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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

取締役の持ち回り決議と取締役会の書面決議

取締役の業務の決定

取締役会非設置会社においては、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役は株式会社の業務を執行し(会社法第348条1項)、取締役が2人以上ある場合には、株式会社の業務は取締役の過半数をもって決定します(会社法第348条2項)。

取締役会設置会社においては、取締役会が業務執行の決定を行い(会社法第362条2項)、取締役会の決議は原則として、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行います(会社法第369条1項)。

取締役の過半数の決定、取締役会の決議につきましてはこちらの記事をご覧ください。

≫取締役会の決議要件と取締役の過半数の一致

取締役の持ち回り決議

たまに、取締役の「持ち回り決議」についてお問い合わせをいただくことがあります。

この「持ち回り決議」というワードは会社法には規定されておらず、一般的には次の2つのどちらかの意味で用いられているように思います。

  1. 取締役会非設置会社における取締役の決定の仕方の一つ
  2. 取締役会の書面決議(会社法第370条)
取締役の決定(取締役会非設置会社)

取締役会非設置会社の場合、取締役の業務は取締役の過半数をもって決定するところ、取締役会の決定と異なり、この方法は法律で定められていません。

会議室に集まって決定してもいいですし、取締役がそれぞれ自宅からテレビ会議システムを用いて決定しても問題ありません。

決定したい内容を記載した紙(データ)を各取締役に回すことで賛否をとる方法もあるでしょう(上記「1」の方法)。

これを「持ち回り決議」と呼んでいらっしゃる方もいて、取締役会非設置会社においては特に制限なくこの方法による決定を行うことが可能です。

取締役会設置会社とは異なり、取締役会議事録のような書面の作成義務もありませんが、その決定があったことを明確にするために、通常は「取締役決定書」等のような書類を作成し取締役が署名又は記名押印して残しておきます。

取締役会の書面決議

取締役会の書面決議を成立させるには、取締役の過半数の決定と異なり、次の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 定款に書面決議をすることができる旨の規定がある。
  2. 取締役の全員が提案された議案に賛成する。
  3. 監査役(業務監査権限あり)が提案された議案に意義を述べない。

書面を各取締役に回す方法による取締役の決定(取締役会非設置会社)との大きな違いは、取締役全員が議案に賛成する必要がある点です。

議案に反対する取締役がいる場合は、取締役会の書面決議を成立させることができませんので、取締役会を実際に開催するしかありません。

取締役会にはテレビ会議システムによる参加も認められていますので、最近ではZoom、Teams、Google Meetを用いて取締役会の決議をしている会社も多いでしょう。

書面を各取締役に回す方法による取締役の決定(取締役会非設置会社)と異なり、取締役会議事録はそれを作成する義務が会社に課されています(会社法第369条3項)。

≫みなし取締役会(みなし決議・書面決議)-会社法第370条
≫取締役会の決議を書面又は電磁的記録で行う準備はできていますか?


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


 

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