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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

一般社団法人の代表理事宛てに過料決定の通知が届きました。どうすればいいですか?

理事の選任懈怠と登記懈怠

※一般社団法人及び一般財団法人に関する法律をこのページでは「法人法」といいます。

一般社団法人の理事の任期は最も長く設定した場合でも、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までです(法人法第66条)。

そして、任期が満了した後も同じ人が理事を継続するとしても、理事の再任手続きを行い、理事が再任した時(就任承諾をした時)から2週間以内にその変更登記を法務局へ申請しなければなりません(法人法第303条)。

この再任手続きと登記申請の義務を知らなかった、あるいは忘れてしまっていた場合、裁判所から代表理事個人宛てに、過料決定の通知が届くことがあります。

法人法違反と過料

理事会非設置法人においては、理事を1名又は2名以上置かなければならず(法人法第60条1項)、理事に変更が生じたときはその旨の登記を2週間以内に申請しなければなりません(法人法第303条)。

理事に関して言えば、理事の選任を怠ることを「選任懈怠」といい、選任はしているけれどその変更登記を怠ることを「登記懈怠」といいます。

選任懈怠、登記懈怠どちらも法人法違反であり、法人法によって過料の対象とされています(法人法第342条1号、13号)。

裁判所によって過料が決定されると、法人宛てにではなく、代表理事の個人住所に個人宛てに過料決定の通知が送られてきます。

なお、選任懈怠や登記懈怠が生じたら100%の確率で過料が科される、というわけではありません。

過料の金額

法人法第342条によると、過料の金額は100万円以下です。

選任懈怠、登記懈怠は、1-2ヶ月程度であれば懈怠したとしても過料が科されることは稀ではないでしょうか(懈怠を促すものではありません)。

懈怠期間が長ければ長いほど過料が科される可能性、金額ともに増えていく印象です。

過料が科されたという人の話では、3-4年の懈怠であれば、過料の金額も3-5万円程度であったという話をよく聞きます。

登記懈怠は理事に関するものに限られない

登記懈怠は理事に関するものに限られません。

ケースとしてはあまりありませんが、3年前に一般社団法人の名称を社員総会の決議によって変更していたのにも関わらずその登記をしていなかった場合は、これも登記懈怠に該当します。

ただし、理事の選任懈怠と異なり、その登記申請がされないと法務局側は懈怠に気付きませんので、登記懈怠の場合は、登記申請をしてから数ヶ月後に過料の連絡が来ることになります(過料の対象となった場合)。

過料を支払う

過料決定の通知が届いた後、1週間の異議申立て期間が設けられますが、この決定を覆すのはなかなか難しいのではないでしょうか。

何年も理事等に関する登記申請がされていないことは登記簿から明らかであるためです。

異議申立て期間経過後、検察庁から納付告知がありますので、それに従い納付します。

代表者個人に科される過料は一般社団法人の経費とすることができず、また、この過料は行政罰ですので、代表者に前科はつきません。

理事に関する登記を申請する

理事の選任懈怠に関して過料決定の通知が届いた場合、理事を選任してその変更登記を法務局へ申請しましょう。

任期が切れている理事の再任については、次の記事をご確認ください。

≫任期が過ぎてしまっている理事の再任手続きと登記(一般社団法人)

手続きが分からない、手続きをしている時間がない方は司法書士にご相談ください。

みなし解散に注意

最後の登記から5年を経過している一般社団法人に対して、一定の手続きを経た後に、その年の12月に登記官がみなし解散の登記を入れられてしまう可能性があります。

以前は数年あるいは十数年に一度しか入れられなかったみなし解散の登記ですが、ここ最近は毎年行われています。

理事の登記をしなかったためにみなし解散の登記が入ってしまうと、解散状態から脱するのにより多くの作業と費用がかかることになってしまいます。

≫一般社団法人がみなし解散状態を脱する方法(法人継続の登記)


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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