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代表司法書士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

株主総会とその決議要件(普通決議、特別決議、特殊決議 他)

株主総会と決議

取締役会のない会社(取締役会非設置会社)の株主総会では、会社に関する一切の事項について決議をすることができるとされています(会社法第295条1項)。

取締役会のある会社(取締役会設置会社)の株主総会では、会社法で規定された事項と定款で定めた事項のみ決議をすることができます(会社法第295条2項)。

≫取締役会設置会社の代表取締役を、株主総会の決議で選定する

株主総会においては決議をする内容によって、必要となる決議方法に違いがあります。

普通決議

定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行うことができます(会社法第309条1項)。

これを普通決議といいます。

株主が

  • A(持株数:51株)
  • B(持株数:49株)

である会社は、Aのみが出席してAのみが賛成した議案は可決されることになり、AB両名が出席した場合でもAのみが賛成すれば当該議案は可決されることになります。

次に、株主が

  • C(持株数:33株)
  • D(持株数:33株)
  • E(持株数:34株)

である会社は、CDが出席すれば株主総会は適法に開催されますが、CDどちらか一方のみしか賛成しない議案は否決されることになります。

特殊普通決議

役員を選任または解任する株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行わなければなりません。

これを特殊普通決議と呼んだりしています。

特殊普通決議は、普通決議と異なり、定足数を3分の1までしか軽減することができません。

特別決議

一定の事項を決議するときは、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければなりません(会社法第309条2項)。

これを特別決議といいます。

定款を変更するとき、資本金を減少するとき、会社を解散するときなど重要な事項を決議するときは特別決議が必要となります。

特別決議が必要な議案において、株主が

  • A(持株数:51株)
  • B(持株数:49株)

である会社は、Aのみが出席してAのみが賛成した議案は可決されることになりますが、ABともに出席した場合は、ABともに賛成をしなければ当該議案は否決されることになります。

特殊決議(309-3)

一定の事項を決議するときは、株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければなりません(会社法第309条3項)。

これを特殊決議といいます。次項の特殊決議と区別するために、ここでは「特殊決議(309-3)」としています。

特殊決議(309-3)が必要な議案において、株主が

  • F(持株数:97株)
  • G(持株数:1株)
  • H(持株数:1株)
  • I(持株数:1株)

である会社は、Fが株主総会に出席をして、Fが賛成をしたとしても、当該議案を可決することはできません。

≫株主総会の決議において、特殊決議が必要な事項

特殊決議(309-4)

株主ごとに異なる取扱いを行う旨の定款の定めについて、定款の変更(当該定款の定めを廃止するものを除く。)を行う株主総会の決議は、総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、総株主の議決権の4分の3(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければなりません(会社法第309条4項)。

特殊決議(309-4)が必要な議案において、株主が

  • J(持株数:40株)
  • K(持株数:30株)
  • L(持株数:30株)

である会社は、JKが株主総会に出席をして、JKともに賛成をしたとしても、当該議案を可決することはできません。

≫属人的株式(株主ごとに異なる取扱いを行う旨の定款の定め)

総株主の同意

総株主の同意が必要な決議内容もあります。総株主の同意とは、株主総会に出席した株主の全員の同意という意味ではありません。

文字どおり株主全員の同意が必要であり、株主総会への出欠の有無や議決権の有無は問いません。

≫株主総会の決議において、総株主の同意が必要な事項

累積投票

累積投票とは、取締役を選任する際に、議決権を有する各株主が、その有する株式1株につき、選任する取締役の数と同数の議決権を持つことを認める投票方法をいいます。

当該投票により、最多数をの投票を得た者から順に取締役に選任されたものとされます(会社法第342条)。

なお、監査役を選任する際には累積投票を利用することはできません。

≫株主総会における累積投票

有限会社の特別決議

株式会社と有限会社(特例有限会社)では、特別決議の要件が異なります。

有限会社の特別決議の成立には、総株主の半数以上かつ、総株主の議決権の4分の3以上の賛成を要します(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第14条3項)。

≫有限会社の特別決議は、株式会社の特別決議と要件が異なるというお話


この記事の著者

司法書士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

汐留パートナーズ司法書士法人では、
商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
様々なサポートを行っております。


 

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