商業登記関係 会社の印鑑カードを無くしたとき
会社・法人の印鑑カードとは
会社、法人(以下、併せて単に「会社」といいます)の代表者のうち、登記の申請書に押印すべき者は、あらかじめ、その印鑑を登記所に提出しなければなりません(商業登記法第20条1項)。
この、登記所に提出した印鑑(会社実印と呼ばれています)は、今後法務局に何か登記申請をする際に申請書や添付書類に押す必要があります。
会社の印鑑証明書を法務局で取得すると、登記所に提出した印鑑の印影が載っています。
印鑑証明書を取得するには印鑑カードが必要
会社の印鑑カードとは、会社の印鑑証明書を取得する際に必要となるカードです。
多くのケースにおいては、会社の設立登記をしたときに印鑑カードを発行してもらっているのではないでしょうか。
印鑑カードは、管轄法務局の商業・法人登記の申請窓口にて、印鑑カード交付申請書を提出する方法によって発行してもらうことができます。
印鑑カードの交付申請は、会社実印を押印した≫印鑑カード交付申請書(法務省)を提出する方法によって行います。
印鑑カードがあれば会社の代表者ではなくても、また会社実印がなくても誰でも代理人となり(実際に代理取得の委任を受けることは必要)、どこの法務局でも会社の印鑑証明書を取得することができます。
印鑑カードを無くしてしまった!
印鑑カードを無くさないに越したことはありませんが、、、無くしてしまったときはどうすればいいでしょうか。
その場合は、印鑑カードを再発行する手続きをします。
印鑑カードの再発行手続きは、会社実印を持って当該会社を管轄する法務局の商業・法人登記の申請窓口に行き、次の2つの書類を提出します。
この手続きにより、無くしてしまった印鑑カードは無効となり、新しい印鑑カードを取得することができます。
新しく発行された印鑑カードを証明書発行窓口(印鑑カード発行をする窓口とは異なります)に持って行けば、会社の印鑑証明書を取得することができるようになります。
なお、会社の印鑑証明書は1通につき450円の費用がかかります(平成28年6月27日現在)。
会社の実印を無くしてしまった!
印鑑カードと一緒に会社実印も無くしてしまったときは、会社実印の再登録も併せて行いましょう
会社実印を無くしてしまったときの対処方法については、こちらの記事をご参照ください。
この記事の著者
司法書士
石川宗徳
1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)
2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。
2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。
また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。