が個人から法人へと変わりますので、その不動産の名義変更手続きもした方がいいでしょう。

なお、この不動産の名義変更登記をしないと現物出資が成立しない、ということではありません。

当事務所では現物出資による合同会社の変更登記と併せて、現物出資による不動産の名義変更の登記についてもご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留司法書士事務所では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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