商業登記関係 定時株主総会が終わったら、会計監査人の登記をお忘れなく。
2017年の定時株主総会のピーク
3月末を決算日としている会社は多くありますが、3月決算の会社の多くは6月に定時株主総会を開催します。
今年(2017年)の定時株主総会のピークは、6月29日(木曜日)であったようです。
議案にはなくても登記が必要な会計監査人
取締役や監査役は、選任するときはその決議が必要であるため、取締役や監査役の変更登記が必要なことは分かりやすいといえます。
それに比べて、既に会計監査人を置いている会社は、再任の決議をしなくても自動的に会計監査人が再任することになるため、その登記を申請することに気付きにくいかもしれません。
会計監査人の任期は約1年であるため、毎年その選任、再任の登記が必要となります。
見逃しがちな、監査役の監査の範囲に関する登記
監査役の監査の範囲を会計に限定している会社は、平成27年5月1日以降、その旨の登記が必要となりました。
その登記のタイミングは、平成27年5月1日以前に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあった株式会社については、平成27年5月1日以降に初めて就任または退任する監査役の登記と併せてその旨の登記を行えばよいことになっています。
平成27年5月1日以前に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあった株式会社で、今回の定時株主総会で平成27年5月1日以降に初めて監査役の変更を行った会社は、監査役の監査の範囲に関する登記を申請しなければなりません。
この記事の著者
司法書士
石川宗徳
1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)
2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。
2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。
また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。