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黒住 准 Jun Kurozumi

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黒住 准 Jun Kurozumi

インターナショナルコンタクトパートナー  / 公認会計士(米国)

現地法人・支店・駐在員事務所、海外進出形態はどれにするべき?

2023年5月4日

海外進出を計画するにあたり、どのような進出形態を選択するべきでしょうか。今回は、比較検討されることが多い、現地法人(子会社)/支店/駐在員事務所の3つの形態の特徴をご紹介いたします。

現地法人とは

現地法人は、営業活動は可能です。定款や規定については、本社とは別のものを改めて作成します。事業内容や給与体系についても自由に決定することができるため、コスト面や事業展開上のメリットも大きいです。外国子会社合算税制等注意する点はありますが、進出する国によっては現地の低い税率のメリットを受けることができます。

支店とは

支店の場合も、営業活動は可能です。定款や規定などは、本店のものを利用します。決算だけではなく税務も本店と連携して行います。そのため、支店の損金を本店と相殺できるというメリットもある一方、支店の所得には日本の税率が適用される点には注意が必要です。

現地法人と支店、どちらがメリットがあるのか

日本の親会社を主体としたほうが有利と判断される業種や本支店間の送金が頻繁に行われる場合には、支店を推奨する場合もありますが、一般的に現地法人での設立の方がメリットが大きいと考えられています。例えばハワイ(米国)で法人設立をして訴訟が起きた場合、現地法人の場合は日本の親会社への影響を避けられますが、支店の場合は日本の本店が対応する必要があります。その他、各種外資規制(外資系企業が100%株主になることができない、外国人1人に対し現地人〇人を雇用する規定がある等)がある国がありますので、事前に把握しておく必要があります。

駐在員事務所とは

駐在員事務所は、現地法人や支店に比べると活動が大きく限定される進出形態であり、将来の本格的な進出のための準備や調査のために使われることが一般的です。マーケティングや市場調査などの販売促進活動や情報収集は行うことができ、現地での納税の必要もありません。一方で、営業活動(契約交渉・受注・請求・支払金の徴収など)は行うことができません。

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