在留資格「経営・管理」に係る申請に必要な事業計画書の概要、記載内容及び作成時の留意点
2023年8月17日
こちらのページでは、『経営・管理』の申請において必要な事業計画についてご紹介致します。
事業計画書とは
『経営・管理』においては、審査の際に事業の安定性や継続性が見られるため、事業に関する資料が必要です。既に事業を行っている会社であれば、履歴事項全部証明書(謄本)や決算報告書、法定調書合計表などで示すことになり、新設法人の場合は、事業計画書にて示すことになります。
(1) 事業計画書とは?
一般的に事業計画書は、本来、経営・管理ビザの申請のために作成する資料ではなくて、事業を成功させるために何をしなければいけないか明確にするために作成する事業の羅針盤のようなものです。
事業計画書の作成方法には決まった形式はありません。インターネット上で様々なフォーマットが出回っていますので、それらを参考に作れば良いのではないかと思われます。
(2) 経営・管理ビザ申請のための事業計画書とは?
一方『経営・管理』ビザの申請上も事業計画書は提出すべき重要な書類になります。しかし、出入国在留管理局では事業計画書に記載すべき詳細を明らかにしていないため、必要となりえる情報を推測して事業計画書を作成していくことになります。
また例えば、事業計画書を出入国在留管理局と銀行にそれぞれ提出すると仮定したら、知りたい情報が異なるので事業計画書に反映させる内容を変更し、それぞれの用途に応じた事業計画書を作成すべき必要があります。簡潔に申し上げると『経営・管理』ビザの申請では、事業の安定性と継続性を証明する情報が必要です。
(3)『経営・管理』ビザの事業計画書で記載すべきこと
事業計画書への記載内容は入管からは具体的に指定されていませんが、以下のような項目について記載する必要があると推測されます。
- 会社概要
- 申請人の経歴
- 創業背景(日本で事業を行う理由)
- 事業内容
- ビジネスモデル
- 市場環境とメインターゲット
- 自社の商品・サービス
- 取引先(仕入れ先や販売先など)
- 競合他社分析(差別化)
- 組織体制/人員計画
- 収支計画
事業計画書を通じ審査では以下のような点が確認されますので、疑念を抱かれないよう説得力のある事業計画書を作成する必要があります。
- 申請人はどういう人か?(人物像)
- なぜ日本でこの事業を行いたいのか?
- 予定している事業が実現可能なプランであるのか?
- どのような組織体制でどのように営業活動を行うのか?
- 数年間の収支の見通しは立っているのか?
事業計画書の作成は時間と労力がかかりますが、自分の事業計画をアピールできる資料でもあります。動機や計画がしっかりとしていることや、本気度が高いことを入管に示せば『経営・管理』が許可される確率は高まります。入管が求めるポイントをおさえつつ、事業の詳細を明らかにした事業計画書を作成しましょう。
最後に、このようなビザの申請手続を専門家に任せると、入管が求める資料を準備できる上、お客様は開業準備に使える時間を増やすことができ、事業をスムーズに開始できる可能性が高まりますので、ご自身での書類作成が不安な方や集中的に事業運営に向けた準備に取り組みたい方は、専門家への依頼を検討されてはいかがでしょうか。
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