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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

一般社団法人の主たる事務所の移転手続き

一般社団法人の主たる事務所を移転する

一般社団法人の主たる事務所は登記事項とされていますので、主たる事務所を移転、変更したときは効力発生日から2週間以内にその登記申請をしなければなりません(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第304条)。

一般社団法人が主たる事務所を変更するときは、原則として理事会の決議(理事会非設置法人の場合は、理事の過半数で決定)が必要となり、定款の変更をともなう場合は社員総会の決議が必要となります。

定款の変更をともなう場合とは

主たる事務所を移転するときに、定款の変更をともなう場合は社員総会の決議によって定款の変更を行います。

定款の変更をともなう場合とは、例えば定款に、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都港区に置く。

と定めているときに、主たる事務所を東京都港区から東京都中央区に移転するときは当該規定を、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都中央区に置く。

と変更するようなケースをいいます。

または、例えば定款に、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都港区一丁目1番1号に置く。

と定めている場合は、主たる事務所を東京都港区一丁目1番2号に移転するときに当該規定を、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都港区に置く。

あるいは、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都港区一丁目1番2号に置く。

と変更するようなケースをいいます。

社員総会を開催する

社員総会を開催するときは、原則としてまず理事会(理事会非設置法人の場合は、理事の過半数で決定)を開催して、社員総会を開催する旨とその決議内容等を決定し、社員総会へ招集通知を発送する方法により行います。

このときの社員総会の決議要件は特別決議です。

社員総会の開催と決議要件については、こちらの記事をご参照ください。

≫一般社団法人における社員総会の開催とその決議要件

理事会の決議

定款の定めが、

(主たる事務所)
第2条 当法人は、主たる事務所を東京都港区に置く。

となっているときに、具体的な主たる事務所の所在場所は理事会の決議(理事会非設置法人の場合は、理事の過半数で決定)によって決定します。

理事会(理事会非設置法人の場合は、理事の過半数で決定)では、次の事項を決定します。

  1. 具体的な主たる事務所の所在場所
  2. 主たる事務所の移転日

法務局へ登記申請をする

主たる事務所を移転したときは、主たる事務所を管轄する法務局へ変更の登記申請をします。

移転前後で主たる事務所を管轄する法務局が異なるときは、移転前の主たる事務所を管轄する法務局へ、移転後の管轄法務局分の登記申請書も併せて連件で提出します(申請書は移転前分1通、移転後の管轄法務局分1通の計2通)。

添付書類

主たる事務所移転の登記申請に添付する(あるいは一緒に提出する)書類は、一般的には次のとおりです。

  • 理事会議事録(理事会非設置法人の場合は、理事の決定書等)
  • 社員総会議事録 ※定款変更をともなう場合
  • 定款 ※定款変更をともなう場合で、社員総会議事録から変更後の内容が判明しない場合
  • 委任状 ※代理人に委任する場合
  • 印鑑届書 ※管轄外に主たる事務所を移転する場合
  • 印鑑カード交付申請書 ※管轄外に主たる事務所を移転する場合 ※登記完了後でも可

※定款に具体的な本店の所在場所まで定めたときは、理事会議事録または理事の決定書は不要です。

※理事会非設置会社においては、定款には「東京都港区に置く。」旨の記載しかない場合でも、社員総会の決議によって具体的な本店の所在場所を決めることができます。この場合、理事の決定書は不要です。

登録免許税

主たる事務所の移転後も、移転前と同じ法務局が管轄となる場合は、登録免許税は3万円です。

主たる事務所の移転前後で管轄法務局が異なる場合は、登録免許税が計6万円となります。


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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