汐留パートナーズグループ 沖縄事務所のブログ

70歳定年時代がやってくる!?

今年は年初より、新型コロナ関連のニュースが流れない日がないほど、あいにくのコロナ一色の年になっています。しかし、コロナ禍の陰で私たちにも身近な法改正がいろいろと成立しています。その中でも特に今後の働き方、生き方にかかわるであろう法改正の概要をいくつか紹介いたします。

70歳までの就業を確保すべく~70歳就業確保法(2020年3月31日成立、2021年4月1日施行)
70歳就業確保法と呼ばれる改正法は、高年齢者雇用安定法や雇用保険法、労災保険法ほか3つの法律をまとめた改正です。その中でも特に大きなインパクトは、高年齢者雇用安定法の改正ではないでしょうか。

ご存知の通り、現行制度では高年齢者の就業機会を確保するために、①65歳まで定年引上げ ②65歳まで継続雇用制度の導入 ③定年の廃止の何れかが企業に義務付けられています。今回の改正では、現行の①と②の年齢の65歳を70歳に引き上げることに加えて、70歳まで働き続けるための多様な就業環境の提供として、④他社への再就職 ⑤フリーランス ⑥起業 ⑦社会貢献活動への参加など、7つのパタンの就業確保措置が可能となります。もちろん、これらの制度を導入するかは企業の『努力義務』のため、絶対的な効力はありませんが、2021年4月からは、70歳定年時代が幕を開けるだろうといえます。

60歳から65歳までの間の賃金補填の一助となっている高年齢雇用継続給付については2025年4月以降に60歳に到達する人から給付率を半減し、その後は段階的に廃止されていくという方向性が決まっています。複数就業者の労災保険給付については、会社ごとの給付基礎日額の算定から、複数就業先の賃金に基づいて算定されるようになり、給付の対象範囲の拡充などの見直しが決まっています。また2022年1月からは複数の事業主の雇用される65歳以上の労働者について、雇用保険が適用されるようになります。すでに今年の8月からは勤務日数の少ない被保険者でも適切に雇用保険の給付が受けられるよう、被保険者期間の算入にあたっては、11日未満の月であっても労働時間が80時間以上であれば1月にカウントできるようになりました。

70歳定年時代に向けて、着々と法整備が進んでいるといえます。

多様な働き方に対応か?年金改革法(2020年5月29日成立、2022年4月以降施行)
年金制度については、2019年8月公表された財政検証を受けて、公的年金及び確定拠出年金に関する改革案が成立しました。多様な働き方に対応するかのような改定ですが、大きなものをいくつかご紹介します。

①被用者保険の適用拡大
 現行制度では、500人以下の企業で働く短時間労働者は、原則、社会保険の加入対象ではありません。今回の改正でこの規模要件が段階的に引き下げられます。2022年10月1日からは101人以上の企業、2024年10月1日からは51人以上の企業で働く短時間労働者は加入対象となりますのでご留意下さい。企業にとっての負担増が否めませんが、将来の年金額への反映や病気・出産の際の所得補償など、今まで制度の恩恵を受けられなかった短時間労働者への適用拡大は、企業の人材確保に期待できるでしょう。

②在職中の年金受給の在り方の見直し
 働きながら年金を受給している場合、年金額と賃金の合計額が基準額を超えると年金が支給停止されます。特に60歳から64歳の間の支給停止額は28万円と低水準なため、年金の支給停止が就労意欲を低下させる原因にもなっていました。その支給停止額の水準を2022年度から47万円に引き上げます。また、原則、年金の受給権を取得した後に就労開始した場合、在職中は、年金額の改定はなく、退職時や70歳到達時のいわゆる退職改定となっていましたが、2022年4月以降は、これを65歳以上の在職老齢年金受給者について毎年1回10月分から定時改定されることになりました。毎年少しずつ年金額が増額します。

③年金受給開始時期の変更
 原則の年金支給開始年齢は65歳ですが、現在は60歳から70歳までの間で本人が選択した時期から年金を受け取ることができるようになっています。この期間が60歳から75歳までに拡大します。65歳より前に年金をもらい始めると、1月早めるごとに年金額が0.5%カットされ、最大で30%の減額になります。この下げ率は2022年4月1日以降60歳に到達する方を対象に、1月あたり0.4%に減率されるため最大の減額率が24%に縮小します。一方、66歳まで据え置いてから開始時期を遅らせると1月遅らせるごとに0.7%増額され、70歳では最大で42%増額されます。これが75歳から受給開始した場合は84%増額となります。年率8.4%の利回りと考えるとすごいですね。

④確定拠出年金の加入可能要件の見直し等
 公的年金の受け取り開始幅が広がるのにあわせて2022年4月より確定拠出年金も現在の60歳から70歳までが、60歳から75歳までの間に拡大します。また先立って2022年5月からは、企業型DCの加入可能年齢が現在の厚生年金被保険者のうち65歳未満のところが70歳未満になります。一方、個人型DC(iDeCo)は、公的年金被保険者のうち60歳未満の要件が65歳未満に引き上げられます。

70歳就業確保法でも65歳以上の多様な働き方が提示されましたが、続く年金改革法でも制度の歪みに落ちて不利益や不公平が生じないよう多様な働き方に対応するかのような改定になっていると思います。70歳定年時代の幕開けを目前に65歳以降の働き方、公的年金、私的年金の貰い方などを踏まえてのライフ・プランニングを見直されてみるのもよいかもしれません。

今年も異常に暑い夏でしたが、高くなった空と虫の音に秋の到来を感じるこの頃です。最後までお読みくださり、ありがとうございました。 HOMMA

2020年最低賃金

秋涼とは名ばかりの残暑厳しい今日この頃ですが、体調にお変わりはございませんでしょうか。
私は、3歳半の娘と毎週末公園でセミ取りを楽しんでいます。「ツクツクボウシ」の鳴き声を聞くと夏の終わりを感じますね。

さて、今回は最低賃金についてお話ししたいと思います。
地域別最低賃金とは、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に対して適用される最低賃金として、各都道府県に1つずつ、全部で47件の最低賃金が定められています。
先日、2020年度の地域別最低賃金改定予定額が発表されました。中央最低賃金審議会はコロナの影響で現行水準の維持が適当という指針を示していましたが、地域格差縮小のため40県で1~3円の上昇となりました。16年度から4年連続で年率3%以上の大幅引き上げが続いてきた最低賃金ですが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響により、 低水準の引き上げにとどまりました。、東京都は1013円のまま据え置きになります。神奈川県は1円UP、千葉県・埼玉県はそれぞれ2円UPとなりました。
この最低賃金は2020年10月から引き上げとなります。
地域別最低賃金の不払いには罰則として、50万円以下の罰金が科せられますので、改定月と勤務地別の改定額をしっかりと確認しておく必要があります。
仮に最低賃金額より低い賃金を労働者、会社双方の合意の上で定めても、それは法律によって無効とされますので、ご注意ください。
社員の賃金や、評価制度に賃金テーブルがある場合は確認をしておく必要がございます。

弊社では、先日最低賃金のYouTube動画をアップしましたのでご参照下さいませ。

■最低賃金改定の注意点

秋の長雨が続きますがお風邪などひかれませんようにお気を付けくださいませ。

濵田

【雇用保険】被保険者期間の算定方法が変わります。

皆様こんにちは

 

2020年8月1日より失業等給付(失業手当、育児休業給付金、再就職手当等)の受給資格取得に必要な「被保険者期間」の算定方法が変わりましたので、ご紹介致します。

 

先ず、失業等給付を受けるためには、離職した日以前の2年間に「被保険者期間」が通算して12カ月以上(特定受給・特定理由離職者は離職日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上でも可)あることが必要です。

 

被保険者期間は「離職日から1ヶ月ごとに区切った期間に、賃金支払の基礎となる日数が11日以上ある月」を1カ月と計算します。

つまり、11日以上勤務(有給含む)した月が12カ月以上あれば要件を満たすことになります。

この運用ですと、雇用保険に加入したものの失業等給付支給を受けることができない。ということが起こる可能性がありました。

具体例を挙げると、1日8時間を週2日勤務と3日勤務のサイクルで働いていた場合、月によっては合計の勤務日数が10日となり、1カ月として認められませんでした。

この被保険者期間にカウントされない月が重なり、給付を受けられないケースがあったのです。

※前職分の通算等により受給資格を満たすこともありますので、個別の事例はご相談ください。

 

しかし、今回の改正により、「離職日から1ヶ月ごとに区切った期間に、賃金支払の基礎となる日数が11日以上ある月、または、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月を1ヶ月として計算する。」とされました。

日数だけではなく、労働時間による基準が追加されたのです。

上記の例の働き方の場合、8時間×10日=80時間となるため、被保険者期間1カ月としてカウントされることになります。

 

尚、離職票には「労働時間数」を記載する項目はありません。月10日以下、労働時間数80時間以上の場合は「備考欄」に記載して申請しなければ被保険者期間とみなされない可能性があります。

本来カウントされる期間の申請漏れにより、給付を受けられなかった。このようなことのないようご注意ください。

 

あまり大きく取り上げられていない?かもしれませんが、パートやアルバイトの方には重要になる改正です。

ご不明点等は当事務所までお問合せください。

 

山口

お勧めの助成金「勤務間インターバル導入コース」

皆様こんにちは

本日は「働き方改革推進支援助成金」から、「勤務間インターバル導入コース」についてお話し致します。
昨年度も大人気であった本助成金は、労働者の生活時間や睡眠時間を確保し、労働者の健康保持や過重労働防止を図る為、勤務間インターバルを導入した企業に対し、その取組にかかった費用の一部を助成する制度です。

【勤務間インターバルとは?】
勤務終了後、次の勤務までに一定時間以上の「休息時間」を設けること

【取組とは?】
1労務管理担当者に対する研修
2労働者に対する研修、周知・啓発
3外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
4就業規則・労使協定等の作成・変更
5人材確保に向けた取組
6労務管理用ソフトウェアの導入・更新
7労務管理用機器の導入・更新
8デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
9テレワーク用通信機器の導入・更新
10労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

取組には人材確保に向けた取組、例えば求人広告にかかった費用や、テレワークを行う為の通信機器等も対象となる為(PCやタブレットは対象外)、非常にご活用頂きやすい助成金となっております。
また「労働能率の増進に資する設備・機器等」については、業種に応じた様々な設備・機器が対象となり、以下のものが考えられます。

小売業:POS装置
飲食店:自動食洗器
医療:バイタンルセンサー
販売業:自動釣銭機

導入する設備・機器により労働能率が上がり、労働時間の短縮が図られることによりインターバル時間を確保することができれば本助成金の対象となります。

【助成額】
取組にかかった費用の3/4(最大100万円)
※導入するインターバル制度の休息時間に応じて上限額が、事業場の規模に応じて支給率が異なります。
また本年度は賃金引き上げを成果目標に設定した場合の加算もございます。

【対象となる事業主の変更点】

今年度は対象となる事業主の要件に、新しく以下の要件が追加されています。

①交付申請時点及び支給申請時点で、労働基準法第36条に基づく有効な時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)を締結・届出されていること
②常時10人以上の労働者を使用する対象事業場については、交付申請時点で、年次有給休暇の時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等について、就業規則に記載があること
※10人未満の対象事業場については有給管理簿を作成していること

昨年度に比べ要件も増えておりますのでご注意ください。

申請の受付は2020年11月30日(月)までとなっておりますが、予算に達し次第締め切りとなる為、取組内容にピンと来た場合は早めにご検討下さい。

北田真也

パワーハラスメント防止措置が事業主の義務となります

★職場におけるパワーハラスメントとは?

職場において⾏われる

① 優越的な関係を背景とした⾔動であって、
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③ 労働者の就業環境が害されるもの

であり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。

なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で⾏われる適正な業務指⽰や指導については、
職場におけるパワーハラスメントには該当しません。

★どのような防止措置が必要なの?

事業主は、以下の措置を必ず講じなければなりません(義務)

◆ 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

① 職場におけるパワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、
 労働者に周知・啓発すること
② 行為者について、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、
 労働者に周知・啓発すること

◆ 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

③ 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること
④ 相談窓口担当者が、相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにすること

◆ 職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

➄ 事実関係を迅速かつ正確に確認すること
⑥ 速やかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行うこと(注1)
⑦ 事実関係の確認後、行為者に対する措置を適正に行うこと(注1)
⑧ 再発防止に向けた措置を講ずること(注2)

※注1:事実確認ができた場合
※注2:事実確認ができなかった場合も同様

◆ そのほか併せて講ずべき措置

⑨ 相談者・行為者等のプライバシー(注3)を保護するために必要な措置を講じ、
 その旨労働者に周知すること

※注3:性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報も含む

⑩ 相談したこと等を理由として、解雇その他不利益取り扱いをされない旨を定め、
 労働者に周知・啓発すること

★いつから義務化が始まるの?

パワーハラスメントの雇⽤管理上の措置義務については、2020年6⽉1⽇からですが、
中小事業主は2022年4⽉1⽇から義務化となり、それまでの間は努⼒義務となります。

★パワハラの動画を視聴しましょう!

パワハラには、次の6つの類型があります。

【身体的侵害】
【精神的侵害】
【人間関係からの切り離し】
【過大な要求】
【過小な要求】
【個の侵害】

これらをわかりやすく説明した動画を弊社で制作いたしました!
弊社の社会保険労務士が実演しており、標準語と関西弁の2つのバージョンがございます。

標準語

関西弁

パワハラに対する理解を深めるためにも、ぜひご覧くださいませ。

池田優子

コロナウイルスで初の労災認定がなされました!

いつも弊社のブログをお読みいただきありがとうございます。

コロナウイルスによる緊急事態宣言が39県で解除されました。
まだまだ予断を許さない状況は続きますが、解除宣言を受けて、少し気持ちもほっと
している方も多いのではないでしょうか。
手洗い、うがいや人混みを避けるなど、引き続き、皆さまもどうぞお気をつけて
お過ごしくださいませ。

さて、先日厚労省からコロナウイルスによる労災申請のあった39件のうち、これまで2件を認定、
労災保険の給付を決定したと発表がありました。
病院などではいつ自分も感染するかわからない恐怖と闘いながら、特に医療や介護従事者は
不安を抱えながらの日々であったと思います。
労災認定がなされれば、治療費は全額労災で負担してもらえますし、休業補償もおおよそ8割が
労災から支給されることになります。

さて、一般的には労災と認められるためにはどのような要件が必要になるのでしょうか。

【業務遂行性があること】
業務を行っている最中に発生したケガや負傷である
業務開始前や待機中に発生したケガや負傷である
通勤途中に発生したケガや負傷である・・等

【業務起因性があること】
業務を行うことによって内在する危険が具現化したもので、業務とケガや負傷とが相当因果関係にある 等

今回のコロナウイルスでの労災認定の問題点は、業務と相当因果関係にあるかどうかという点であったと
思います。
例えば帰宅途中に帰宅経路を離れた際に感染することもあり得ますし、休日に買い物に行った際に感染し、
たまたま勤務中に発症したということも考えられます。
ただし、今回の判断に伴っては、明らかに業務外で感染したと認められない限りは労災認定する方向と
いうことなので、今後もある程度柔軟に見て労災認定をしてもらえる可能性はあると思います。

ただし、労災と認められるためには調査も必要になるため、人と会った履歴や行動などをメモして
おくなど、普段から気を付けておくといいでしょう。

命がけで仕事をしてくださっている医療介護、また、スーパーやドラッグストアで業務に従事する方は
感謝しかありません。
ぜひ労災申請ができることも念頭に置いていただき、少しでも安心して業務に専念していただける
ようになるといいなと思います。

労災申請やその他、お困りごとがございましたら弊社までお気軽にお問い合わせください!

asano

休業手当支払いの際の平均賃金について

皆さまこんにちは。麸沢です。
連日、新型コロナウイルスに関する報道が多くて心休まらない日々が続いております。
5月6日が期限となっていた緊急事態宣言も、1か月程度延長する方向で調整を進めていることから、
まだまだこの生活は続きそうですね。
このような状況下で、休業手当を支払っている会社様が増えているかと思います。
そこで今回は休業手当とその支払いの基準となる平均賃金について書こうと思います。

■休業手当とは?
休業手当は労働基準法第26条において使用者の都合(使用者の責めに帰すべき事由)により労働者を休業させた場合について、平均賃金の60%以上の賃金を支払うことを義務付けています。
平均賃金とは、給料の相場などという意味ではなく、労働基準法等で定められている手当や補償、
減給制裁の制限額を算定するときなどの基準となる金額のことを言います。

■平均賃金はどのような場合に使用されるの?
平均賃金は休業手当以外にも下記のようなケースに支払われます。
①解雇予告手当
②年次有給休暇を取得した日について平均賃金で支払う場合の賃金
③労働者が業務上負傷し、もしくは疾病にかかり、または死亡した場合の災害補償等
④減給制裁の制限額

■計算方法は?
基本的には、「3カ月間に支払われた賃金総額÷3カ月間の総歴日数」で算出されます。
ですが、次の期間がある場合、その日数と賃金額は除いて計算します。
①業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業した期間
②産前産後休業期間
③使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
④育児・介護休業期間
⑤試用期間
賃金締切日(給与の締め日)がある場合、起算日は直前の締切日が起算日となります。
また、日給制や時給制、出来高給制の場合については、3カ月間の賃金総額をその期間の労働日数で除した金額の60%を最低保証とすることとしています。最低保証額が原則の額を上回る場合、最低保証額が平均賃金となります。
そのほかにも特殊なケースがございますが、詳しくは労働局のHP等にも記載がありますのでそちらをご参照ください。

■対象となる賃金とは?
3カ月間に支払われたすべての賃金が対象となります。
ですが、下記のようなものは除きます。
・臨時に支払われた賃金(結婚手当、私傷病手当、加療見舞金、退職金等)
・3カ月を超える期間ごとに支払われる賞与
・労働協約で定められていない現物給与
残業代や交通費、歩合給等も含まれることから、対象期間中にこれらが多く支給されていた場合、
平均賃金額も高くなります。そのため、算出の際は注意が必要です。

適切な計算を行い、休業手当を支払ったのに知らぬ間に労働基準法違反となっていた…
なんてことにならないようにしたいですね。
最後になりますが、コロナウイルスの拡大が日々心配ですが、皆さま体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください。

麸沢

子の看護休暇

暖かな陽の光とともに、小さな虫や花草を見かける季節となりました。

コロナウイルスの影響で、お花見の自粛ムードが漂っていますね。我が家は、今年はお花屋さんで桜の花やチューリップなどの春のお花を買ってきたので自宅でお花見気分を味わおうと思います。

 

 

さて、2021年1月から、子の看護休暇、介護休暇が一部変更になることになりました。

今回は子の看護休暇についてお話しします!

 

□子の看護休暇とは?

小学校就学前の子を養育する労働者(※要件あり)が、負傷し、又は疾病にかかった子の世話又は疾病の予防を図るために必要な世話を行う労働者に対し与えられる休暇です。年次有給休暇とは別に与える必要があります。

子どもが病気やけがの際に休暇を取得しやすくし、子育てをしながら働き続けることができるようにするための権利として子の看護休暇があります。

 

□休める日数は?

・労働者1人につき1年に5日

(子が2人以上の場合にあっては、10日)

子1人につき5日ではないので注意が必要です。

法律を上回る日数の取得を可能とする制度を定めることは差し支えありません。

有給か無給かは会社の判断になります。

 

□どんな時に休んでいいの?

風邪による発熱など短期間で治癒する傷病であっても労働者が必要と考える場合には申出ができます。

「疾病の予防を図るために必要な世話」とは子に予防接種又は健康診断を受けさせることをいい、インフルエンザの予防接種も対象になります。

 

□会社としての対応

就業規則に子の看護休暇の規定があるかを確認しましょう。

会社は、労働者から子の看護休暇の申出があった場合に、その事実を証明する書類の提出を求めることができます。例えば、医師の診断書、病院の診療報酬明細書、購入した薬の領収書、予防接種の受診表控えなどです。

ただし、証明書類の提出を求める場合には、労働者に過度な負担を求めることにならないような配慮が必要です。

 

□法改正部分は?

 

【現行】

・半日単位での取得が可能

・1日の労働時間が4時間以下の社員は取得できない

 

【変更後】

・時間単位での取得可能

・すべての労働者が取得できる

 

時間単位での取得が可能になると、働くお父さんお母さんには、とても使い勝手がよくなりますね!

昨今、新型コロナウイルス感染症により、休暇制度の整備が見直されているかと思います。

これを機会に、子の看護休暇の周知をするのもいいかもしれません。

 

汐留社労士法人では、法改正情報をお伝えしたり、就業規則の見直しも行っております。

お困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

濱田

新年度に向けて

東風吹く季節、寒い中にも春が近づいているのを肌で実感しています。
皆様におかれましては躍動的な季節に向けて、ますますご多忙のことと存じます。

さて、「同一労働同一賃金」の導入開始まであと1ヶ月と少しとなりました。
社内での、施行についての対応はお済みでしょうか。

同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と、
非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を
促進し、多様な働き方(雇用形態)を自由に選択できるようにするとして、
パートタイム・有期雇用労働法は、大企業で2020年4月1日(中小企業2021年4月1日)より
施行となり、労働者派遣法については、企業規模にかかわらず2020年4月1日より施行となります。

法改正による4月からの施行はこれ以外にも、
・免除対象高年齢労働者の仕組の廃止(雇用保険法)
・被扶養者要件に国内住居要件の追加(健康保険法)
・時間外労働の上限規制(中小企業:大企業は2019年4月から)(労働基準法)

                                       等々、
企業の生産性の向上や雇用義務化に向けた法整備の動きはまだしばらく続きそうです。

Takemura

時間外労働の上限規制の猶予期間に注意しましょう

皆様こんにちは。

今年の4月より働き方改革の一環として、労働基準法が改正され、時間外労働の上限が法律に規定されてから
数か月が経過しました。
これにより時間外休日労働に関する協定届(36協定)の様式も新しくなりました。
中小企業に対しては1年間猶予され2020年4月1日からの適用となっていることから、
現在はまだ旧様式で締結をしている企業様もあると思いますが、次回の更新は新様式に対応する必要があります。
そこで改めて改正点を確認するとともに、実務での対応について述べていきたいと思います。
また、既に適用対象となっている企業様についても、改めてご確認をいただければと思います。

■主な改正点は?
罰則付きの上限が法律に規定され、さらに、臨時的な特別な事情がある場合にも上回ることのできない上限が設けられました。
【原則】
・時間外労働(休日労働は含まず)の上限は、原則として、月45時間、年360時間
【臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)】
・時間外労働 ・・・年720時間以内
・時間外労働+休日労働 ・・・月100時間未満、2~6か月平均80時間以内
・時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6か月が限度
上記に違反した場合には、罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される恐れがあります。

■36協定の新様式作成の際のチェックポイントについて
改正により上限が規定されたため、36協定で定める必要がある事項が変わり、様式が新しくなりました。
作成の際には以下の事項に注意しましょう。詳しい記載例については労働局のHPをご覧ください。
【「1日」「1か月」「1年」について、時間外労働の限度を定める】
・従来の36協定では、延長することができる期間は、「1日」「1日を超えて3か月以内の期間」「1年」
とされていましたが、改正により、「1日」「1か月」「1年」のそれぞれの時間外労働の限度を定める必要があります。
【協定期間の「起算日」を定める】
・1年の上限について算定するために、協定期間の「起算日」を定める必要があります。
【時間外労働と休日労働の合計について、月100時間未満、2~6か月平均80時間以内にすることを協定する】
・36協定で定めた上限時間内で労働させた場合であっても、実際の時間外労働と休日労働の合計が、
月100時間以上または2~6か月平均80時間超となった場合には、法違反となってしまいます。
労使で合意したことを確認するためのチェックボックスが設けられており、チェックがない場合は有効な協定となりません。
【限度時間を超えて労働させることができるのは、「臨時的な特別の事情がある場合」に限る】
・限度時間(月45時間・年360時間)を超える時間外労働を行わせることができるのは、
通常予見することのできない業務量の大幅な増加など、臨時的な特別の事情がある場合に限ります。

■労働時間の管理の注意点は?
上限規制を遵守するために新たに下記2点を日々注意する必要があります。
・月の時間外労働と休日労働の合計が、毎月100時間以上にならないこと。
・月の時間外労働と休日労働の合計について、どの2~6か月の平均をとっても、1月当たり80時間を超えないこと。

単月で見た時に100時間未満をクリアしても、平均80時間以内にしなければならないため、翌月の時間には十分注意が必要です。

以上、改正内容と実務における対応を見てきました。
新様式での作成や、時間外労働と休日労働を合計するという新たな管理が必要となりますので、早めに準備を進めていきたいですね。
改正の内容を理解し、適切な労務管理を心掛けましょう。

麸沢