会社設立・商業登記・不動産登記等は東京都中央区の【汐留司法書士事務所】- 法人設立代行・創業支援

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

今年(2018年)中に減資、合併、会社分割をするには、いつまでに着手すれば間に合うか

年内に減資をしたい

12月末を事業年度末としている会社は多くあり、次のような理由等から事業年度内に資本金の額の減少(以下、減資といいます)をしたいというニーズは少なくありません。

  • 資本金を1億円(あるいは1000万円)以下とすることで節税したい
  • 資本金(あるいは資本準備金)を減らして欠損に充てたい
  • 資本金を5億円以下とすることにより大会社から外れたい

≫【相談事例】どうしても今期中に資本金の額の減少(減資)をしたい
≫欠損填補をするための減資の手続きと、欠損填補のできる剰余金の範囲

株主総会の決議と効力発生日

会社名を変更する、会社目的を追加する等の行為は、株主総会の特別決議によって効力を生じさせることができ、条件を付けなかったり効力発生日を別途定めない限り、決議によってすぐに効力を発生させることができます。

例えば1人会社(1人の人が唯一の株主かつ取締役)のような機動的な会社であれば、会社名を変更したいと思った日に変更することもできるわけです。

一方で、減資や合併、会社分割のような手続きは株主総会の決議だけで即日効力を発生させることができません。

これらの手続きには、債権者保護手続きが必要とされているためです。

会社分割、新設分割において債権者保護手続きが不要となる場合

会社分割あるいは新設分割で分社型分割のときに、次のどちらかに該当する場合は債権者保護手続きが不要となるため、債権者保護手続きが必要な場合に比べて全体の期間を短くすることができます。

  • 分割会社から債務が全く移転しない場合
  • 分割会社から債務が移転するが分割会社が重畳的債務引受・連帯保証をする場合

今年中に減資の効力を発生させる

減資の手続きでポイントとなるのは次の2つであり、スケジュールを作る上で気を付けなければならない点は、債権者保護手続きの一部である官報公告の掲載までに要する期間です。

  • 株主総会の決議
  • 債権者保護手続き

債権者保護手続きは官報公告+各債権者への個別催告が原則であるところ、ダブル公告をすることによって各債権者への個別催告は省略することはできますが、ここでは各債権者へ個別催告をする場合のスケジュール例を掲載していきます。

≫いわゆるダブル(二重)公告

申込みから掲載までにかかる日数

官報への債権者保護公告の申込みから掲載までにかかる日数は、掲載する会社が最終の貸借対照表を既に公告しているかどうかによって変わってきます。

債権者保護公告につき、最終の貸借対照表が既に掲載済みであるときは本紙(申込みから5営業日程度)に掲載され、そうでない場合は号外(申込みから10営業日程度)に掲載されます。

最終の貸借対照表が既に掲載済みである会社は、減資に必要となる全体の期日を短くすることができます。

≫掲載にかかる日数(東京都官報販売所)

決算公告をしていない会社の場合

スケジュール
減資の手続き

11月13日(火曜日)
取締役会の決議(減資の内容決定、株主総会の招集決定)

官報へ公告の申込み 
11月28日(水曜日)知れたる債権者へ催告書発送
11月29日(木曜日)減資公告が掲載(官報)
12月12日(水曜日)株主総会の招集通知の発送
12月20日(木曜日)株主総会の決議
12月29日(土曜日)債権者保護手続きの期間満了
12月30日(日曜日)資本金の額の減少の効力発生
1月4日(金曜日)以降登記申請(減資)

※ゲラ不要の場合
※一例であり、2018年中の減資の効力発生を保証するものではありません。

既に決算公告をしている会社の場合

スケジュール
減資の手続き

11月21日(水曜日)
取締役会の決議(減資の内容決定、株主総会の招集決定)

官報へ公告の申込み 
11月28日(水曜日)知れたる債権者へ催告書発送
11月29日(木曜日)減資公告が掲載(官報)
12月12日(水曜日)株主総会の招集通知の発送
12月20日(木曜日)株主総会の決議
12月29日(土曜日)債権者保護手続きの期間満了
12月30日(日曜日)資本金の額の減少の効力発生
1月4日(金曜日)以降登記申請(減資)

※ゲラ不要の場合
※一例であり、2018年中の減資の効力発生を保証するものではありません。

減資の効力発生と登記申請

12月30日に減資の効力が発生したとしても、法務局は12月29日から1月3日まで閉庁しているため効力発生日に登記申請をすることができません。

そのため効力発生は2018年、登記申請は2019年となりますが問題はありません。

登記申請は、効力発生日から2週間以内に行えばいいためです(会社法第915条)。


この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留司法書士事務所では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


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