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池田 孝太 Kota Ikeda

この記事の著者

池田 孝太 Kota Ikeda

コンサルタント  / 申請取次行政書士

共同投資事業における外国人投資家に向けた経営管理ビザの論点とは

2023年4月25日

外国人が共同で事業を起こした場合で、これら複数の外国人がそれぞれ日本法人の役員に就任するようなケースでは、それぞれの外国人が従事しようとする具体的な活動の内容から、その在留資格の該当性や、上陸基準の適合性の審査が行われることになります。取締役などの役員に就任しているということだけでは当該在留資格に該当するものとはいえませんので注意が必要です。

外国人全員が「経営・管理」の在留資格に該当すると判断されるためには?

複数の外国人が事業の経営又は管理に従事するという場合、それぞれの外国人の活動が「経営・管理」の在留資格に該当するといえるためには、当該事業の規模、業務量、売上高等の状況を勘案して、事業の経営又は管理を複数の外国人が行う合理的な理由があるものと認められる必要があります。例えば、事業の規模、業務量、売上高等が小さい場合には1名の外国人で事業の経営又は管理を行うことができると考えられますので、他の外国人役員が行う活動が「技術・人文知識・国際業務」などの他の在留資格に該当する場合、当該在留資格で申請をすることが適切であるとされます。
それぞれの外国人全員について「経営・管理」の在留資格に該当すると判断される可能性が高い場合についてご紹介します。

  1. 事業の規模や業務量等の状況を勘案して、それぞれの外国人が事業の経営又は管理を行うことについて合理的な理由が認められること
  2. 事業の経営又は管理に係る業務について、それぞれの外国人ごとに従事することとなる業務の内容が明確になっていること
  3. それぞれの外国人が経営又は管理に係る業務の対価として相当の報酬額の支払いを受けることとなっていること

法務省が例示する外国人全員が「経営・管理」の在留資格に該当すると判断される事例

これらの条件が満たされている場合には、その他の内容と合わせて総合的判断にはなりますが可能性が高いといえるでしょう。参考まで出入国在留管理庁のホームページでは、例示として以下の2つが示されています。

【事例1】

外国人A及びBがそれぞれ500万円を投資して、日本において輸入雑貨業を営むX社を設立したところ、Aは通関手続をはじめ輸出入業務等海外取引の専門家であり、Bは輸入した物品の品質・在庫管理及び経理の専門家である。Aは海外取引業務の面から、Bは輸入品の管理及び経理面から、それぞれにX社の業務状況を判断し、経営方針については共同経営者として合議で決定することとしている。A及びBの報酬は、事業収益からそれぞれの投資額に応じた割合で支払われることとなっている。

【事例2】

外国人C及びDがそれぞれ600万円及び800万円を投資して、日本において運送サービス業を営むY社を共同で設立したところ、運送サービスを実施する担当地域を設定した上で、C及びDがそれぞれの地域を担当し、それぞれが自らの担当する地域について事業の運営を行っている。Y社全体としての経営方針は、C及びDが合議で決定することとし、C及びDの報酬は、事業収益からそれぞれの投資額に応じた割合で支払われることとなっている。

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