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長谷川 祐哉 Yuya Hasegawa

この記事の著者

長谷川 祐哉 Yuya Hasegawa

パートナー  / 税理士

なぜ会計・給与計算・支払業務をアウトソースすべきなのか?

2022年10月27日

アウトソーシングとは?

アウトソーシングとは、本業であるコア業務に関連するノンコア業務を外部の会社や個人に依頼して行ってもらう事をいいます。アウトソースをするときには、社内で従業員を雇用して行うべきか、外部の会社や個人に依頼する方がよいかという比較検討になります。

時々、アウトソーシングとオフショアリングを混同している方がいますが、これらは全く異なる概念です。オフショアリングは賃金の安い国に自社の子会社等を設立し、その場所で経理や給与計算業務を行う事です。そのためあくまで自前ですべてを構築しマネージしなければなりません。一方でアウトソーシングは企業が必要な特定のサービスについて、外部の会社や個人に委託するため、自社でその組織構築や運営を行う必要がありません。

アウトソーシングの5つのベネフィット

コスト削減

会計・給与計算・支払業務をアウトソースすることでこれらに関係する従業員の人件費や税金や福利厚生費などを大きく削減することができます。昨今は日本では労働人口が著しく減少しており、適切な人材の採用や教育に関するコストも非常に大きくなっています。こちらのメリットについては後ほど詳しく解説いたします。

リスクマネジメント

日本で事業を行う上で各種税制やレギュレーションに従うことは極めて重要ですが、リソースが限られた企業にとってこれらを独自で行っていくことは難しいといえます。会計や給与計算等の処理を専門家がいる会社にアウトソースすることで、コンプライアンスを遵守しリスクを最小限に抑えることができます。こちらのメリットについては後ほど詳しく解説いたします。

高いクオリティ

我が国は各種業務に関連する国家資格がいろいろとあり、公認会計士、税理士、社会保険労務士等のライセンスホルダーの力を借りることが品質向上のためには不可欠です。これらの専門家を有する会社に会計や給与計算等の業務を委託することで、クオリティの高いサービスを受けることが可能となります。

時間の節約

タイムリーに専門家が会計や給与計算等の処理を行うことで、管理部門の従業員は時間を節約し別の業務を行う時間を作ることができます。より委託不可能なコア業務でもあり付加価値の高い仕事にフォーカスすることができるようになります。

カスタマイズ

会計や給与計算等の処理を日々行っている会社には相当なノウハウがたまっております。そのため、通常クライアントの様々なリクエストに対して、ソフトウェア、言語、報告方式、報告方法などの観点からベストソリューションを提供することができるため、ストレスなく業務をアウトソースすることが可能です。

アウトソーシングのベネフィットについて、より具体的に解説をさせていただきます。

・会計をアウトソースするベネフィット
・給与計算をアウトソースするベネフィット
・支払業務をアウトソースするベネフィット
・コスト削減の観点からのベネフィット
・リスクマネジメントの観点からのベネフィット
・経理部門や労務部門におけるベネフィット

上記について実例を交えながらご紹介いたします。

会計をアウトソースするベネフィット

我が国で事業を行う上では、日本での納税のためにも、ステークホルダーへの報告のためにも財務諸表を作成することは不可欠です。しかしながら、会計基準(JGAAP、USGAAP、IFRS等)と税務基準の間には差異があるため、これらの差異について精通した経理人材を採用して会計帳簿を作成し決算業務を行う必要があります。外資系企業であればコミュニケーションのためには英語が堪能な経理人材を採用したいところです。
ところが、近年優秀な会計人材の採用は大変難しく、経理業務の人的リソースが不足している時には、自社で記帳を行うことが困難となってしまう場合があります。
その際に、記帳業務をアウトソースすることができれば、メンバーは自社のコア業務に専念いただくことができるためベネフィットが大きいといえます。また、記帳業務のみならずその上流のプロセスから業務を外部委託することで一層の業務効率化とコストダウンを図ることができます。

そのため、例えば以下のような業務と組み合わせることにより大きなベネフィットを得ることができます。

・支払業務(現金・振込)
・請求書発行業務
・給与計算業務
・社会保険事務業務

これらの業務は最終的には記帳業務につながっていくものであるため、これらの業務を含めてアウトソースすることでより一層効果的かつ効率的な結果を生み出すことが可能です。

給与計算をアウトソースするベネフィット

給与計算をアウトソースするベネフィットとしては以下のようなものが挙げられます。

(1) 給与計算に関わる人件費を削減できる
(2) 給与計算担当者の退職等による業務の混乱を避けられる
(3) 法改正にしっかりと対応して給与計算を行う(社会保険料率は毎年改正されます)
(4) 個人情報(給与額)が社内に流出することを防止できる

給与計算のやり方がわからず気が重くなってしまう人事担当者の方も多く、また、従業員がいるのに所得税の計算、雇用保険料率、社会保険料について詳しい理解がない・・・など悩んでいる方も多いのが実情です。
最も大きな問題としては給与計算を行えるスタッフを採用したにも関わらず、そのスタッフが退職してしまった場合に、再度同じようなスキルを有するスタッフを採用することが簡単ではないという点です。近年労働人口が不足している上に、人事周りのスキルを優するスタッフが非常に不足しているためです。

給与計算はどの業種の企業でも必ず毎月発生する業務です。ところがその給与計算の処理には上述したものも含めて、下記のような問題が発生することが一般的です。

(1) 給与担当の入退社が多い
(2) 給与計算が適正かどうかわからない
(3) 給与計算のために人事担当の従業員を採用するコストを削減したい
(4) 機密保持のためにも、社内の人間には給与計算はさせたくない(しかし自分で担当する時間はない)
(5) 給与計算の手間が本業を邪魔している
(6) 法改正の情報が入ってこない
(7) 保険料の料率がよくわからない

これらを総合的に判断すると、給与計算業務を社会保険事務手続きまで含めて専門家にアウトソースすることがお勧めです。

支払業務をアウトソースするベネフィット

支払業務は、間違いが許されないセンシティブな業務の1つです。また、採用して日が浅いスタッフに会社の資金を委ねることが難しいことは往々にしてございます。支払業務は主に、「振込」と「窓口支払」の2つに分かれますが、会社の現金預金を動かすことになるため、重要かつ神経を使う業務です。

原則として1名の担当者が資金を扱うことは危険であり、最低でも2名以上による相互牽制が必要であり、どんなに小さな法人といえども、内部統制を構築することは重要ですが、そのためには相応のコストを負担する必要があります。

支払業務をアウトソースすることで、メンバーは自社のコア業務に専念いただくことができるためベネフィットが大きいといえます。

コスト削減の観点からのベネフィット

近年多くの企業は激しい企業競争にさらされています。そのためコスト削減についてもマネジメントが関心を寄せるテーマの1つです。アウトソーシングのベネフィットとして重要なものの1つに、コスト削減が可能であるという点があります。クライアントが会計税務・給与計算・社会保険手続・支払業務のパッケージでアウトソーシングサービスを利用した場合についてどのくらいコストダウンができるかという事例をご紹介します。

(1)アウトソーシングサービス業務の流れと要点

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(2)どのくらいコストが削減できるか

当社が日本に進出した外資系企業を支援させていただいたときの事例についてご紹介します。

ドイツに本社があるIT企業の日本子会社であり、日本法人社長、営業マネージャーと数名の営業担当者により事業はスタートしました。

管理部門についてですが、英語が堪能な会計税務マネージャーと人事労務マネージャーを採用するためには、最低でもそれぞれ年収8,000,000円、6,000,000円が必要となります(昨今の労働市場においてはこの金額でも難しいかもしれません)。その他に支払い事務を担当するスタッフ(年収4,000,000円)を雇用する必要があります。これらを合計して合計コストは18,000,000円とします。

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一方で私達が提供した会計税務サービス、給与計算・社会保険手続サービス、支払代行サービスの報酬はそれぞれ、年額4,000,000円、2,000,000円、2,000,000円で合計8,000,000円(消費税は含まない)でした。
そのため、シンプルな計算ではありますが、このクライアントは年間約1000万円程度の金額的な費用削減ベネフィットを得ることができています。コストが低い上に安定してサービスを受けられることから、このクライアントは大変満足してくれています。
なお、これらの従業員給与については社会保険料会社負担分、福利厚生、コンピューター、机や椅子などのオフィス用品、採用のためのコストなどは含んでいないため、この金額よりもさらに多くの金額的ベネフィットを享受することができるといえるでしょう。

リスクマネジメントの観点からのベネフィット

上述の通り、コスト削減以外にもBPOを活用することでリスクマネジメントの観点からもベネフィットがあります。以下で事例を紹介します。

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有効な内部統制の構築のためには、財務担当者と会計担当者を分ける必要があります。そのため少なくとも2名の経理担当者を採用しなければなりません。その場合月額で1,000,000円以上の人件費が発生しますが、それによりリスクを完全には排除することはできません。
BPOサービスを利用することで、RSM汐留パートナーズは複数の担当者を選任し財務担当者と会計担当者を分けてサービスを提供します。また承認者も別で置くことができ、会計帳簿や支払内容についてさらに上席者がチェックを行います(クライアントにもご確認いただきます)。

このような業務分掌によるトリプルチェックの内部統制を構築することができるのも、アウトソーシングサービスのベネフィットの1つです。以下はリスクマネジメントの視点からのアウトソーシングのベネフィットになります。

(1) 下記の影響の軽減:

従業員の入退社
機密情報の流出
業務の繁忙期と閑散期の調整

(2) 下記の事項の防止:

誤った財務諸表の作成
不審な取引
延滞税・重加算税等の発生
法令違反
データ紛失

(3) 下記についての保証がされます:

正確さ、法令遵守のために、貴社で採用された従業員よりも高度な知識を備えた専門家によるアドバイス

経理部門や労務部門におけるベネフィット

昨今多くの会社が会計業務や給与計算・社会保険手続等の業務をアウトソースしています。上記で上げたベネフィット以外に、実は経理部門や労務部門におけるメリットもございます。

(1) 業務改善につながる

外部に帳簿作成や給与計算業務を委託していることで、自社の業務フローを明確にして整理することができるため、業務を効果的かつ効率的に行うための改善活動につながります。

(2) 安定した成果物の提出ができる

クリスマスシーズンや急な従業員の休暇等の際にも外部に十分な人的資源を確保できていることから、常に安定した成果物をマネジメントに提出することもできます。さらにはチームメートの退職について心配をしなくてもよく、また新メンバーの教育に対する労力を大きく削減することも可能となり、精神的に落ち着いて自身の重要な業務にフォーカスすることができることでしょう。

(3) 専門家と密に連携できる

すぐに相談できるプロフェッショナルファームがあることで、急に焦って駆け込む必要はなく、いつでも専門家からアドバイスを受けることができます。しかもそのアドバイスは広範囲に及びます。メンバーの心の平和につながる事でしょう。

(4) デリケートな情報への社内アクセスを最小限にできる

インハウスで経理業務や人事業務を行う場合には複数のスタッフが給与や個人情報に関する非常にセンシティブな情報にアクセスしなければなりません。アウトソーシングによりこれらの情報にアクセスするメンバーを限定的にすることは、部門管理者にも担当者にも安心をもたらします。

(5)未来志向の仕事へシフトできる

帳簿作成や給与計算業務は過去の数値と向き合う仕事ですが、これらの業務をアウトソースすることで、経理部門や労務部門のメンバーはより付加価値の高い未来志向の仕事にシフトすることができます。例えば事業計画の策定、予算実績分析、人事評価制度の策定など、アウトソーシングが難しい領域にフォーカスできます。

RSM汐留パートナーズのアウトソーシングサービスの特徴

私たちの会計税務・人事労務のプロフェッショナルが、会計業務、給与計算業務、支払業務等のバックオフィス業務に関して、効果的かつ効率的なアウトソーシングサービスをご提供します。クライアントの企業価値の最大化のため、限られた人的経営資源をコア業務に集中していただくべく、必要に応じてアウトソーシング導入時期には経験豊富なコンサルタントが業務フローの見直し及び業務改善を通じてアウトソーシングが可能な体制構築からお手伝いをさせていただきます。私達の特別なサービスの特徴は以下の通りです。

カスタマイズサービス

・貴社に応じたソフトウェア・システムの利用
・貴社に応じた様式でのレポートの作成
・貴社への訪問、あるいはクラウドサービスを利用したサービス
・多言語(英語、中国語等)によるサービス

ワンストップサービス

・多岐にわたる専門家の連携によるサービス:
– 公認会計士、税理士、社会保険労務士、行政書士、弁護士等
– 複数の事務所に相談する必要がなく、時間とコストを削減できます。

品質

・様々な資格や能力を持ったメンバーが対応を致します。
・統一された社内処理手続きを構築し、品質の維持を可能にしています。
・複数の担当者によるチェック体制を構築し、品質の維持を可能にしています。

柔軟性

・中堅企業から上場企業まで、幅広い業種・規模のクライアントに対応をしています。

RSM汐留パートナーズのアウトソーシングサービスでは、社内に在籍している国家資格を有する専門家の管理のもと、費用対効果よく、クオリティ高く、安定継続によりバックオフィス業務のアウトソーシングサービスのご提供を行います。

CFOの役割は過去の会計帳簿の確定ではなく、的確な未来の事象に対する意思決定です。私どもは高品質サービスをリーズナブルに提供しマネジメントの意思決定のサポートをさせていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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