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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

会社登記に添付する取締役の印鑑証明書の有効期限のある場合、ない場合

商業登記の申請と取締役の印鑑証明書

株式会社の登記を申請するときに、その登記申請の内容によっては取締役の印鑑証明書を添付することが求められます。

例えば、株式会社の設立登記や、取締役会非設置会社の取締役の就任の登記を申請するようなケースです。

また、株式会社を会社設立する時は、定款に公証人の認証が必要であるところ、この認証手続きでは発起人の印鑑証明書を公証人へ提出しなければなりません。

この印鑑証明書は、いつ以降に取得したものでなければならないという期限はあるのでしょうか(ここでは分かりやすく、この期限のことを「有効期限」と表現しています)。

印鑑証明書の有効期限がある場合

株式会社の登記手続きにおいて、印鑑証明書の有効期限がある場合は次のとおりです。

  1. 代表取締役が印鑑届書を提出するケース
  2. 株式会社の設立時における定款認証

(代表)取締役の印鑑証明書に有効期限があるときは、その有効期限は、その発行日から3ヶ月以内のものです。

登記手続きにおける取締役の印鑑証明書の有効期限は、登記申請日から起算して3ヶ月以内のものですので、登記申請日と添付書類である印鑑証明書の現実の提出日が異なる場合(オンライン申請ではよくあります)は、登記申請時点で印鑑証明書の有効期限が切れていなければ、印鑑証明書の現実の提出日時点で有効期限が切れていてもそのことは補正の対象とはなりません。

期間の計算方法は、こちらの記事をご参照ください。

≫株式会社設立時に使用する印鑑証明書の有効期限と計算方法

印鑑届書に添付する印鑑証明書

株式会社の代表取締役が印鑑を提出するときは、印鑑届書を管轄法務局へ提出する方法によりますが、この印鑑届書には代表取締役の個人印鑑証明書を添付します。

この代表取締役が管轄法務局へ提出する印鑑証明書には有効期限があります。

公証人による定款認証

提出先は法務局ではなく、提出者は取締役ではありませんが、株式会社を設立するときに発起人が公証人へ提出する印鑑証明書には有効期限があります。

この印鑑証明書の有効期限は、公証人に印鑑証明書を提出する日から3ヶ月以内に発行されたものです。

印鑑証明書の有効期限がない場合

株式会社の登記手続きにおいて、取締役の印鑑証明書に有効期限のないケースがあります。

有効期限がないということは、1年前に取得した印鑑証明書でも差し支えないということになりますが、印鑑証明書に記載されている情報が現在のものであることをご確認ください。

相違が生じる例としては、1年前に取得した印鑑証明書に記載されている住所と現在の住所が異なるような場合です。

なお、弊所では印鑑証明書に有効期限がないケースにおいても、発行日から3ヶ月以内の印鑑証明書をご用意いただいております。

取締役の就任承諾書

取締役会非設置会社の取締役が新たに就任するときは(設立含む)、就任を承諾したことを証する書面の印鑑につき印鑑証明書の添付が必要です。

この印鑑証明書には有効期限がありません。

また、取締役会設置会社の取締役が就任するときは、本人確認証明書の添付が必要となりますが、本人確認証明書として印鑑証明書を添付するときは、この印鑑証明書には有効期限がありません。

≫取締役・監査役の就任と本人確認証明書

代表取締役の就任承諾書

取締役会設置会社の代表取締役が新たに就任するときは(設立含む)、就任を承諾したことを証する書面の印鑑につき印鑑証明書の添付が必要です。

この印鑑証明書には有効期限がありません。

この就任の登記と同時に当該代表取締役が印鑑を提出するときに、印鑑届書に添付する印鑑証明書につき登記申請書に添付のものを援用する場合は、登記申請書に添付する印鑑証明書も発行日から3ヶ月以内のものでなければなりません。

代表取締役の選定

代表取締役の就任の登記申請書には、次の印鑑につき印鑑証明書の添付が必要です。

この印鑑証明書に有効期限はありません。

  1. 株主総会の決議によって代表取締役を定めた場合は、議長及び出席した取締役が株主総会議事録に押印した印鑑
  2. 取締役の互選によって代表取締役を定めた場合は、取締役がその互選を証する書面に押印した印鑑
  3. 取締役会の決議によって代表取締役を選定した場合は、出席した取締役及び監査役が取締役会の議事録に押印した印鑑

ただし、当該印鑑と変更前の代表取締役が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、取締役の印鑑証明書の添付は不要です。

不動産登記における利益相反決議

商業登記ではありませんが、不動産登記の申請書の添付書類として取締役の印鑑証明書が求められるケースがあります。

例えば、株式会社が所有する不動産を当該株式会社の代表取締役が購入するようなケースです。

この場合、利益相反行為を承認した議事録を添付しなければならず、次の印鑑につき印鑑証明書の添付が必要です。

  1. 取締役会議事録▶出席した取締役の議事録への押印
  2. 株主総会議事録▶出席し、議事録を作成した取締役の議事録への押印

これらの印鑑証明書には有効期限はありません。


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


 

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