商業登記関係 一般社団法人の名称変更手続きと登記、改印手続き
一般社団法人の名称変更手続き
一般社団法人には必ず名称があり、その名称の付け方には一定のルールがあります。
(参照)≫商号の付け方・ルール
一般社団法人の場合は、必ず名称に「一般社団法人」という文言を入れる必要があります。
一般社団法人設立後に名称を変更するときは、社員総会の決議によって定款を変更しなくてはなりません。
一般社団法人がその名称を変更したときは、その効力発生日から2週間以内に、主たる事務所所在地の管轄法務局へその登記申請をしなければなりません。また、一般社団法人の名称は従たる事務所の登記簿記載事項ですので、従たる事務所所在地の管轄法務局へもその登記申請をします。
名称変更するための社員総会の決議要件
一般社団法人がその名称を変更するために定款を変更するときは、社員総会の決議が必要で、その決議は総社員の半数以上であって、総社員の議決権の3分の2(定款で、これを上回る割合を定めることも可能です)以上に当たる多数をもって行わなければなりません。
一般社団法人の名称変更登記の費用例
一般社団法人の名称変更の登記申請をするときは、登録免許税として3万円を納めなければなりません。
当事務所に名称変更にかかる登記手続きをご依頼いただいた場合の費用につきましては、個別にお見積りをご提案しております。
電話またはメールにてお問い合わせください。
一般社団法人の名称変更登記に必要な書類
名称変更の登記申請の際に必要となる書類は次のとおりです。
- 社員総会議事録
- (定款変更内容を独立した定款で証明するときは定款も必要)
- 登記委任状(司法書士に依頼する場合)
法人実印を変更するときは、その届出が必要
一般社団法人ABCが名称を変更してその名称を一般社団法人XYZにしたときは、法人実印も併せて変更するケースがほとんどかと思います。
※なお、一般社団法人XYZの法人実印が一般社団法人ABCのままでも登記申請は問題なく行うことができます。
名称の変更登記をすれば自動的に法人実印が新しい名称のものに変わるわけではなく、法人の実印を変更した旨の届出を法務局にします。通常、名称変更登記の申請と同時に改印の届出も行います。
この改印届には、法人実印の提出者たる代表理事の個人印鑑登録証明書(発行後3ヶ月以内のもの)を添付しなければなりません。
なお、法人実印の改印は必ず行わなければならないという決まりは無く、旧名称(上記例では一般社団法人ABC)の法人実印のままでも法律上は問題ありません(が、商取引上、改印することをお勧めしております)。
新しい法人実印の作成依頼
新しい名称の法人実印の作成を、当事務所で手配することも可能です。また、銀行印や角印などの印鑑も変更したいときは、そちらの印鑑も手配することができますので、ご希望がありましたらお申し付けください。
この記事の著者
司法書士
石川宗徳
1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)
2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。
2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。
また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。