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景井 俊丞 Shunsuke Kagei

この記事の著者

景井 俊丞 Shunsuke Kagei

パートナー  / 申請取次行政書士

日本における外国人の飲食店開業に係る論点~物件の賃貸借契約、飲食店営業許可、必要な資金及び飲食業界の現状~

2023年8月8日

飲食店の経営は、外国人が日本でビジネスをするにあたって、最も考える事業のひとつです。こちらのページでは、外国人による飲食店経営についてご紹介致します。

ビザの点での注意点

外国人経営者が「経営・管理」の在留資格の場合、本人がシェフとして働いた経験があるなど調理可能な場合でも調理を行うことは認められません。また、お客様への接客やレジ打ちなども行うことは出来ません。そのため、「経営・管理」の在留資格で店舗を経営しようとする場合は、必ず調理担当や接客担当の従業員を雇用する必要があるため、注意が必要です。

物件の賃貸借契約

事業を始めるにあたり店舗とする物件を探すことになるわけですが、言語の壁の問題で賃貸を断られることや、1年分の保証金を要求されることもあり資金不足で苦しくなるケースもあります。また、会社として借りる場合に日本居住者または然るべき在留資格を持っている外国人が役員に入っていなければ、賃貸を断れるケースや保証人を求められることもあります。店舗を借りるだけでも言語、資金、人、という幾つもの壁がありハードルが高いです。

飲食店の許認可

会社として飲食店の経営をするためには、会社を設立するだけでなく、保健所から飲食店営業許可を取る必要があります。許可を取るためには、まずお店の衛生管理を担う食品衛生責任者が必要です。審査の過程で、実際の店舗にて保健所担当者立ち会いのもと、設備要件の審査もありますので、申請を行う前に設備の要件をクリアできるような内装工事が必要です。尚、細かい要件は管轄の保健所によって異なるので事前に保健所への相談が必要です。

このように飲食店は外国人にとって自国の料理を提供するというビジネスモデル上、取り組みやすく見えますが、開業までの手続きが煩雑です。さらに、内装工事や従業員の給料、食材仕入れなど事業が軌道に乗る前に多額の費用が発生するため、よほど十分な資金がなければ開業することもできません。

さらに飲食業界は、他の事業に比べ廃業率が高くなっており、飲食業全体で開業から3年以内に7割が廃業し、10年経って残っている店舗は1割と言われるほど厳しい世界です。多くの方がお考えになるほど容易な事業ではありませんので、飲食店経営を行おうとする場合は、慎重にかつ十分な下調べ、準備をした上で臨む必要があります。

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