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池田 孝太 Kota Ikeda

この記事の著者

池田 孝太 Kota Ikeda

コンサルタント  / 申請取次行政書士

在留資格「文化活動」に関する日本における資格要件と留意点とは

2023年7月11日

当ページでは、在留資格「文化活動」についてご紹介します。

在留資格「文化活動」とは

「文化活動」の在留資格は、次に掲げる活動が該当します。

  1. 収入を伴わない学術上の活動
  2. 収入を伴わない芸術上の活動
  3. 我が国特有の文化又は技芸について専門的な研究を行う活動
  4. 我が国特有の文化又は技芸について専門家の指導を受けてこれを修得する活動

2022年末時点で、「文化活動」の在留資格所有者は2400人程度であり、「興行」や「医療」の在留資格保有者とほぼ同数です。新型コロナウィルス感染拡大に伴う入国制限措置が実施されていた2021年には1000人未満まで落ち込みましたが、現在は約3000人程度で推移していたコロナ渦前の資格保有者数に戻りつつあります。

  • 「収入を伴わない学術上の活動」を行う者には、外国の大学の教授、助教授、講師等だけでなく一定の条件を満たした外国人学生についても想定されています。また、これら「文化活動」の在留資格を保有している者が、資格外活動許可の申請する場合は、活動内容、稼働時間、稼働先が定まったうえで原則個別に審査されます。
  • 「我が国特有の文化又は技芸」とは日本固有の文化又は技芸、すなわち、生花、茶道、柔道、日本建築、日本画、日本舞踊、日本料理、邦楽などの他、日本固有のものとまではいえなくても、禅や空手など、日本がその形成・発展の上で大きな役割を果たしているものも含まれるとされています。
  • 「我が国特有の文化又は技芸に係る専門家」とは、単に各分野において免許を有し、又は何らかの肩書を有するのみならず、反復継続してその分野で指導を行い、又は行ったことのある者をいいます。

その他留意点

カテゴリーと必要書類

現在、「文化活動」の在留資格には他の在留資格にみられるようなカテゴリーによる分類はされていません。申請にあたっては、活動内容及び期間並びに活動を行おうとする機関の概要を明らかにする資料や、学歴、職歴及び当該活動に係る経歴を証する文書などを添付することになりますが、他の就労系の在留資格とは異なり基本的に収入を伴わない活動であるため、在留中の経費の支弁能力(日本に滞在している期間に最低限発生する家賃、生活費などを補う金銭的な余力や見込みがあるか)を証する文書が求められます。

申請人本人が経費を支弁する場合には、申請人名義の銀行口座の預金残高証明書又は奨学金給付に関する証明書、申請人以外の者が経費を支弁する場合には、住民税又は所得税の納税証明書、源泉徴収票、あるいは確定申告書等の書類を用意して申請時に添付することになります。

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